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封印作品

ふういんさくひん

予期せぬ問題により公開中止となったり、再放送・単行本化などができなくなった作品のことを指す一種の俗語。
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概要編集

本記事では、世間一般に向けて公開されていたが、予期せぬ問題により公開期間を満了できずに公開中止となった作品、あるいは公開終了後に再公開や再録・再販などが難しくなった作品について取り上げる。


なお、基本的には作品の全て、もしくは大部分(また特に重要な部分)が非公開となったものを「封印作品」とし、修正などで少しだけ非公開部分が発生した、というケースは含まない。

例えば「放送後に撮影上のミスが発覚したためソフト版でワンシーンのみカットされた」というような場合、あくまで修正の範疇であり封印作品にはあたらない。

ただし、修正が行われたことで作品内容が大きく変化した場合は、修正前の状態が「封印作品」と扱われることもある。


諸注意編集

  • それぞれの作品については、下記の「主な封印作品」の項目にリンクが掲載されている一覧記事にて記述してください。
  • 作品をリストアップする場合はできる限りピクシブ百科事典でリンク可能なキーワードで構成してください。
  • 無事復刊された作品に関しては「復刊・解禁作品リスト」への移動をお願いします。
  • また、出演者もしくは制作者側のいずれかに不祥事が発生した場合、(一時的に)作品が封印されてしまうのはほぼ当然となりますので、「○○が××の事情で作品が公開できなくなった」などといった単なる定型句の羅列も厳に慎んでください。
  • 制作中止になった、あるいは完成していたが何らかの事情で一度も公開することができなかった作品については、お蔵入りの項目に記述してください。

封印作品となる理由編集

おおむね以下に大別できる。なお、これらはピクシブ百科事典の記事としての分類のため、他サイトにおける分類と必ずしも一致していないことに注意すること。


  • 内容や描写の問題が指摘された/A
  • 別作品からの盗作や極端なパロディ、作者に無許可での改変などが問題となった/B
    • 原作の無断改変や、ほとんど剽窃に近い極端なパロディなどが問題となることもある。
    • ギャグとしてのパロディであっても、元ネタやその関係者への揶揄中傷が入っていれば、不快に感じた関係者からクレームが入り、封印作品になってしまう場合も(→パターンA)。
  • 権利問題/C
    • 制作会社の廃業、作者の引退など、様々な理由で著作権の管理が困難となり、作品利用の許可を得るための窓口が無くなってしまう。
    • 継承者がなければ著作権は消滅するが、商標やソフトなど権利の部分的な所有者がいる可能性もあり、「継承者なし」であることが確認できない間は封印されていることが多い。
    • タレントの場合、肖像権やタレントイメージを重視して過去の作品のソフト化などが制限、もしくは封印されていることもある。ほかにも、事務所の移籍や芸名の変更(AV女優などは、名義を変更しても公表せず、その名義の人物としては引退したことになっているケースが多い)のような事情で権利が複雑化し、取り扱いが難しくなっている場合もある。
    • リメイクやリブートなどで制作会社・スポンサーが変わった際に過去作の権利が引き上げられず、事実上封印扱いになることもある。
    • 収録や放映にあたり、権利者との契約で使用可能な期間・部分があらかじめ明確に決められているなら「予期せぬ問題」ではないので封印作品にはあたらない。ただし閲覧する側に十分な説明がない、あるいは急に契約内容が変わったというケースは少なくない。
  • 関係者が不祥事を起こした/D
    • 作者、制作スタッフ、出演者または彼らが所属する芸能事務所などによる犯罪などの不祥事が発覚したケース。特にメインキャストや主要スタッフによる事件など、作品の製作公開に大きな悪影響を及ぼすような場合を指す。
    • 不祥事の程度や実際の状況(例えば、すでに当事者同士での示談・和解が成立している事象が後年になって報道された場合など)によっては、しばらく経ってから封印が解かれる場合も多い。ただし、子供向け作品などは封印されたままということが少なくない。
  • 大規模な災害や事件、事故の被害者などに配慮した/E
    • 作中で描かれた事象を彷彿とさせる災害・事件・事故などが現実に発生した場合などに自主的に封印されたケース。これもしばらく経ってからソフト化などのタイミングで封印が解かれる場合が多い。
    • 緊急時の報道に伴う放送中止や販路の都合による発売延期、作品が原因で起こった事故を理由とする回収などではなく、あくまで制作・配給側の自主規制のことを指す。
    • 映像作品の場合、局や配信サイトによっては普通に流れることがしばしばある。
  • 公開当時は問題視されていなかった内容が、時代の流れにより問題視されるようになった/F
    • 時代が進むにつれて価値観が変わり、様々な表現への風当たりが強くなった。例えば2020年代の新作では「作中でもインモラルと考えられている行為」と明確にしていないと未成年飲酒未成年喫煙などを描写するのも難しくなっているものの、過去作の封印まではされない場合が多い。
    • しかし、差別や偏見を助長する可能性を危惧し、現代の価値観にそぐわない描写を含むことを理由に過去作を封印、あるいはそれに近い措置を施すべきと考える向きも皆無ではなく、表現の自由について考える上で重要な課題となっている。
    • パターンAとも一部共通するが、こちらは作品の公開された時代背景を加味されることになり、全面的な封印に至らないこともある。
  • 出来が悪い作品と判断された/G
    • 不人気とは違い、あくまでも作者または権利者が駄作と考えた場合。またリメイクや加筆修正で対応せず作品自体を非公開にしたケース。
  • 内容に修正不可能な矛盾が発覚した/H
    • 設定矛盾、キャラ崩壊など。制作側のミスなど内的要因によることが多く、パターンGと重なる場合がある。通常は後付け設定でフォローするか、単行本化の際などに修正して対処するが、後付けの手直しではどうにもならない場合、封印して「無かったこと」にせざるを得ない。
    • 外的要因による場合は、当時の主流学説に基づいて作品を制作したものの、公開後にこれが否定され、作品の前提が覆された場合など(例えば医療や科学、歴史にまつわる学説など)。もっともこの場合は人権問題(パターンA)や時代遅れの偏見(パターンF)などに絡むものでなければ(新作と矛盾が生じていたとしても)封印作品にはならないのが普通である。
  • その他/I
    • パターンA~Hまでのケースに当てはまらない何らかの理由で封印となった、もしくは制作側が封印した理由を非公開にしているケース。具体例については割愛する。
    • 大人の事情自主規制などの項目も参照のこと。

封印作品に当てはまらないもの編集

上記の条件に一切該当せず、以下に該当するものは封印作品に当てはまらない。ただし、これらの区別もピクシブ百科事典における定義にすぎないため、あくまで参考程度にしていただきたい。


  • 不人気
    • 市場での売上や注目度が振るわないため淘汰されたもの。
    • 不人気は再公開されない最大の理由であり、これを含めると膨大な数の作品が該当してしまう。さらに、下記するように(別の理由で封印され、問題が解決したあとも)「復活しても人気が出ない」と判断されて封印が続くケースはある。
    • また、一部これといった理由が見当たらないのに封印状態になっている作品について「おそらく人気がないのでは」と推測されているものを含む。
  • 内容が古いので現代にはそぐわない
    • 当時は不人気ではなかったが、今の時代に再公開しても情報が古く不正確なものであったり、時代的な感覚の違いから人気が出ないと判断されたりした場合。上記のパターンF、Hに関係する場合もある。
  • 原本、あるいは出版物の散逸
    • 制作会社の解散や作品管理者の都合で、原本の所在が分からなくなっているケース。特に古い映像作品では、ビデオテープが高額であったことから上書きがたびたび行われており、過去作のマスターテープが現存していないということも多々ある。
    • 例えばNHK大河ドラマは、1976年度以前の作品は撮影・保存方式の都合でマスターテープがあまり残っていないため、一部現存するテープや出演者・スタッフ・一般視聴者の個人的な録画をアーカイブとして活用している。
    • ただ別の理由で封印作品になってしまった作品がこのような状況に陥っている可能性もあり、混同されるケースもしばしばある。
  • 災害などによる原本の破損・消失
    • こちらは原本が壊れて使えない状況になった、完全に失くなったことが明らかなケース。『月光仮面』第1話など、マスターが残ってはいたが保存環境が悪く修繕不可と判断し破棄されたケースも含まれる。また盗難や管理者のミスによる破棄・紛失などもある。
  • もともと再公開の予定がない
    • 「一度限り」という形で制作・公開され、最初から再公開を想定していない場合や、公開範囲を限定している場合。バラエティ番組はテープが残っていても再放送されない番組が多く、CMは再公開されること自体がほぼない。
    • 同じく、特別編や総集編のような非ナンバリング回が再公開されないということはよくあることで、これらを全て網羅するのは限界があるため、一覧では基本的に除外している。
    • 上映中に特殊な演出のある舞台や映画の場合「完全な形でのソフト化が不可能なため、劇場でのみ公開」となっていることもある。権利関係の問題を見越して最初から再公開の予定がないか期間限定で販売する場合もあるが、これは「予期せぬ問題」ではないので封印作品にはあたらない。
    • ただし、もともと再公開の予定がない場合でも、後世の書籍や番組等の資料で特定の作品について全く触れられず、不自然に「存在自体がなかったこと」にされている場合は封印作品に含まれる。
    • 個人の制作の場合、公開範囲の取り決めは特に関係なく「単に作者に再公開のモチベーションがないだけ」という場合もある。
  • 他の視聴・プレイ等の手段が確保されている場合
    • テレビ放送は不可能だがレンタルDVDや配信サービスでは視聴できる、パッケージ版は終売になったがDL版は公式ストアから購入できるなど、(メディアや購入先は限定されているが)一般人が正当な手段で入手し、正常に閲覧できる作品。なお、完全に絶版・廃盤して中古市場でのみ流通しているケースや、正式な権利を有さない第三者による違法アップロードは含まない。
    • 例えば映画や長編ドラマ等のテレビ放送・ネット配信等で「ノーカット」と表記がない場合はカットされたシーンなどがあるのを前提としており、同じく「セレクション」と名打っている場合は基本的に全話放送予定がないことを示しているが、現在流通しているソフト版なら全編視聴可能という時は封印されていないといえる。
    • ただし「1話だけ・チュートリアル部分だけ配信されており、あとは欠番になっている」、「フルで収録されたソフトは製作国以外の地域で販売されたものしか存在しない」など、限定的な公開にとどまるケースは封印作品扱いである。


主な封印作品編集


関連項目編集

一覧系項目


幻の作品 黒歴史 打ち切り 絶版 回収 風評被害 発禁 不謹慎 限りなくアウトに近いアウト 表現規制 自主規制


参照、およびリンク先編集

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