概要
エリダヌス座40番星を回る惑星バルカン由来の生命体。
地球人がファーストコンタクトを果たした異星人であり、後に惑星連邦の主要メンバーになるなど、遭遇当初から地球と友好関係を結んできた種族である。それゆえにスポック、トゥポル、トゥヴォックなどバルカン人の主要キャラクターは多い。
外見的な特徴としては細身の体格、地球人に比べて尖った耳、つり上がった眉毛、つむじからまっすぐに伸びた独特のヘアスタイルなどが挙げられる。当初は日本人をモチーフにしていたので黒髪の白人のような外見の者が多かったが、先述のトゥヴォックのように黒い肌を持つ者や金髪を持つ者もいる。
母星の過酷な環境に耐える強靭な肉体を持ち、身体能力や寿命は地球人を大きく上回る。格闘戦時には敵の肩口を掴むことで神経を麻痺させ一瞬で気絶させる必殺技「バルカンアタック(バルカンピンチ(vulcan neck pinch / vulcan nerve pinch)とも)」を使用可能。更にテレパシーで他者と精神的に融合するなどの超能力も有している。
血液は地球の頭足類と同じく銅を含むため、緑色に見える。
感情を自制心で抑え込むことを規範としており、地球人よりも冷静で論理的な思考を持つ。その一方、感情的ながら精力的な地球人との相性も良く、地球人が艦長、バルカン人が副官を務めた際のコンビネーションは絶妙である。また、「ポンファー」と呼ばれる発情期があり、この時期のバルカン人は感情的になり、生殖行為や決闘などで性欲を解消しなければ死ぬことすらあるという。
ロミュラン人は起源を同じくとする派生種族であり、髪型も含めて外見はあまり変わらないが、精神性は大きく異なる。
メイン画像のように中指と人差し指、薬指と小指をくっつけつつ、開いた手のひらを相手に見せて「長寿と繁栄を(live long and prosper)」と言う挨拶(バルカン・サリュート)が特徴的で、アメリカのテレビドラマを中心に多くパロディ化されている。
余談
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』では、主人公のマーティが宇宙人に扮して父を脅迫する際に「俺の名はダース・ベイダー!バルカン星からやってきた宇宙人だ!」と名乗るシーンがある(さりげなくバルカン・サルートも行っている)。
ただし、日本人には伝わりづらいネタであり、バルタン星人と誤解されている事が多い。