概要
スタートレックシリーズ初の女性主人公であり、主役艦『USSヴォイジャー』の艦長。
階級は大佐。提督まで勤め上げた設計技師の父親を持つ。
指揮官として優れた資質を持つうえ、元科学士官であるために優れた科学知識を持つ。
正義感も強く、基本的には平和的な外交を好む模範的な艦隊士官である。
未婚ながら母性も強く、あるクルーにとっては義理の母親と言える存在となった。
その一方で猪突猛進な面もあり、長年付き添っている副官からも「無謀を遥かに通り越している」と苦言を呈されるほど。状況が状況だけに手段を選ばない一面もあり、敵艦を撃沈したり、ヴォイジャーの自爆シークエンスを起動した回数も多い(主役艦の自爆未遂としてはシリーズ最多)。
物語の中盤以降は、艦を護るためとはいえ「悪魔(ボーグ)と手を組む」「そのボーグを獲物扱いして狩る」など言動が過激になっていった為、日本の一部ファンからは「悪魔艦長」という異名で呼ばれることもある。
劇場版「ネメシス/S.T.X」では地球帰還後の彼女がゲスト出演。提督(中将)に昇進し、上官としてジャン=リュック・ピカード艦長に接するシーンがあるのだが、今までピカード艦長が遭遇した任務に対して「易しい任務ばかりで羨ましい」と皮肉を言ったり、その後のピカード艦長が考え込むシーンが「ジェインウェイ提督の迫力にビビったように見える」と言われるなど一部でネタ扱いされている。
Star Trek:ProdigyではUSS Protostarに緊急訓練用ホログラムとして本人を再現したものが実装された。
これはヴォイジャー帰還数年後の彼女をモデルとしたもので、ホログラムのブラックコーヒーを飲むなど、彼女の癖も再現している。
また、ホログラムではないジェインウェイ本人もUSSドーントレスという船を指揮し、デルタ宙域での救助任務にあたった。
なお、この頃のジェインウェイは宇宙艦隊史上最も叙勲を受けた士官であった。
時系列上その後にあたるスタートレック:ピカードでは出演こそないものの、たびたび名前が言及された。
地球帰還後、スタートレックヴォイジャー本編で可愛がっていたセブン・オブ・ナインが宇宙艦隊入りを志望するが、元ボーグである彼女の入隊を艦隊は反対。
これに対して抗議する形で、前述のとおり対ボーグ戦の実績大な中将の要職でありながら辞任をほのめかすなど、艦隊上層部相手にバチバチに喧嘩を売る悪魔艦長っぷりを発揮したとのことで、結局、セブンの方からこれ以上ジェインウェイに迷惑はかけられないと艦隊への入隊を断念してフェンリスレンジャーになった経緯などが語られた。
しかし、その後もセブンとの関係は良好であるらしくシーズン3でもセブンはピカード提督とともに危機に際してジェインウェイ提督への助力を求める連絡を試みるなどしている。
演者はケイト・マルグルー。日本語吹き替えは松岡洋子が担当した。
悪魔艦長としての恐るべき実績
テロリストを集団雇用
物語の冒頭でいきなりこれである。
ヴォイジャーとテロ組織「マキ」は宇宙の果に飛ばされ、過酷な旅を強いられることとなる。
両者の利害の一致を見抜いたジェインウェイは、何とマキのメンバーを雇用。
更に、マキ側のリーダーであったチャコティの才能を見出して副長に任命した。
ボーグと直談判
ボーグとヴォイジャーの共通の敵「生命体8472」が登場。
生命体8472を倒す兵器を開発したジェインウェイは、ボーグと交渉すべく、わざと拉致される。
「我々はボーグだ。お前たちを同化する。抵抗は無意味だ」
というお決まりの文言を遮り、毅然とした態度で休戦を持ちかける。
さすがのボーグも予想外だったと見えて、「...どうすればいい?」と聞き返した。
ボーグを同化
助詞の誤りではない。「が」ではなく「を」である。
ボーグと同盟を組んだが、勿論ボーグは最初から生命体8472を退けたらすぐに裏切る気満々であった。しかし、そのようなことはジェインウェイにはお見通しであり、ボーグがクルーの同化に乗り出そうとすると、ボーグらを全て宇宙に投棄。人間性を留めていたセブン・オブ・ナインのみ助け、強制的に同化を解除し、持ち前の説得術でクルーにしてしまう。
セブン・オブ・ナインからボーグの技術を得たヴォイジャーは、ボーグ艦を次々と撃破し、装備を強奪。
「そろそろこちらから同化しに行ってもいいころよ」
生命体8472にビビられる
ボーグの天敵である生命体8472を倒す兵器を持つジェインウェイは、彼らから「悪魔」と恐れられ、種族を挙げて綿密に抹殺計画を練られることとなる。
生命体8472の一体などは、彼女を見るなり「悪魔だ!」と叫んで取り乱した末に自殺してしまった。
この時点で、デルタ宇宙域で最も恐れられている地球人であることに疑いの余地は無かろう。
その後、彼女は生命体8472の作り出した仮想空間内で、彼らを説得。指導者と握手を交わすに至った。
恐るべき人心掌握術である。
Qの戦争を止める
SF版の「神」とも呼ぶべき究極の生命体「Q」の内部にも派閥争いがあり、戦争が勃発していた。
これを止めるべく、ジェインウェイはジョン・デ・ランシーのQに頼み、人類で初めてQの世界を訪問。
双方のリーダーと交渉して戦争を仲裁、神々の戦争を舌先三寸で止めた。
タイムパラドックスを一蹴
タイムパラドックスを心配するハリー・キム少尉に対して一言:
「タイムパラドックスを解消する方法は簡単よ。考えないこと」
長年SF愛好家の頭脳を悩ませてきた難問を、こともなげに一蹴してしまった。
ピカードを一喝
地球帰還後、提督に昇進したジェインウェイ。
劇場版に威風堂々と再登場し、あのピカード艦長をたじろがせた。
「ソーナにボーグに、今度はロミュラン。易しい任務ばかりで羨ましい」
...一応言っておくが、ソーナは劇場版前作の敵勢力、ボーグは作中最強の敵勢力、ロミュランはシリーズ全体で暗躍する大帝国である。
以上が悪魔艦長としての実績の一部である。
他多数。
関連タグ
外部リンク
[[ニコニコ大百科における「悪魔艦長」の記事>http://dic.nicovideo.jp/a/悪魔艦本編で