概要
アメリカのSFテレビドラマ「スタートレック」シリーズの第4作。
第2作TNGや同時進行の第3作DS9と同じく24世紀を舞台としているが、惑星連邦の支配圏から遠く離れた前人未到の世界「デルタ宇宙域」が舞台になっている。
連邦宇宙艦USSヴォイジャーがデルタ宇宙域に飛ばされてしまい、地球に帰還すべく冒険を繰り広げる様子が描かれる。
これまでのシリーズで、すでに通常のワープ航法で自由に航行できる領域はほぼ探索し尽くされてしまい、シリーズ初期の「前人未到の宇宙を冒険する」というコンセプトが形骸化しつつあった。
そんな中、前作DS9では「ワームホールを通って別世界の住民たちがやってくる」、今作VOYでは「主役艦が宇宙の果てに飛ばされる」という、真逆のアプローチでそれぞれ原点回帰が図られることとなった。
あらすじ
配備されたばかりの最新鋭宇宙艦「USSヴォイジャー」は、テロ組織「マキ」の小型艦を拿捕する任務を与えられた。簡単な任務になる予定だったが、未知の文明が放ったテトリオンビームがヴォイジャーとマキ艦を捕捉し、銀河の反対側「デルタ宇宙域」へ転送するという想定外の事態が起きてしまう。
しかも、転送の過程で副長や機関主任、医師など多数のクルーが死傷。このままでは艦が維持できないと判断した艦長のキャスリン・ジェインウェイは、やむなくマキのメンバーと手を組み、75000光年彼方(ヴォイジャーの最高速度でも75年掛かる距離)の地球を目指して旅立つことを決断する。果たしてヴォイジャーとそのクルーは無事に帰還することが出来るのだろうか……?
登場人物
- キャスリン・ジェインウェイ - USSヴォイジャーの艦長。視聴者曰く悪魔艦長
- チャコティー - 副長。元マキ
- ベラナ・トレス - 機関主任。クリンゴン人と地球人のハーフ。元マキ
- トゥヴォック - 保安主任。バルカン人
- トム・パリス - 操舵士。艦隊提督の息子でありながら元マキという経歴を持つ
- ハリー・キム - ブリッジのオペレーター担当
- ドクター(ホロドクター) - 医療担当。高度なAIを備えたホログラムであり、豊かな感情を持ち、非常に人間臭い
- ニーリックス - コック・案内人。タラクシア人
- ケス - 医療助手。オカンパ人
- セブン・オブ・ナイン - 元ボーグ。種族的には地球人であり、幼少期に同化された。紆余曲折を経て仲間になる
U.S.S.ヴォイジャー
惑星連邦宇宙艦隊所属のイントレピッド級長距離科学艦の2番艦。船体番号はNCC-74656。中型艦だが最新鋭の技術が盛り込まれており、就航当時は艦隊最速のワープ速度を誇った。目立つ特徴としては可動式のワープ・ナセルを持つことと、惑星への着陸能力を持つことが挙げられる(連邦宇宙艦のほとんどは発着陸能力をもたず、建造~運用まで宇宙空間で行われる)。
デルタ宇宙域で入手した技術(主にボーグ・テクノロジー)で徐々に改装されていったほか、最終話ではある事情で超強化が施された為、スタートレック史上最強の艦と言われることがある。
登場する種族
デルタ宙域の種族
ヴィディア人 - 難病に侵されているため常に移植用臓器を求めて他の種族を襲っている種族