概要
西遊記をモチーフとし、世界滅亡を間近に控える荒廃した近未来を舞台にしたSFアクション冒険ファンタジー。テレビアニメ版は2002年10月から2003年9月にかけてテレビ東京系列局にて放送された。全52話。製作はテレビ東京と電通、アニメーション製作はエッグ。プレスリリース時の仮タイトルは『孫悟空の冒険』。日本国外向けタイトルは『Monkey Typhoon』。
コミカライズ版『アソボット五九』が有森丈時(樹林伸)原作、葵ろむ作画により、2001年から2002年まで「週刊少年マガジン」および「マガジンSPECIAL」にて先行連載された。
当初の予定としてはエイベックスの総力を上げてアニメ・漫画にとどまらない大々的なコンテンツにする構想(最終的にはテーマパーク化までを視野に入れていた)があったようで、
DVD売上は100億円規模を目標とし100話以上の長寿番組を目指す、プレスリリースでは「この作品をもって『MAN画』という大人のための新しいジャンルを創造したい」という『MAN画』なる独自の新用語を背負う看板作品とすることを意図したり、コミカライズ版を取り扱った講談社の偉い人は「10年20年と愛される作品にしたい」と強く意気込んでいた。
……しかし、肝心のアニメは同時期のオリジナルアニメ界隈の中でも突出した内容・クオリティとは到底言い難く、人気も上がらないまま、100話以上を予定していた本編は52話で打ち切り、DVDの発売は20話までで打ち止められてしまった。
どうにかして100話放送の公約を果たそうとしたのか、最終話終了後すぐに再放送がされたが、これも半分ほどで打ち切られたため、再放送を数えても100話到達は叶わずに終わってしまった。
また幅広いメディアミックス展開を目指した割にグッズ展開もほとんど行われず、ホビーらしいホビーではタカラから五九の武器ジョイスティックを模したチープトイ、コロガッツという小型トイ、ドッカードというカードゲームが出されたのみ。いずれも第1弾で打ち止め。キャラクターの立体物に関しては文具ホビーであるコロガッツに付属したミニフィギュアのみである。
このようなリリース前のビッグマウスとその末の爆死から、放送当時ネットでの反響はボロクソにこき下ろす批判一色に染まり、2chアニメ板の本スレなどは最初からアンチスレ状態で擁護・好意的な意見はそのほとんどがネタとして書かれたものであるなど散々な有り様であった。
このため大手企業主導のIPビジネスとしては代表的な失敗例の一つと言える。
爆死の理由
前述の通り本作の成果は2000年初期のテレビアニメの平均を考えても良いほうとは言えず、当時のまだ若いネットユーザーからも駄作・凡作という評価で纏まっていた。
以下に放送当時ネットユーザーから批判・指摘されていた主な問題点をあげる。
- テンポが悪い(長期展開狙いによる話数稼ぎなのか無駄な引き伸ばしが多い)
- 肝心の見せ場である筈の戦闘シーンは止め絵多用で迫力に欠ける
- ほとんど説明が無く、視聴者置いてけぼりな唐突過ぎる展開の連続
- OP用に描かれたアニメーションが殆ど無く、大部分が本編からの映像やバンクシーンの垂れ流しというMAD状態(当時のアニメとしては珍しいものではないが、鳴り物入りとしてみると微妙である)
- 浮き気味のCG(当時まだテレビアニメにおける3DCG導入の黎明期だったため仕方ない部分もあるが、OP同様に鳴り物入りとしては微妙)
- 移動していない筈のキャラが次のシーンで全く違う場所に居たりする(いわゆる作画ミスによるワープ現象)
また単純にアニメーションの質が悪いだけでなく、作品としての見せ方にも「大作」とするには、多くの粗や問題点が見られる。
- 世界滅亡が目前に迫る近未来で人間とロボットが共存する世界という、いくらでも調理のしようがある世界観にもかかわらずその設定がほとんど活かされていない
- 五九ら筆頭に主役と言えるアソボット達も言われないと分からないほどロボットである設定がデザイン仕草共にほとんど表れていない
- そもそもアソボットの大半にロボットである必要性がほとんど感じられない(アソボット達は人間同様に普通に飲食物の飲み食いをするため、資源を巡って襲撃をかけるアソボットも多く存在する。なぜわざわざ飲食が必要な設計にしたのか・・・)
- ほぼ崩壊しかけている世界に点在する残された村でどうにか生き延びている人間とアソボット達・・・という前提であるがどの村も貧困している様子はなく、資源が貴重な世界とは思えないほど呑気に暮らしている(そのため盗賊アソボットによる襲撃シーンに緊張感や悲壮感がない)
- 五九達の旅の様子も世界滅亡を一年後に控えていると思えないほど能天気なものである(世界観はかなりシリアスなものであるが作中にほとんど表れていないため、最早世界感自体が死に設定と化している)
- 五九は「大変身」時のバンクで一瞬だけ凛々しい大人風の顔に変化するが、その後の実際の戦闘シーンでは何故か顔つきが変身前と全く変わっていないため、単に意味の無い演出になっている
- 五九の愛馬アソボットであるスカイウォーカーは五九の変身バンク時にガンダム風のかっこいい姿に変身するがその姿で戦闘に参加するなどはせず、すぐに元の姿に戻るためこれにもほとんど意味が無い
- キャラの描写にも一貫性が無い(例として15話では五九はスケベ趣味としてはパンツ派であり水着にはほとんど興味がないことが示唆されるが、そのシーンの直後に水着グラビアを見てご満悦そうにしている等)
- 数少ない関連ホビーであるコロガッツの本編での登場が唐突かつ非常に短い(42話「回転!ガッツで大バトル」の一話のみ)そして実際の玩具とルールが全く異なる上、コロガッツに搭乗しての試合模様もほとんど描かれていないため販促回としても微妙
- 夕方6時台のアニメだったにもかかわらずやたらと大人にしか分からない方面での下ネタが多く、サンゾウのような常識人・真面目ポジションのキャラも後半から段々際どい下ネタを口にするようになるなどキャラ崩壊と言ってもいい描写も見られた(これら下ネタはネットユーザーからの評判としては受けるどころか余計に顰蹙を買う要因の一つになっていた)
- 2代目EDでは悲恋を思わせる歌詞に合わせて五九達の旅路の様子や、アニメ版本編では描かれなかった現代編におけるサンゾウとレイの恋愛関係を仄めかす光景が映され、情緒溢れる感傷的な内容に仕上がっているが、肝心の締め括りでは突然気持ち悪い顔の巨大なナメクジに襲われた五九一行とそれを退治するという場面になり、最後のカットではよりにもよって五九に殴られる巨大ナメクジの歪んだ顔面をドアップにして終わる。直前のシーンがコールドスリープから目覚めレイを想うサンゾウという哀愁的な場面なだけに温度差が激しく、曲自体の評価も高いために最後のカットのせいで台無しである、何故この演出で終わろうと思ったのか等々の批判が多くあがった。
- 3代目EDのサビ部分にて、魅音と大人版の紫苑が扇情的で示唆に富む歌詞をそれぞれ口ずさむような演出がなされるが、この際のアニメーションがややリアル調に描写された唇をパーツ単体でウネウネと動かすだけで、顎などの他の顔のパーツが全く動いておらず、そして唇自体もかなり浮いた感じの描写であるため、どこかツギハギ感のある画になってしまっており、妖艶というよりはむしろ不気味であるという指摘が多々あった。
放送当時はこのような数々の作画崩壊や設定破綻、シュールな展開にツッコミを入れながら楽しむ、かの伝説のアニメMUSASHI -GUN道-のそれに近いネタアニメとして楽しむ視聴者も数多く見られた。一歩間違えばGUN道に並んで平成のチャージマン研!と言えるポジションに就いていたかもしれない。
特に15話にて、大柄な豚型の三枚目キャラであるトンゴーが突如何の説明もなく巨乳の女体となって出てきたシーンはある意味一番の伝説であり、当時はトンゴー祭りと称されネットユーザーらを恐れ慄かせた。
3クール以降からは声優達の半ばヤケクソ気味なほどの暴走が目立ち(DVD製作の打ち切りが決まったことから製作陣が完全に吹っ切れてしまい、台本は半分以上が真っ白だったという)ビーストウォーズのような遊び心満載のアドリブまみれに。このため3クール以降は声優陣の懸命な演技とアドリブのおかげもあってか真っ当に面白いと評価する声もあるが、それでも人気回復には至らず打ち切りの憂き目に遭う。
また提唱した『MAN画』も当然全く定着せず、当時のネットユーザー間では専らこの作品を揶揄する語録として使われていた。
フォロー
このように放送当時は駄作として楽しむ見方がネットユーザー間の共通認識のようになっていたが、低品質とは言っても流石にあのヤシガニほど酷いわけではなく、あくまでも2000年代にありふれていたテレビアニメとしては一応見るに耐えうる内容ではあった。
本作の評価を悪くしたのは製作陣のビッグマウスによる所が大きく、黙っていれば「昔見てた懐かしのアニメ・漫画」として、まだ綺麗な形で歴史に残れていた筈である。
再放送の頃にはネットでのいじりも沈静化しており、そのままネットユーザー達の記憶からは薄れていき、全話収録した媒体は既に廃盤であるビデオ版しか無いことと現状配信等もされていないことからマイナーかつニッチなアニメに部類すると言える。
肝心の本編に関する評価はこのように酷評が多く占めていたが、流石に大手音楽企業であるエイベックス主導なだけに音楽や曲に対する評価は高く、そして声優陣も非常に豪華であることは長所と言える。(逆に言えば見どころがそれくらいしかなく、曲や声優陣は良いがために無駄遣いだとする声も度々聞かれる。)
主人公の五九役である山口勝平は当時よりサルのキャラクターに思い入れがあり、特に孫悟空の役を演じることを夢見ていたという。そして当作品が念願の孫悟空役任命作品となったが、この作品が当人にとってそのような記念すべき仕事としてどこまでの思い入れを持っているかは定かではない。
例をあげれば主人公の五九は「最強最悪」を自称するスケベなお調子者でありながらも仲間を傷つけられると怒りをあらわにする熱血漢という、少年アニメの王道かつ根本的な主人公設定はブレずにしっかり描かれているため、そういった部分を純粋に楽しんでいたファンも一定数存在し、そのため結果としては良くも悪くも「10年20年愛されていく作品」となった、とは言える。
現在はエイベックス側からもある意味黒歴史的な作品として認識されているのか、2013年発売のCD『カオス上等!!誰得?俺得!avexレアニメソング・コレクション』のボーイズサイドに当アニメの初代ED曲『i Wake Your Love!』が収録されている。
ストーリー
時は近未来。地球は海洋の大部分が干上がった砂漠の惑星と化していた。広大な砂の海と成り果てた地上には各所に人間とアソボット達が共存する村が点在し、荒廃した世界をどうにか生き抜いていた。
1000年のコールドスリープから目覚めた少年サンゾウは、あと1年で破滅のときを迎えるこの世界を救うべく49個ある鍵を探しだし、第一世代アソボット五九達と共に東の果てジパングへと冒険の旅に出る。
用語
アソボット
アソシエーションロボットの略。千年前にサンゾウの父、キュウゾウ博士が開発。
ロボットであるという設定を知らなければ一眼ではそうと分からないデザインのものが多い。
そしてロボットであるが自立した意思と感情を持ち、食事もし成長もする。
人間の友達となるべくして作られたロボットだが、人間同様に食事を必要とするため数少ない資源や住居を巡って村々に襲撃をかける盗賊アソボットも多く、特に第三世代アソボットは全て敵として登場し、実質的に地上の支配者となっている。
感情はともかく飲食の必要については某未来のネコ型ロボットのように資源溢れる豊かな世界にいるロボットがこの設計ならばまだしも、惑星全体が荒廃し水や食料が非常に貴重になった世界においては携えるべきでなかった設計としか思えない。
49の鍵
ジパングにある「双頭の龍の扉」を開けるために必要。作品内ではお宝とも呼ばれている。それで世界が救われるらしい。
鍵と呼ばれてはいるが見た目は分かりやすい鍵型のアイテムではなく、何かしらの楽器や小道具等を模した小物が多い。
マスターキーは対応した他6つ(全7つ)の鍵を集めると相応しい持ち主にコラボアップというパワーアップを齎す。
破滅ウイルス
プロフェッサーDが千年前に開発。アソボットを強化し暴走させる。DG細胞。第一世代アソボットのみ感染しない。
これの蔓延により、千年後に世界が滅びると予測される。世界の砂漠化は巨大な樹木のせいらしいが・・・
ジャダレ
ダジャレを越えたもの。使いすぎると女の子にひじ鉄くらったり友達ににらまれたりします。
登場人物
五九盗賊団
五九をリーダーとした盗賊団。主人公サイド。五九がジョーとトンゴーとの出会いをきっかけに結成。サンゾウとスージィと行動を共にするようになってからはこの二人の監視の目があるため盗賊らしいことは特に行っていないが、出会う相手への名乗り口上として毎回必ず「最凶最悪の五九盗賊団」であることを誇らしげに名乗る。(このせいであらぬ誤解をされ、余計なトラブルを招くこともしばしばある。)
鯨艇という居住空間を備えたクジラ型の乗り物で移動する。
サンゾウが選んだパートナーアソボット。二つ名は「カカ・マウンテンの五九」
五九盗賊団を率いる最強最悪のアソボットであることをよく自称している。
見ての通り孫悟空に当たるが、猿呼ばわりされると怒る。その割に好物はバナナで、ウッキッキ~とサル丸出しな笑い方も度々する。また、想定していなかった事態に当たると「そんなバナナ…」と発言する事が多い(この時、頭には丁寧にバナナの皮が置いてある)。
美女に目がなく、特にパンツが大好きなスケベザル。事あるごとに女性キャラのパンツを覗こうとしたりスカート捲りを試みてはボコボコにしばかれるのがお決まりの流れ。なおスケベ趣味としてはパンツ派であり水着にはほとんど興味がない模様(その割に水着グラビアを見てご満悦になったりと一貫性がない)。また巨大美女が男を捕食するなどの特殊な嗜好への趣味は無いらしく、15話のブンガク村でそのような内容のセクシー映画を観た際には引き気味・不満げであった。
変身に20秒もかかることを敵に突っ込まれたことがある。コラボアップ時に歯茎を大きく剥き出して歯を食いしばるという若干の顔芸をするため、パワーアップシーンとしてはやや不格好な部類に入る。
岩の下敷きになっていた所をジョーとトンゴーに救われ、五九盗賊団を結成する。
サンゾウのコマンド入力により、人間の女子供など自分より弱い相手に対して勝てなくなってしまう。(このコマンドによる制御が緊箍児にあたる)解除キーは東の果てジパングの「双頭の龍の扉」の先にあるため、コマンド解除のためにも五九は渋々サンゾウ一行と共に東を目指した旅路に出る。
如意棒にあたる拡大伸縮が自在の「ジョイスティック」を武器とする。
なおプレスリリース時では72のロボットに変身できる能力を持つ予定だったらしい。
サンゾウ / 玄奘三蔵(CV:関智一)
千年のコールドスリープから目覚めた救世主。青髪の人間の少年。名前から分かるように玄奘三蔵。
ハモニカというハーモニカ型の入力端子によるコマンド入力で五九を始めとしたアソボットを制御したり、治療やウイルスの除去なども出来るが、セカンドアソボットまでが限界。
人間であるため戦闘能力はほとんど無いが特殊金属製のマントはそこそこ防御力がある。
容姿端麗にして素直で真面目な性格、鯨艇メンバーのまとめ役。と、ここまで聞くとメンバーの中では一番の常識人に思えるが、こう見えてかなりのむっつりスケベ疑惑がある。
(平然と「巨乳」というワードを連呼する、39話のアイキャッチの茶番にて五九に「今日のオカズは何ですか~」と聞かれ「今日はクルミとミルクを食べちゃいました」などと答える等。クルミとミルクとはその回のゲストキャラだった双子の幼女キャラの名前であり、五九のフリがわざわざ『オカズ』であることもあって相当アレな切り返しである。)
スージィ(CV:飯塚雅弓)
正式名ゴータ・マ・スージィ。サンゾウ達の旅に同行する人間の少女。
名前の中にとあるワード(彼女のフルネームのうちタからジまでを続けて読んでみよう)が隠されているため放送当時はそのことをよくネタにされていた。
父親であるゴータ・マ・テンドウは元賞金稼ぎで五九とは知り合い。死んだ父親の代わりに五九に同行し、伝説を見届ける。
明るくハキハキとした性格で、五九のスケベないたずらには容赦なく鉄拳制裁を食らわす。
鯨艇メンバーの中ではサンゾウに次いで仕切り役であると同時に五九への制裁担当である。
戦闘能力も人間メンバーの中では下手すれば最強で、コマンド入力で弱体化している五九はおろか盗賊アソボットの下っ端程度なら軽く蹴散らすことが出来る。
トンゴー(CV:国本武春)
大柄なセカンドアソボット。二つ名は「鉄腕のトンゴー」
典型的な三枚目キャラ。本業は看護アソボット。CVの国本武春は浪曲師で、人気声優を集めたレギュラー声優陣の中で唯一本業ではないメンバー。
名前から分かるように豚であり猪八戒にあたるが、体に縞模様がある、鼻が分かりやすい豚鼻ではないため視聴者からは虎と間違われることが度々あった。
見ての通り力自慢キャラで料理上手。おおらかでどっしりとした性格だが、意外に繊細で後に引きずりやすい一面もある。
第15話における伝説のトンゴー祭りのことはファンの間では他言無用。おまけに入浴時になぜか女性用ビキニを着用する。なんだかんだで当時ネットユーザーの間では最も人気だったと思われる。
先端に分銅の付いた鎖を振り回す「鎖ハンマー」を武器とする。コラボアップすると分銅が棘付き鉄球に変わる。
「メガトンハンマー、始めました!」
ジョー(CV:佐々木望)
細身なセカンドアソボット。二つ名は「十字架のジョー」
五九盗賊団の中では二枚目キャラで、切れ長の目と常時マスク姿が特徴的。本業は工作アソボット。
沙悟浄にあたるキャラ。カッパの皿を思わせる冠状の帽子を被っているがハゲではない。そしてカッパだけに水が好物であるが、作中は水が貴重な世界となっているため、塩辛いものなど喉が乾きやすい食べ物を嫌がる。
どこかやる気の無さそうなテンションの低い喋り方をすることが多い。一見クールキャラのようだが意外と口数は多く、時折寒いギャグを放つこともある。
某コピー忍者のように口元全体を覆い隠すマスクをしており素顔は結局明かされることは無かったが、目元や顔の輪郭からして恐らく美形であると思われる。
コラボアップ後の服装の変化はただコートを脱いで軽装になっただけでは…?とか言ってはいけない。
またコラボアップ時の武器であるフェザーブレードは真っ直ぐな長剣なのだが、バンクシーンでは何故かくの字に曲がっている。
葉型の刃「羽剣」を武器とする。コラボアップすると前述の「フェザーブレード」という長剣に変化する。
「フェザーブレード、冷えてます!」
スカイウォーカー
五九の愛馬アソボットであり「大変身」時にプロテクターを届ける重要な役割を持つ。
また主人公サイドのアソボットの中では一番分かりやすくロボット然としたデザインをしている。
変身バンクの約20秒の間だけ、3DCGで描かれたよりメカニカルでガンダム風のかっこいい姿に変身するが、その姿で戦闘に参加するというようなことは全くせず、五九の変身が終わるとスカイウォーカーの変身も解除される。このためCGの無駄遣いであり全く意味が無い演出であるとして当作品を象徴するツッコミ所の一つとして知られている。
五九がコラボアップした後は必要がなくなったらしく解雇かと思われたが45話からは何故かまた必要になった。(理由は一切説明されていない)
五九が口笛を吹けばどんな場所へでもどこからともなく飛んでくる。五九にはとても懐いており深い信頼関係があるとみえるが、どのような経緯で出会ったかは結局作中では明かされることが無かった。
活躍の場はそこそこあり、五九達をしぶとく手古摺らせていたピンチもスカイウォーカーの一蹴りであっさり解決してしまう為、彼(彼女?)がこの作品内で最強最悪の存在ではないかと言われている。
魅音(CV:高山みなみ)
女性型のファーストアソボット。頻繁に乳揺れする巨乳が魅惑の妖艶な美女。神出鬼没にして狡猾、お宝(49の鍵)を集めるために力ある者を利用する魔性の女。
初期は五九のジョイスティックを狙って度々悪事を働いたり、状況に応じてより優位な側につくというねずみ男と峰不二子を合わせたようなポジションだった。ジョイスティックが自分では使いこなせないと分かってからは狙わなくなる。
後半からは五九たちとは別行動だが、五九盗賊団に仲間入りする。
「サティ」というフェレット型のアソボットを相棒とし、スケボー型の乗り物に変形させて移動することもある。
大爆発を起こす風船ガム「ガムガムボンバー」、チョコレートの操り人形を駆使する「チョコマンドー」、煙幕を起こすキャンディ「キャンディダイナマイト」などの洋菓子型の武器を使う。
紫苑(CV:榎本温子)
魅音の妹であるファーストアソボット。
ツインテールがチャームポイントな可愛らしい幼女姿から、魅音に負けずと劣らずのセクシーでグラマーな大人の姿に自在に変身出来る。
ヤズー(CV:三木眞一郎)
五九のライバルであり正統派な悪役。
車掌。マッハパンチ。部下多数。後継者争いに破れ、兄弟弟子であるカオスⅡ世の体を乗っ取っていた。
破滅ウイルスをコントロールできるらしい。実力は五九より上。
現代編
1000年前の現代、サンゾウがコールドスリープに就くまでの時代に登場するキャラクター。アニメ版では現代編そのものは展開されず、サンゾウの回想などで語られるのみとなっている。
キュウゾウ / 玄奘久造(CV:納谷六朗)
サンゾウの父であり全てのアソボットの生みの親。地球で共存していく人類の友を作ることを目的にアソボットを開発した。1000年後に来たる世界の滅亡を防ぐためサンゾウをコールドスリープさせる。
レイ
第1号アソボット。全てのアソボットの母と言える存在。
漫画版では現代編として、サンゾウとの恋愛模様が描かれた。テレビアニメ版では取り上げられず、2代目EDで二人の関係と過去を示唆する絵が映るのみになっている。
プロフェッサーD / 出門龍太郎(CV:野沢那智)
破滅ウイルスの生みの親であり全ての元凶。かつてはキュウゾウ博士と共にアソボットの研究開発を行っていたがその目的はキュウゾウ博士とは真逆で、人間を地球を汚す害悪と見做し、アソボットに排除させることを目論んでいた。
サンゾウの旅を終わらせようと数々の刺客アソボットを仕向ける。
よく五九達に名前を「プロフェッサーG」や「プロフェッサーB」などと間違われる。
その他
GK(CV:大塚明夫)
山賊アソボット軍団、フリガンズの親玉。声優の大塚明夫氏は非常に乗り気だったらしい。
ジュテーム(CV:小西克幸)
GKの配下アソボットで超が付くほどのナルシスト。そして非常に分かりやすいオカマキャラ。
美を追い求めて整形を繰り返した結果何故かオカマというキャラクターに辿り着いたらしい。
オカマキャラとしても異様に濃い顔付きと、度々もっこりがはっきり分かるビキニパンツにガーターベルトという色々とアウト気味な際どい衣装が特徴で、その強烈な風貌とキャラから五九含め対峙した相手を恐れ慄かせている。
自身の美貌(本人談)に酔いしれるあまり、反射して写った自分の顔にうっとりと見入って隙を突かれたり、非常に濃い厚化粧を落とされるとパニックになって一気に戦闘不可能な状態に陥るなど、ある意味自分自身が一番の弱点。
42話のアイキャッチの茶番でDreamメンバー入りを希望するが当然拒否される。
GKに雇われた賞金稼ぎの殺し屋アソボット。この名前にして太めな体型で背が短いほうが兄で、細身で背が高くて緑色のほうが弟であり、さらにテンドウと面識があったりするが、某大手ゲーム会社の世界的に有名な配管工兄弟とは一切関係ない。
フレイム(CV:梁田清之)
ヤズーの配下の溶接アソボット。作品内で最もまともに一眼でロボットだと分かる外見をしている。
フィオーレ(CV:横山智佐)
ヤズーの配下の和装でおかっぱ頭の女性型ガーデニングアソボット。
笛を吹くことによって樹木を操り、その際はなぜか毛が伸びる。
第9話にて、サンゾウと五九による非常にシュール極まりない攻撃を受けたシーンはちょっとした伝説。
13話では作画ミスによる瞬間移動を披露する。その後列車にはねられてあっさりと死亡。
ウィンド(CV:藤原啓治)
ヤズーの配下。風を操るアソボット。
スージィを誘拐するものの、五九達に人質は通用せず敗れた。
キャットルーク(CV:浅川悠)
サンゾウの旅を終わらせるべくプロフェッサーDが作り出した。
中性的な容姿をしているため魅音からは美少年と間違われていた。
ペガサスナイト(CV:関俊彦)
キャットルークの手下その1。ナイスで素敵な騎士侍。空中殺法が得意。
エレファントビショップ(CV:若本規夫)
キャットルークの手下その2。トンゴー以上の怪力であり伝説のトンゴー祭りのきっかけ。
ブンガク村のはずれにある追放され焼却予定だったエロ本の山を読み漁り尻尾を振って悦んでいたが、その後トンゴー祭りによる犠牲となった。
ドーベルマンキング(CV:檜山修之)
キャットルークの手下その3。ドーベルマンキング山賊団の頭で部下にブルドック型のアソボットが大量にいる。
美女や美少女を見て興奮するとしっぽが起つ。老婆などを見ると萎えて鎮まる。
サンゾウ一行からはドーベ・ルマン・キングやドー・ベルマンキングやドーベル・マーキングなどと名前を変なところで区切られていじられる。
No.表記が確認できるのは、五九、魅音と彼くらい。
マシンガンブラザーズ(CV:伊崎寿克、芝原チャコ、桜井敏治)
ゴロツキ3人組。一見ただの銃を持った人間にしか見えない見た目をしているが、一応「不良アソボット」らしい。
五九やスージィから名前を「マタチンがブラブラ」や「マシンがラブラブ」などと酷い間違われ方をされる。
ユウ(CV:相田さやか)
人間の少年。テルミニ村編に登場。コマンド入力により自分より弱い者に対して弱くなってしまう五九をぶっとばしたことから強くなったと勘違いする。
ルルカ(CV:小林沙苗)
人間の少女。テルミニ村編に登場。生贄にささげられそうになった時の首輪を事件解決後の食事の時も常に付けていたことは視聴者から若干注目を浴びていた。
カオスⅡ世(CV:三木眞一郎)
テルミニ村の神官長。ヤズーとは旧知の仲であったが、後継者争いに破れたヤズーに体を乗っ取られていた。
シュール
魅音の手下。漫画版にのみ登場。
リアル
魅音の手下。漫画版にのみ登場。
藤村爽香
漫画版に登場。サンゾウのクラスメイト。
藤村宗一
漫画版に登場。爽香の兄。
クチナ(CV:田中伸幸)
タマラ(CV:西村ちなみ)
ユアン(CV:千葉一伸)
ズッソ(CV:中田和宏)
ミュール(CV:豊口めぐみ)
サイトス(CV:森川智之)
シリウス(CV:千葉進歩)
ガルーツ(CV:稲田徹)
鍋爺(CV:田の中勇)
城主(CV:石丸博也)
大明神
カリン(CV:小島幸子)
ソウヤ(CV:浪川大輔)
ガンツ(CV:飯塚昭三)
ガブル(CV:塩屋浩三)
バンダム(CV:堀勝之祐)
チョコ(CV:成田紗矢香)
ミルク(CV:生駒治美)
クルミ(CV:小松里賀)
ガリン(CV:田中亮一)
マーメイ(CV:徳永愛)
乙姫アソボット
カスパー(CV:小杉十郎太)
マーティ
マリー(CV:千葉千恵巳)
ベイス
キーボス
ドラムス
サックス
主題歌
オープニングテーマ
「BESIDE YOU -僕を呼ぶ声-」(第1話 - 第25話)
作詞 - 渡辺なつみ / 作曲 - BOUNCEBACK / 編曲 - h-wonder / 歌 - BoA
「我愛你(ウォー・アイ・ニー)」(第26話 - 第52話)
作詞 - 音羽志保 / 作曲・編曲 - 迫茂樹 / 歌 - Dream
エンディングテーマ
「¡WAKE YOUR LOVE!」(第1話 - 第13話)
作詞 - motsu / 作曲 - t-kimura / 編曲 - Puertronic (t-kimura + Charlie K) / 歌 - m.o.v.e
「霞ゆく空背にして」(第14話 - 第25話)
作詞・作曲 - yasu / 編曲 - Janne Da Arc & Hajime Okano / 歌・演奏 - Janne Da Arc
「BURNING DANCE」(第26話 - 第38話)
作詞 - motsu / 作曲 - t-kimura / 編曲 - Puertronic (t-kimura+Charlie K) / 歌 - m.o.v.e
「LolitA☆Strawberry in summer」(第39話 - 第52話)
作詞・作曲 - BOUNCEBACK / 編曲 - ats- / 歌 - SweetS
挿入歌
「東遊記」
作詞・歌 - LADY Q / 作曲 - LADY Q & Kenn Nagai / 編曲 - Kenn Nagai
「GOKU the Bandit」
作詞 - 池田裕幾 / 作曲・編曲 - 鈴木daichi秀行 / 歌 - 高尾直樹
関連タグ
アソボット五九・・・漫画版タイトル。
西遊記・・・モチーフになっている。
マシュランボー・・・同じく西遊記がモチーフの2000年代初期のバトルアクション冒険活劇にして、変身によるパワーアップ要素、荒廃した未来世界でコールドスリープから目覚めた人間が主人公、人間とは異なる種族が地上の支配者であるなど共通点が多く、放送年代も近かったことから度々混同される。
最遊記・・・同じく西遊記繋がり。アソボット戦記五九の放送終了後、曜日こそ違うが同じ時間帯にテレビアニメ版第二期である最遊記RELOADが放送され、奇しくも2002~2004年の間、西遊記モノのアニメが同時間帯に連続で放送されることとなった。
サムライ8・・・大ヒットを目指した製作陣の強い意気込み、電通が関わっている大々的な事前プロモーション、しかしいざ始まってみると人気が伴わず製作陣が意図するよりも遥かに早く打ち切り終了、当時ネットユーザーからは嘲笑的ないじりを受ける、一見そうとは分からないサイボーグのキャラクター、作中で説明しきれていない設定、有名な古典文学をモチーフやテーマに近未来SFアクション要素を加えた世界観、世界を救うために「鍵」を探す冒険物語である等の共通点が多く見られる。