概要
元はルーマニアの音楽ユニット『O-Zone』の楽曲『Dragostea Din Tei(恋のマイアヒ)』と、それを基にした空耳Flashアニメ。
「飲ま飲まイェイ!(空耳)」と、不必要に酒をかっくらうモナーたちの動画は大ヒットし、この曲も洋楽としては異例の大流行。ミュージックステーションにも出た。
大人気ぶりに目を付けたエイベックスは、音楽以外の著作権に引っかかる部分を修正して公式PVとして採用した。
この際に「モナー」を商品化すると反発を食らうと思って修正したのが「のまネコ」である。
炎上騒動
まず、作者不明のモナーを商業ベースに乗せること自体グレーゾーン。
さらに、このモナ……のまネコを『オリジナルキャラ』と言い張り商標登録した事は「モナーの改竄/私物化/金儲けの道具化」として2ちゃんねらーから批判された。
既存のキャラクターに「オリジナリティ」と称する変更点を加えてもそれは「二次的著作物」であり、分かりやすくいえば同人と同じなので作者から著作権法違反で訴えられる可能性がある。金儲けを狙えば尚更である。もっとも、モナーは大昔の掲示板に書き込まれたものなので、自分が作者ですと証明することは無理ゲーなところはあるが。
「似ている物」があると知らずに出してしまった場合、それを知らなければ著作権法違反にならない可能性もあるが、エイベックスは「知ってた上でモナーをのまネコに変更して出した」ので言い逃れが出来ない。のまネコを先に知ってしまい、「のまネコはオリジナル」と思っちゃう人も出てしまう。
この時にエイベックスサイドの行った「モナーなどにのAAキャラクターにインスパイヤされて創作された」という説明がねらーサイドに妙に受け、この騒動以降盗作やパクリと見られる創作物に対する揶揄として「インスパイヤ」と言われることが多く見られるようになった。
その後
この問題を受けてエイベックスは自社が発売するO-ZoneのCDやサイトからのまネコ部分を削除し、のまネコ版Flashが収録されたCDは廃盤として回収することになった。
のまネコグッズについては「ロイヤリティを受け取らない」事で対応しようとしたが、グッズは作られ続けていた様子で、作られては抗議され中止になる、のサイクルが続いていた。
当時のflash作者は、ネットで抜群の知名度を誇っていたモナー系AAキャラや、その派生の猫耳キャラを使うことが多かった。しかしこの騒動により、その手のflashを足がかりに商業化を目指す道は絶たれることになってしまった。
ネット動画文化の主力だったflashは、同時期のAdobeによるShockwave買収や動画サイトの台頭もあり、急激に存在感を無くしていくことになる。
あまりの恨みに脅迫や殺害予告まで出たが、流石にこれは警察に処理された。その中には、後に遠隔操作ウイルスで世間を騒がせた人物もいた。