概要
計画こそされていたが、何らかの事情により途中で打ち切りとなり、その使用や発表を見送ること。蔵入れ。
特に演劇などの舞台や、映画・ドラマなどの映像作品が公開中止になることを指す場合が多い。
基本的にはある程度制作が進んでいた(場合によっては完成していた)にもかかわらず封印されたことを指すため、企画の段階(アイデアが発表された段階)でその後の目処が立たず頓挫した場合は企画倒れなどの表現のほうが正確であるといえる。ただし、企画の内容が一般にある程度公開されており、また企画が頓挫したことが明らかな場合はお蔵入りと言われることが多く、本項ではそのような事例についても一部述べるものとする。
ドラマや映画、小説、アニメ、漫画、ゲームなどエンタメの場においては封印作品に該当するものも多いが、封印作品が「一度は普通に公開され、一般の人も目にすることができた」ものも含むのに対し、お蔵入りは基本的には「一般に公開されることなく封印された」もののことを指す。
一つの例として、ゲームで「製作中」として雑誌などでイメージボードや実際のプレイ画面も公開されていたにもかかわらず発売中止となり、開発中だったROMもメーカーにより廃棄されてしまった、ということが挙げられる。
このほかにも、野球などのスポーツで「優勝記念品」として「○○年優勝おめでとう」と印刷して作られた商品が、チームが優勝しなかったことにより出回ることがないままメーカーの倉庫に保管される、などの事例がある。
封印を解く、つまり一般に公開することは「蔵出し」といわれることがある。
いわゆる没(不採用)については、その後何らかの形で公開されなければお蔵入りとなる。
pixivにおいては、お蔵入りになってしまった作品を題材としたもののほかに、同人誌などに掲載する予定だったがボツにした作品について、「お蔵入り状態だったものをもったいないので公開」という意味でタグがつけられることがある。
語源は複数の説があり、年貢の米は一度幕府の蔵に入るともう二度と農民の元には帰ってこないことに由来する、という説が有名である。
また、江戸時代の舞台用語に由来するという説もあり、これには千秋楽の「楽(らく)」をひっくり返して「くら」とし、公演が中止になることを指すというものや、(台本などを)蔵に仕舞い込んで、二度と日の目を浴びさせない、などもある。
お蔵入りされた企画一覧
特撮
- ジャイガンティス
第2作『ゴジラの逆襲』の海外公開用として、着ぐるみ新造のゴジラとアンギラスが日本を離れて海外で暴れる特撮シーンを追加する予定だった作品。
本編も特撮もすべてアメリカ資本によるゴジラは「ゴジラ対デビル」やヤン・デ・ボン監督版も企画されたが、"ちゃんとした"ゴジラは2014年まで待たねばならない。
原作者の白土三平が公開された映画の内容に激怒して東映と縁を切ってしまったため、企画されていたテレビシリーズへの展開が頓挫。
製作するつもりで集めたスタッフとキャスト、制作した道具は『仮面の忍者赤影』に転用された。
『海底軍艦』に続く非怪獣SF特撮映画として東宝が企画するも頓挫。
登場予定だった戦艦は円谷プロのMJ号(『マイティジャック』)とウルトラホーク1号とウルトラホーク3号(『ウルトラセブン』)へそれぞれ流用された。
第8作目として予定されていたが大映倒産により実現しなかった。
「東映メタルヒーローシリーズ」16作目として企画されていたが、最終的には『ビーロボカブタック』となった為、お蔵入りに。
因みにメンバーは、シーファイターシャーク、シーファイタードルフィン、シーファイターグランパスだったと思われる。
「超星神シリーズ」第4弾として放送予定だったが、『超星艦隊セイザーX』の不振でシリーズが終了し、お蔵入り。
- 百獣戦隊ガオレンジャー第2期
- 戦え!ウルトラセブン
- ウルトラマン-遥かなる夢幻境へ翔べ-
『ウルトラマンゼアス2』の続編として構想されていたが、『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ』の製作が既に決定していた為、没に。そもそもゼアス自体が出光がスポンサーのキャラという特殊な事情があったため、続編が製作されたことが珍しいという話も・・・
2005年に映画『ULTRAMAN』の続編として公開されるはずだったが、前作の興行収入が惨敗であったこと、また同時期に放送されていた『ウルトラマンネクサス』の打ち切りが決まったことでお蔵入り。しかし・・・
『電光超人グリッドマン』の続編。タカラが企画していたが、当時の放送局であるTBSの経営悪化に伴う再建中だった為、放送枠が確保できず制作中止。
『ミラーマン』の後番組として企画された番組。
東宝とイギリスのハマープロの合作怪獣映画の予定だったが、ハマープロの資金繰りに失敗して頓挫した。
『嵐』第25~27話は、元々仮面ライダー1号と滝和也をゲスト出演させる予定だった。
- 劇場版『仮面ライダークウガ』
放送中からファンが開設した署名サイトなどによる映画化の要望・署名活動が行われ、『超全集』の下巻でも高寺Pとオダギリジョーが映画化を約束するコメントが掲載されていた。しかし放送終了後に立ち上げた新作企画ということで資金繰りやスケジュール調整が難航したらしく、高寺も雑誌等のインタビューで企画自体の存在は仄めかすもののその進行状況に関しては消極的な発言をするようになる。その後、2006年になって公式サイトで高寺から映画化に至らなかったことの謝罪コメントが発表され、正式に没となった。
アニメ
1971年に放送されたテレビアニメ第1作以前に企画されたが、パイロットフィルム制作時点で内容に問題があると判断され中止。
- UFOロボグレンダイザー対鋼鉄ジーグ
1983年に放送予定だった葦プロ製作のカーレースアニメ。当時各アニメ誌と葦プロFCにて公表されていたが、フジテレビもしくはタカトクトイスが難色を示したのか、結局放送されないまま消えていった。本作の代替が『特装機兵ドルバック』である。
- タイムボカンエクスプレス
- タイムボカンウォーズサッパリマン
内容は「タイムボカンシリーズ」の記事を参照。
- 舞夢
- ろくでなしBLUES(TVアニメ版)
結局、ろくブルアニメ自体1993年の劇場版2作目で終止符を打った。
版権元の角川書店の内紛の影響でOVA版が制作中止。
『レッドバロン』の後番組としてアニメ版が企画され、当時のアニメ誌でも特報されたが、日テレのアニメ枠縮小によりお蔵入り。
- まんがはじめて物語(リメイク版)
『シャーマンキング』の後番組の予定でテレビシリーズが制作されていたが、作者の島袋光年が女子高生との援助交際で逮捕されたことを受けて中止。
2003年のC3で発表され、電通代理店・TBS系でリメイクアニメが放送される予定だったが、これまたTBS側の放送枠が確保出来ず、ご破算になる。
企画自体は2014年からあったものの様々な事情により公開の目処が立たずに製作が遅延、企画スタッフの1人である脚本家の山本優の死去によりプロジェクト解散となった。
また、オリジナル版J9シリーズでも、4作目と5作目がシリーズ終了に伴い企画倒れに終わっている。
- 劇場版『機動戦士ガンダムF91』続編
厳密にはお蔵入りの可能性が非常に高い状態。
『王立宇宙軍 オネアミスの翼』の続編にあたる作品で、ガイナックスが制作を予定していた。山賀博之を中心として、1990年代前半に立ち上げられた企画だが、資金難や主要スタッフの独立、資料の使用にまつわるトラブルなどが影響して数度にわたって凍結・再開を繰り返した。
2018年の再開告知時点では2022年公開予定であったが、2022年時点で公式サイトなどは存在せず、また『王立宇宙軍』の4Kリマスター発売に関して山賀が寄せたコメントでも本作について触れられていないため、再び製作中止になったと見られる。
アニメ監督の今敏が『パプリカ』の後に企画した映画作品。2010年に今が急逝したため、丸山正雄プロデュース・板津匡覧監督という形で引き継がれたが2011年に資金的な都合で一旦中断。その後丸山が「企画には今のテイストが非常に大きく、他者が引き継いだところでそれは『今敏の作品』といえるのか?」という疑念を抱き、プロジェクトは凍結している。
『グレートマジンガー』の次番組かつマジンガーシリーズ最終作として企画されるもハードな内容が災いしてか『UFOロボグレンダイザー』にとって代わられた。
- マジンガーZ(90年代リメイク版)
2005年に佐藤竜雄監督が「ナデシコと宇宙のステルヴィアの続編が永遠に潰えた」と自身のブログで発表している。実際の理由は明らかになっていないものの「同時期に放送されていた『機動戦士ガンダムSEED』のキー局であるTBSが、スターチャイルド(キングレコード)に圧力を掛けた」、「制作会社であるXEBECの業績不振などが影響して、スターチャイルドとの間に溝ができた」などの噂がある。
原作は『小説家になろう』に掲載されていたWeb小説。2018年5月22日にTVアニメ化が発表され同年10月から放送予定だったものの、主人公の設定が中国のメディアで問題視されたうえ、原作者・まいんがTwitter上で中国・韓国へのヘイトスピーチを投稿していたことが発覚。メインキャストの降板が発表され、ついにはアニメ製作中止が発表された。
2008年にGONZO制作でTVアニメ化が発表されたが、2010年に同社が上場廃止となったことにより製作中止。
- ウメ星デンカ(90年代テレビリメイク版)
- コードネームはセーラーV(OVA)
ゲーム
開発中止・発売中止ゲーム一覧の記事も参照のこと。
1997年にコナミコンピューターゲームズ青山での開発が告知されていたが、1998年にWindowsへのプラットフォーム変更が発表され、さらにはコナミ内部の再編でスタジオが解散した為お蔵入りとなる。なお、本作の代替企画として『かってに桃天使』が製作・発売されたと言われるが、真偽は不明。
『スーパーロボット大戦F』の作業量増加により制作ラインを統一する目的で中止となった。
バンダイナムコゲームスがWiiで発売予定であったRPG。当初はWiiのローンチタイトルと告知されていたが延期を繰り返し、2011年に吉積信のインタビューで、数年前にすでに開発中止になっていた(※2008年時点では開発中であることがわかっているため、それ以降と見られる)ことが明かされた。
制作スタッフは同社のテイルズオブシリーズと重なっており、シリーズ全体とは無関係としていたものの、『テイルズオブレジェンディア』との関連が仄めかされていた。
2010年9月に3DS用ソフトとして発表。「DASH開発室」としてポータルサイトが立ち上げられ、開発日記や恒例となるプレイヤーからのデザイン・企画の公募が行われるなど盛り上がりを見せていたが、製作発表から約1ヶ月後にシリーズプロデューサーの稲船敬二がカプコン・ダレットを退社。2011年2月に「開発室」にて、実は上層部からの本開発承認を受けずに企画が進められていたこと、さらに承認を求める会議の結果「試作期間の延長」という形となったことが明かされる。
その後体験版としてプロローグが配信予定であり、これの売り上げによって本開発が決まるという告知がなされたが、さまざまな事情によりプロローグ版の配信は延期に。最終的に2011年7月にプロローグ版および本編の発売中止が告知された。
- データイーストコレクション
発売中止の理由に関しては『チェルノブ』の設定が問題視されたためではないかとする説が有力……だが、『チェルノブ』単体でメガドライブ版の内容をベースにしたバーチャルコンソールなどへの移植は行われており、プロジェクトEGGではアーケード版移植も行われているため、『チェルノブ』だけが問題ではない可能性もある。
- ドンキーコングの音楽遊び
元ハドソンの桜田名人が2016年に自身のTwitterで、かつてこのソフトがハドソン内に置かれていたことを明かしている。また、桜田名人の友人の元ハドソン社員によれば、開発の参考にサンプルとして持ち込まれたもので、ゲーム自体は使われている楽曲の版権問題がクリアできず発売されなかったとのことである。
ちなみに、ファミコン本体の初期パッケージに写っている10本のソフトのうちの一本がこのソフトではないかという説がある。
セガサターンで発売予定だったソニックシリーズの一つ。3Dアクションゲームとして開発されていた。もともとはスーパー32X向けに開発されていたが、32Xの商業的な失敗もありセガサターンに変更になった。なお、セガサターンのさらに前に、当時セガと密接な関係にあったNVIDIAの技術を利用した次世代機(開発中止)に移行する予定もあったらしい。
開発はアメリカに拠点を置くSEGA Technical Instituteによって行われた。しかし、プラットフォームの移行やメンバーの分散と外部委託による開発チームの内部分裂、技術的な問題など様々な事情が絡み開発は難航。さらにはチームのリーダーが働きすぎで倒れてしまったため、予定されていた発売日に間に合わないと判断され開発中止となった。また、セガサターン版が開発中止となった後もチームから外されたメンバーが独自にPC向けに開発を続けていたが、セガの上層部の判断によりこちらも没となっている。
おもちゃ、ホビー
- DXポピニカゼロテスター1号
劇中通り3機の飛行機に分離・合体する予定だったポピニカ初の発売中止商品。当然幻のDXポピニカ第一号となった。
- 兄弟拳バイクロッサーDXスターコア&DXケンローダー
『トランスフォーマー』シリーズの1つ。『ビーストマシーンズ』の次回作として展開予定だったが、『マシーンズ』の大コケでTFブランドが消滅しかけためお蔵入り。一部はアメコミや限定販売などが展開されている。
- 『仮面ライダービルド』における、本編未登場ベストマッチフォーム
当初は2016年10月に発売される予定だったが、諸般の事情で発売中止となった。
ガンプラEXPOでも2012年4月に発売予定と明言されていたが、本作が不振に終わったためか何の予告もなく発売中止に。その後ガンダムAGE-3のクレイモデルが展示されたこともあったがそちらはあくまで参考出品段階であり、発売予定時期まではっきりさせておきながらお蔵入りしたのはガフランくらいである。
海外作品
ドラマ
タイ王国のチャイヨー・プロダクションが円谷プロに無許可で中国の制作会社と合作し、2006年6月に放映を目指した作品。2005年に円谷プロにタイと中国で提訴されて放映中止になった。本編はほぼ完成しておりタイのテレビ局に収録分が眠っているらしい。
全52話を予定し、キャストも香港、タイ、日本と各国の俳優が集まる予定だった。
1993年にセラムンの北米展開の際にパワーレンジャーシリーズを範に取り、当初は独自のローカライズ版の製作が企画され、米・製作プロ「Toon Markers」がパイロットフィルムを製作。変身前は実写で変身後はアニメキャラになるアニメ・実写併用の作品だった。アメリカの民族的な多様性を考慮し、メンバーも多民族になる予定だったが、ローカライズ版はお蔵入りし、日本のフィルムの吹き替えで対処する事となった。
その後日本での展開終了後の1997年に改めてハリウッドによる完全実写特撮映画が企画され、パイロットフィルムまで作られたが、此方も諸事情で頓挫。その後の日本実写版を生む原動力となった。因みに北米版は高校生に引き上げられている。
映画
- ファンタスティック・フォー(1994年版)
制作会社のコンスタンティン・フィルムがMARVELから実写化権を買い取ったが、一定期間制作しないと権利が戻るという契約だったため、それを避けるためにとりあえず作ったとされる映画。スタッフや出演者には劇場公開予定と伝えられていたそうだが結局公開中止となり、正式な形でのソフト化もされなかった。なお、これのおかげで実写化の権利が会社の元に残り、のちに大ヒットとなる2005年版が製作できたという点では悪いことばかりではない。
音楽
活動再開第2弾シングルとして発売予定だったが、発売前にリーダーの小室哲哉が逮捕されたため発売中止に。第1弾予定の『Get_Wild』は2年後発売のベスト盤に収録され日の目を見たが、こちらは完全にお蔵入りになったものと見られる。
- GreenDay『Cigarettes and Valentines』
- SMAP『ススメ!GOLD盤』
- WANDS『BURN THE BRIDGE(仮)』
- 鹿乃『いちごいちえ Celebration』『so cry tonight』-
『so cry tonight』は動画もダウンロード配信もされていないので事実上お蔵入りに。詳細不明・正真正銘の幻の曲になってしまった。なお、『いちごいちえ Celebration』はアニメOP版同様未だにYoutubeに配信されている。
日の目を見た一覧
特撮
1969年製作だが、スポンサーが付きにくい内容だったためか製作時点では公開されず。円谷プロ10周年の1973年に深夜枠で放送された。
- 幻の大怪獣アゴン
宣弘社が『スーパーロボットレッドバロン』を後番組として放送することを前提に枠を買い取り放送が実現。
1966年頃の製作だが、テレビ局側の事情でなかなか放送できず、1969年にようやく放送された。
再放送にて初放送。同様例にアニメ版『デビルマン』最終回がある。
- 続ウルトラマン
- ウルトラマン怪獣聖書
1996年にTVシリーズの放送を予定していたが没に(これの代替があの『ウルトラマンティガ』である)。2000年にオリジナルビデオシリーズとして製作される。
『ウルトラQ』の前身企画をアレンジ。
『グリッドマンⅡ』とは別に円谷プロが企画した『グリッドマン』の続編で、こちらも映像化されなかった幻の企画だったのだが、後にこの企画書をベースとしてアニメ『SSSS.GRIDMAN』がつくられた。
『電脳警察サイバーコップ』の続編としてタカラが企画した巨大ヒーローもの。この企画書をベースとして『機甲警察メタルジャック』と『電光超人グリッドマン』が制作された。
日本の円谷プロダクションから独立したスタッフが中国企業と共同で制作していたものの、メイン監督の死去や労使関係のトラブルで製作打ち切りとなった。しかし2014年に完成していた映像フィルムの中から第1話から第3話までを収録したDVDが発売された。
その他実写
- Jimmy~アホみたいなホンマの話~
明石家さんまが企画・プロデュースを担当したオリジナルドラマ。2017年放送予定であったが、出演者の不祥事で中止になる。翌年キャストを変更して放送された。
『13日の金曜日part9』の後に企画された(ラストはそれをにおわせている)ものの、夢の中を行動範囲とするフレディと現実で存在感を発揮するジェイソンをどう共演させるかで中々案が出ず、企画一旦塩漬けとなり、10年後に映画化された。
アニメ
『機甲創世記モスピーダ』の後番組としてフジテレビ系で放送予定だったSFアニメ。
スポンサーを予定していた玩具メーカー・タカトクトイスの経営悪化が原因で一旦お蔵入りし、企画を練り直しOVA『メガゾーン23』として実現した。
- バビル2世(リメイクアニメ)
2003年7月に計画が発表されたが原案の作家が急死するなどで頓挫した。10年後に仕切り直し、90分の単発アニメとしてようやく放送された。
日仏合作の、ルパン3世の子孫が探偵として活躍するSFアニメ。
著作権の問題により途中で制作中止になり、2012年発売の「ルパン三世 Master File」にて、パイロット版の全編と現存5話のダイジェストが収録された。
『結界師』の次番組として読売テレビ担当で2007年に放送予定だったが、出演声優のギャラ等の諸事情で一旦はお蔵入りとなるが、2015年に日本テレビ担当の深夜アニメとして実現した。
1997年に放送予定だったが諸事情により制作中止になり、後に漫画化。
- プロジェクトB
もともとは作者の人間プラモこと杉谷庄吾が、自身の所属するアニメ会社でミニアニメとして立ち上げた企画だったが頓挫。
その後設定を用いて個人で漫画を制作しpixivで発表したところ反響を呼び、劇場アニメ化に至った(アニメの制作は作者の所属する会社とは別の会社が行っている)。
2012年10月に金子ひらく監督とREMIC制作の布陣で全2話におよぶOVA化が発表されたが頓挫。後に監督や制作会社を変更して、2016年8月にTVアニメ化が発表され、2017年4月に『sin七つの大罪』のタイトルで日の目を見た。
- 劇場版『傷物語』
上述の『グリッドマンF』と同じ例。『機動戦士Vガンダム』の後番組として放送予定だったが急遽『機動武闘伝Gガンダム』の制作が決まり制作中止。その後没案になった要素は20年後に『Gのレコンギスタ』で取り入れられて日の目を見た。
- 劇場版『機動戦士ガンダムSEED』(※厳密には仕切り直し中)
その後、2016年にシリーズ構成を手がけていた両澤千晶が亡くなったことでお蔵入りが決定的になったと言われていたが、2019年に出演者の1人でもあるT.M.Revolutionの西川貴教が自身のTwitterで「企画が再始動している」と発言(のちにサンライズからの要請で発言を訂正)。
2021年5月、正式にSEED関連のプロジェクトが再始動しており、アニメの正統続編としての映画も制作中であることが告知された。
ゲーム
任天堂からSFC用ソフト『スターフォックス』の続編として同じくSFCで1995年2月に発売予定で、開発はほぼ完了していたが、すでに次世代機であるN64へ移行している時期であったため、製造コストや需要などを理由に発売中止となり、プロジェクトは『スターフォックス64』に引き継がれた。
その後、20年以上経った2017年に「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」に収録される形で復活した。ミュウ・リンクスおよびフェイ・スパニエルが黒歴史から脱出した。
- 時計じかけのアクワリオ
開発開始から発売までの日数28年と81日が最長としてギネスブックに登録されている。
2011年に発売予定だったが、東日本大震災の影響で他作品共々制作中止。その後制作スタッフが独立したゲーム会社グランゼーラが版権を買い取り、3年後の2014年に発売された。
『イナズマイレブン』シリーズの外伝的作品。レベルファイブが運営する携帯電話向けポータルサイト「ROID」で2009年に配信予定だったが、2010年に延期になり、その後何度か延期を繰り返した後ROIDからは名前が削除された。
日野晃博は何らかの形で公開する意思を示していたが、最終的に『イナズマイレブン3 世界への挑戦!!ジ・オーガ』と『劇場版イナズマイレブン 最強軍団オーガ襲来』にキャラや設定が流用される形で登場した。
『ディディーコングレーシング』の続編として計画されていたGBA向けソフト。2002年発売予定であった。レア社の従業員によると完成したが、任天堂は出版を拒否した。理由は「平らな場所で上下に飛んでも意味がない」と言い訳をした。一部の従業員は任天堂がレア社をマイクロソフトに売却する時期だから偏見を持っていると信じていた。
任天堂がレア社売却の際に『ドンキーコング』関連の版権を引き上げたため一度開発中止となったが、マイクロソフトは「携帯機のみ任天堂ハードでの開発を許可する」とレア社に提示していたため、2005年に海外でのみ『バンジョーパイロット』として『バンジョーとカズーイの大冒険』のキャラクターに差し替えたものが発売された。出演予定だったキャンディーコングは未プレイアブル化にカミカゼクルールは黒歴史化。前者は2007年以後に全く登場していない。
- 『バンジョーとカズーイの大冒険3』、『Banjo X』
『カイザーナックル』をベースにトレーニングモードの追加や技の追加、CPUの弱体化などが施された所謂マイナーバージョンアップ版として開発されていたが、諸事情によりお蔵入りに。2022年3月2日発売のイーグレットツーミニに収録された。
1988年にセガが稼働を開始し日本で最初のテトリスブームを生んだアーケード版の移植作品として1989年4月15日に発売予定だったのだが、セガが取得していたテトリスに関するライセンスが実は家庭用ゲーム版の発売を認めていなかったものであることが発覚。さらに問題の発覚後、正式に家庭用ゲーム版のライセンスを取得したのがライバル会社の任天堂だったため、セガはライセンスの再取得を断念し、MD版は発売中止となってしまった(テトリスのライセンス問題の詳細は当該項目を参照のこと)。
その後、2006年に発売されたPS2用ソフト『SEGA AGES 2500シリーズ Vol.28 テトリスコレクション』にAC版と共にMD版が発売中止から17年ぶりに収録された。
また、2019年に発売されたメガドライブミニにもテトリスが収録された。ただしこちらは当時のMD版そのままではなく、AC版の完全移植をテーマに改めて1から作り直したものが収録されている。
- 餓狼伝説MOW2(※厳密には開発中)
2022年8月に、餓狼シリーズの新作が開発中であることが発表される。ティザービジュアルには『MOW』の主人公であるロックがメインで描かれており、『MOW2』として作られていた内容が引き継がれるものと見られる。
- ポケモンピクロス
おもちゃ・ホビー
- 1/100ウォーカーギャリア
本放送当時のプラモデルは発売中止になったが、2008年発売の上級者向けキットR3で陽の目を見る。当時品のパッケージと製品NOでオールドファンを歓喜させた。
- 1/72ライネック
- 1/144ジムIII
書籍
2015年に書籍化が発表されたあと音沙汰がなく、事実上の発売中止となったが、3年後の2018年に月刊誌での掲載が開始され、後に書籍も発売されている。
キャラクター、機体など
特撮
元々はウルトラマンの没タイトル。独立したキャラとして制作されることとなった。
使われずにいた着ぐるみが日の目を見た例。
元々は別企画「ザウルバイカー」の主役ヒーローとしてデザインされたもの。企画が没になり、敵キャラとしてデザイン画が転用された。
『ウルトラマンコスモス』の次番組としては『機動戦士ガンダムSEED』に敗れたが、『コスモス』劇場版のキャラクターとして復活した。
『仮面ライダーストロンガー』に登場する筈だった改造魔人。実際、関連書籍で原作者・石ノ森章太郎によるスケッチが見られる。
後年、村枝賢一の公式二次創作『新仮面ライダーSPIRITS』に登場。
- マントルゴッド、マントル一族(『風雲ライオン丸』)
アニメ
『蒼き流星SPTレイズナー』にて終盤の主人公機として登場予定だったが、アニメ本篇には打ち切りにより登場せず。その後ゲーム『新スーパーロボット大戦』にてようやく活躍の場を与えられた。
ゲーム
もともとゲーム版『Fate/staynight』に登場予定だった没キャラで、スタジオディーン制作のテレビアニメ版にオリジナルキャラとして登場予定であったが再び没になる。
その後『Fate/GrandOrder』にてメインヒロインに大抜擢。
アーケード版『THE iDOLM@STER』(発表当時は仮称の『アイドルゲーム(仮)』)に登場する予定であったキャラ。それぞれ四条貴音と我那覇響としてリファインされ『THE iDOLM@STER SP』から登場することになった。
- ストーンタートル、アオゲンシュテルン(P.M)、R・ショーブ(P.M)、プトレマイオスなど
なお、リーゼントにサングラス、髭が特徴の男性キャラクターが告知のポスターに描かれており、こちらもデータが残っているため本来は登場予定であったと思われるが、その後登場していない。
没キャラが複数いる理由は不明だが、稼働前のデータ流出があったことが原因という説がある。
関連項目
封印 欠番 黒歴史 慣用句
没デザイン 没キャラクター
封印作品 大人の事情 風評被害
開発中止・発売中止ゲーム一覧 制作中止アニメ一覧
劇場版SHIROBAKO:お蔵入り作品が内容に関わることになる
おくらいり:『妖怪ウォッチ』に登場する妖怪。「完成直前の作品をお蔵入りにさせる」という能力を持つ。