概要
声:亀井芳子
幽遊白書の登場人物で、仙水ファミリーの一員。ファミリーでは最年少の11歳。B型。11月7日生まれ。共働きの両親との3人暮らし。
性格は持ち前の優秀さと同時に年相応の生意気さが目立つが、同時に寂しがり屋で人間関係に対して思い悩む繊細さを併せ持つ。少なくとも記憶力や考察力に関しては、飛び抜けた知能指数を持つ海藤と同等かそれ以上な程に頭が良く、所謂「秀才タイプ」や「天才肌」。しかし、自分達の計画が起こす結末や自身の能力の危険性に気付かなかったなど、(後述の裏設定のことも含め)幼さ故の浅薄な面も持ち合わせている。
下記の能力に目覚める一因ともなったゲームの腕前は達人レベルで、仙水や幻海のような熟練したゲーマーに対しては目を輝かせる事も。
自分より劣る周囲の人間と世の中にウンザリしており、ゲームセンターで知り合った仙水の誘いに乗って彼の仲間に加わった。
作中にて同じ仲間では巻原と行動を共にしていたが、御手洗とも事件後を含め多少交流があった模様。
幽助と仙水が対峙したほぼ同じ頃に、巻原と共に桑原を拉致。後に仙水と合流し拠点である入魔洞窟に向かっている。この時は天沼が運転する車移動であったが、小学生とは思えないドライビングテクニックは必見。アニメ版のみであるが、自転車で追跡してくる幽助に対し「全盛期の中野浩一かアイツ」と驚いていた。(原作では巻原が元となった台詞を口にしていた)
仙水の指示で洞窟の中間地点に残り、自らの能力で幽助たちを足止めする。本人はただゲームでの対戦を楽しんでいただけであったが、実は仙水に利用されているに過ぎなかった。蔵馬との対決も本来の実力なら万が一にも負ける可能性はなかったが、蔵馬により仙水に利用されているという事実と能力が自身の命に関わる重大さを気付かされ激しく動揺、ゲームに身が入らなくなり敗北。後悔するも、能力の解除が出来ずにゲームのルールにより死亡した。その光景を目の当たりにした蔵馬の顔は目的のためなら仲間を犠牲にする仙水への怒りに満ちていた。
しかし、後にコエンマの遊魂回帰の術により蘇生。コエンマの行動は仙水の計算通りの結果であり、天沼を単なる捨て石ではなく、彼が持つ魔封環の霊力を消費させる目的があった事が仙水本人の口から語られている。(一部のファンの間では本当に天沼の命を犠牲にするつもりは無かったのではと推察されているが、真意は不明)
事件後は周囲の同級生も人間関係に対して自分と同じような悩みを抱えている事を知り、更にゲームを通じて交友関係も改善。後に私立中学に入学し、平穏な学生生活を送っている。
能力名:遊熟者(ゲームマスター)
ゲームソフトとハードを媒体にTVゲームを現実化させる能力で、作中では『ゲームバトラー』というソフトを使っていた。領域(テリトリー)の範囲は作り出されたゲーム世界そのものだが、アニメ版では有効範囲は不明であるが他の能力者同様に領域の空間のみを展開している(ただ、この時の天沼は携帯ゲーム機を所持していたので、それを用いた可能性もある)。
具現化されたゲーム空間では、海藤の「禁句(タブー)」と同じくゲームのルールから外れた暴力・妨害行為、更にゲーム内容によっては領域に入る事すら不可能となる。また、一度ゲームの登場人物として領域に入った者は、たとえ能力者である天沼でも定められたルールが適用され従わねばならない。
一方で、ゲームの参加者はゲームに敗北しても特にデメリットはないため足止めにしかならないという欠点もある(ただ後述のデメリットが参加者にも及ぶようなゲームが存在する可能性はある)。
謂わば仮想空間の実体化という高度な能力であるが、題材となったゲームの設定や展開を領域に入り込んだ人間(=プレイヤー)のみならず、能力者である天沼自身にさえも例外なく適用してしまうという性質上、特にゲーム中に死の要素を暗示したものは危険性が高い。それ故仙水からも「不用意に能力を使うな」と釘を刺されている。
ただし、後に捨て石として利用することを目論んでいた仙水の都合上、その理由は「体力と精神力を異常に消耗する(=必要な時に使えなくては困る)」からという風に胡麻化されており、天沼はその言葉を額面通りの意味にしか受け取っていなかった。
実際作中の彼の発言によれば、(おそらくは仙水の許可を得たうえで)過去にゲームを再現した際にも、その後特に体調の不良や異変を感じた覚えはなかったようである。
裏設定など
ファミリーの中では、御手洗に続き仙水にスカウトされた経緯が明らかになっている数少ない人物。後に明かされた設定では、人間界が破滅する事になっても「ゲームで俺に勝てる奴はいない」「ゲームとコンビニがあれば平気」という考えを抱いていた事が判明。
つまり、「人々が次々と妖怪に虐殺されている状況でもコンビニは問題なく営業していると思っており、自身は常に遊熟者のテリトリーに避難しているから安全」という小学生らしい浅はかな考え方である。
また、御手洗とは「他人から疎外される」という共通点を持っていたが、入魔洞窟内でのゲームバトルにて「自分は強いから疎外されるが、御手洗は弱いから疎外される」「結果は同じでも実際にその過程と根底は真逆だ」と御手洗を追い詰めるが、既に過去を乗り越えた御手洗は動じる事は無かった。原作では天沼はこれを軽く流していたが、アニメ版では不如意とも取れる表情を見せている。
完全な余談になるが、ゲームバトルにて対蔵馬戦で行われた落ちものパズル『スリーセブン』は、インターネット上やスマートフォンアプリでダウンロード可能なフリーゲーム、幽遊白書のソーシャルゲーム『100%マジバトル』内のミニゲームとして実際にプレイが可能。気になる方は調べてみよう。
なお、マジバトでは仙水ファミリー全員がプレイアブルキャラクターとして参戦しており、この作品での天沼は必殺技は能力で具現化した『ゲームバトラー』を用い、通常攻撃はゲーム中の配下である各ゲー魔人を呼び出して攻撃させている。(ゲー魔人達も個別で参戦している)
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世にも奇妙な物語:日本のオムニバスドラマ。エピソードの1つである「悪魔のゲームソフト」では天沼のIFとも呼べる主人公が登場していた。