正式なタイトルは「MUSASHI-GUN道-」であるが、pixivでは略称である「GUN道」が主にタグ登録される。
概要
2006年4月9日から10月8日にかけて、BS-iにて放送された。なお、放送日時は日曜9時30分-10時であった。制作会社はACCプロダクション。
宮本武蔵を題材に、GUN道という拳銃を使用する格闘技による妖怪退治を描いたパラレル伝奇アニメ…である、一応。
「(クオリティの低さが)ヤシガニを超えた」という声もちらほら聞こえる、ある意味伝説のアニメ。
放送初期から作画崩壊が非常に多く、そして視聴者にはにわかに理解しがたいシーンや多くの迷言を産み出し、話題を呼んだ。
しかしながらストーリーの進み方などはアニメとして十分まっとうな出来であるためか、ネタアニメとして応援する視聴者が多数な中、純粋なファンも存在する。
ちなみにDVDは8話目で打ち切られ、完全版はなぜかフランス語verでしか販売されていない。
あらすじ
西暦1600年・慶長五年七月、徳川家康の罪科十三ヶ条を揚げ、
豊臣家の名の元に石田三成が諸大名に挙兵をせよとの伝令を走らせたのでございます。
時同じくして、この戦乱の時代を終わらせ千年の王国を築こうとする者達が、
千年の眠りから覚めようとしていたのです。
そんな中、同年九月十五日、関ヶ原で東軍・徳川家康軍と西軍・豊臣家・石田三成軍とが激突、
小早川秀秋軍の活躍により、西軍・豊臣家・石田三成軍が大勝利を収め、
三百年に渡る太平の世が訪れるはずでございます。
あなたがたもよくご存知のはず……。
(↑毎回流れる世界観説明)
豊臣の世が来て幾星霜、GUN道の使い手であるムサシは「城取り」に情熱をかけていた。
そんな中、ムサシは人の世を惑わすアヤカシが跳梁跋扈していることを知り、成り行きでアヤカシと戦うことになってしまう。アヤカシに狙われる姫君・カグヤと共に、ムサシはGUN道を究め戦い抜くのだった。
すぐわかるGUN道
「うおっまぶしっ」
「陰陽弾をくらえっ! うおっまぶしっ!」
ムサシといえばこの台詞。眩しくもないのに眩しがる。台本には「うおっまぶしっ」、作画にはとくに眩しい表現は見当たらない。
顕邪の舞
タクアン和尚が封印していたGUN道奥義。意味不明の動作を多く含む変な踊り。これより前にタクアン和尚が行った「落ちながら戦う」と相まってよくネタにされる。通称「賢者の舞」。
エンカボウダン
火炎放射を吹き出す不思議な弾丸。ムサシは数秒にわたり同じ表情でこの炎を画面方向に向けて撃っており、GUN道パロではよくこの時の顔が利用される。またなぜかこれを使用すると空中浮遊できるようになる。
信玄餅
悪役ヤシャの妖術で蘇ったアヤカシ武田信玄の好物。科学館で多くの子供がトラウマになる人体図のようなグロテスクな色遣い(青と赤色)の餅のような物体。山盛りの信玄餅は多くの視聴者の食欲をそそらない。
総集編
第6話でいきなり挿入されて視聴者が生暖かい目をしただけでは飽き足らず、第12話では本来放送予定だった第12話を先送りにして無理矢理総集編を挟み、最終回が終わった途端に3週連続で挟んだ。放送枠を埋めるためであろうが、録画せず生放送で見ていたヤツなど居たのだろうか…。
涼宮ハルヒの憂鬱
京都アニメーションにより同時期に放映されたアニメ。ムサシにどことなく似た名前と、GUN道と正反対の高い制作力はコラやパロ、MAD作品を作る原動力となった。
(ハレ晴レMUSASHI等)
馬
GUN道には馬という動物も登場する。みなまで言うまい。
登場人物
ムサシとその仲間たち
豊臣一派
アヤカシ
その他
どうしてこうなったのか?
本作がここまで奇怪な作品に仕上がってしまったのはひとえに外注との齟齬によるものである。
本作は作画班が殆ど海外(俗に三文字作画と言われていた現象)のスタッフによるものであり、国内の製作式・音声等のスタッフとの打ち合わせがほとんど出来ないまま、実際の動画が放送の直前になって送られてくるという非常にギリギリな状況で作られていた。
例えばあるエピソードでカグヤが「巨大なカラスのアヤカシ」に攫われるシーンがあるが、ここは脚本段階ではカラス天狗のアヤカシになる予定であり、外国人のスタッフにはそれが伝わらずそのまま巨大なカラスとして描かれていたためこういうことになってしまったという。また筋骨隆々の壮年として描かれているタクアン和尚も企画段階ではシワシワの老人(裏設定通りであればこの時すでに81歳)だったので、見た目40代くらいなのに作中ではやたらジイサン呼ばわりされているという矛盾が生じている。
そのためいざ放送が始まったら低廉な作画、全く安定しないキャラデザ、頻発する矛盾などツッコミどころ満載の番組となってしまい、ネット上では話そのものよりそうしたツッコミ所に注目が集まるようになった。監督の木下ゆうきは当初はこうした風潮に怒りを感じていたそうだが、ネット上での注目に後押しされて最後まで放送する事が出来た旨を後に語っている。
関連タグ
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