概要
『絶体絶命都市』シリーズとして、現在は第1作から第4作目までが発表されている。ゲームのジャンルはアクションアドベンチャー。
プレイヤーは民間人の主人公を操作し、大地震や水害等の災害に見舞われた都市・街からの脱出を図る。主人公には体力や体調、ストレスなどのゲージが設定されており、0になると死んでしまう。また、高所からの落下や火災、浸水、突発的な事故等で簡単に命を落としてしまう為、常に緊張感を持ってプレイしなければならない。
シナリオ内で知り合った仲間と協力し、食料や道具などのアイテムを手に入れてストーリーを進める。ゲーム中には各所に選択肢が登場し、選んだ選択肢により後々のストーリー展開やエンディングなどが変化する(選択肢の中にはネタ的なものも多数ある)。
なお、全シリーズ共通のコレクションアイテムとして、各種のコンパスを集める事ができる。
2011年にアイレムがゲーム開発事業を縮小した為、開発中だった『絶体絶命都市4』もこのまま闇に葬られるものかと思われていたが、2014年12月24日にグランゼーラが『絶体絶命都市』シリーズの版権をアイレムより取得した事で、長らく開発が頓挫していた『絶体絶命都市4』の制作も再開の目処が立ち、2015年2月9日にはグランゼーラ公式ツイッターにて1~3までの旧作の再発売をゲームアーカイブスにて行うとの告知がなされ、同年2月18日に発売を開始している。
シリーズ
絶体絶命都市
概要
記念すべき第1作目で、2002年4月25日にPS2用ソフトとして発売。2004年9月16日には廉価版がPS2 the Bestとして発売された。翌年の2月15日にはアメリカにて『Disaster Report』のタイトルで発売され、同年の2月28日には一部のヨーロッパ諸国にて『SOS: The Final Escape』のタイトルで発売されたが、世界観や登場人物は欧米風に変更されている。
あらすじ
舞台は海上に構築された架空の人工島「首都島」を訪れた主人公の新聞記者・須藤真幸は2005年6月に首都島へ向かう電車の中で大地震に遭遇する。避難の途中で救出した女子大生の相沢真理や、首都島の秘密を追うフリージャーナリストの陣内晃二と協力し、崩壊が進み水没していく首都島から脱出を試みながら、島を襲った災害の真相に迫っていく。
登場キャラクター
メインキャラ
サブキャラ
- 村田信吾(CV:緒方賢一)
- 村田美智子(CV:百武彰子)
- 西山秀朗(CV:中田雅之)
- 比嘉春彦(CV:葉月絵理乃)
- 飯坂俊哉(CV:小川一樹)
- 堀田伸治、八田巧(CV:麻生智久)
- 都築孝司、新崎良嵩(CV:小野健一)
- 竹辺幸、ラジオアナウンサー(CV:黒河奈美)
ボイスなし・名前だけ登場
- 杉山義博
- 秋山
- トニオ・プラヴェーノ
絶体絶命都市2 -凍てついた記憶たち-
概要
第2作目。2006年3月30日にPS2用ソフトとして発売。2008年2月7日には「アイレムコレクション」として廉価版で発売された。翌年には海外版が欧米諸国にて発売されているが、タイトルは『Raw Danger!』となっており、シリーズとしての関連性は考慮されていない模様。ただし、登場人物や世界観に改変が加えられているのは相変わらずである。
この作品に関してのみ、複数の主人公を操作するオムニバス形式で進行し、現在操作している主人公の行動が次章の展開に影響を与える事もある。また主人公達を襲う災害も地震ではなく、豪雨による水害であるなど、全作品から見ても異色の内容となっている。
あらすじ
舞台は前作から5年が経過した2010年12月。アルバイトのウェイター篠原一弥、大学生の佐伯優子、タクシー運転手の柘植明、高校生の西崎佳奈、記憶喪失の男・速水祐司、前作主人公の須藤真幸。彼らが住む地下都市計画の「ジオフロンティア計画」を推し進める街・富坂市を、未曾有の水害が襲う。
登場キャラクター
主人公たち
主要キャラ
サブキャラ
- 田辺宗一郎(CV:喜多川拓郎)
- 片桐芳枝(CV:七海入歌)
- 佐伯聡、辺見泰造(CV:奈良徹)
- 根岸俊介(CV:前田俊文)
- 秋本茂(CV:高宮武郎)
- 桜坂綾乃(CV:黒河奈美)
- 河村昭三(CV:緒方賢一)
- ジオくん(CV:阿澄佳奈)
続投キャラ
ボイスなし
- チーフ
- 料理長
- 看守
- エリカ
- エリカの母
- 藤宮の父
- 回収おじさん
絶体絶命都市3 -壊れゆく街と彼女の歌-
概要
第3作目。2009年4月23日にPSP用ソフトとして発売(ダウンロード版は2010年5月13日に発売)。防災・危機ジャーナリストの渡辺実氏が本作の監修を務めている。前作・前々作とは違い欧米諸国では発売されておらず、2009年4月24日に韓国で発売されたのみに留まった。
ちなみに本作には特定の条件下でゲームが進攻不能に陥る致命的なバグがあったが、2015年2月18日にグランゼーラより再配信されたダウンロード版ではこの問題も修正されている。
あらすじ
前作から3ヶ月後の2011年3月が舞台となり、主人公は男性主人公の香坂直希と女性主人公の牧村里奈の2人から選ぶ。主人公には性格が設定され、行動や選択肢で性格が変わるほか、主人公用アイテムとして多数のコスチュームが用意されている。
彼(または彼女)は、4月から海上の大都市セントラルアイランドの大学に通う為に高速バスに乗っていた所、島へ続く海底トンネル内で地震に遭う。
登場キャラクター
主人公
主要キャラ
サブキャラ
続投キャラ
ボイスなし
- 石沢景子
絶体絶命都市4 -Summer Memories-
概要
第4作目。2011年春にPS3用ソフトとして開発が進められていたが、開発が上手くいかず頓挫し、更に2011年3月11日に東日本大震災が発生したのを受けて、同年3月14日に本作の発売中止と過去のシリーズ全作の販売・生産中止がアイレム公式サイトなどで発表された。ファンの間では『3』がこのまま事実上の最終作となると思われていたが、それから3年の月日が経過した2014年12月24日に、一部のアイレム社員が独立したグランゼーラが『絶体絶命都市』シリーズの版権をアイレムより取得した事で、本作の開発が再開された。
2015年11月27日、「制作を進めている事をご報告したいと考え、制作途中のバージョンではあるが、動画を公開させていただきます」というメッセージと共に現段階で進行しているバージョンとしての動画が公式ホームページ上で公開された。それに加え、対応機種をPS4に変更し、様々な面をパワーアップさせるという意味で『絶体絶命都市4 PLUS』とタイトルを変更している。
2018年11月22日に発売。PSVRにも対応しており。本作の災害や救助活動シーン、作中に登場する防災マニュアル等は神戸市消防局が協力。これに関してはグランゼーラ側からの要請ではなく、神戸市消防局側が打診したという異色の経歴を持っている。
主人公は前作と同様、武田正人と市川結子という男主人公と女主人公のどちらかを選択する。更に、主人公用アイテムとして多数のコスチュームが用意されているなど、前作の要素が幾つか引き継がれている。
なお、地震から5ヶ月経過した後の都市を巡れる「後日談」が、前後編で用意されており(全てのステージを巡れる訳ではなく、飽くまで都市部分に限定されている)、主人公が出会った人々(一部除く)のその後を見る事が出来るほか、旧作のキャラクターも登場する。
PS4では前編は無料、後編は有料ダウンロードでプレイ可能だが、2019年9月26日に発売されたNintendoSwitch版では、クリア後に両方共プレイ出来る様になっている。
ちなみに、歴代の作品で見られた自然災害の裏で蠢く建設会社の虚偽や不正、または陰謀といった要素は今作では無く、その代わり災害に便乗した犯罪(女性を狙った暴行、被災で弱った心に付け込んだ詐欺)、ストレス続きの避難所生活が原因の村八分めいた迫害など、災害が生んだ心の闇がある意味一番生々しく描かれている。
あらすじ
201X年7月、主人公は就職の面接を受ける(選択肢によっては、目的が商談やショッピングに変わる)ために、バスで川瀬県ひすい市にやって来たが、突如携帯から緊急地震速報が流れ、バス内は多数のアラーム音が鳴り響いた。その直後に巨大な地震が起き、バスは横転してしまう。
自力でバスから脱出した主人公は、地震による崩壊で一変した都市の風景に驚愕する。だが、生き延びるために現地の人達と助け合い、時には酷い目に遭わされながらも、脱出の方法を探して慣れない土地を転々としていく。
登場キャラクター
主人公
主要キャラ
サブキャラ
- 赤坂絵里(CV:川崎芽衣子)
- 清水秀美 (CV:倉富ルツ)
- 山内浩子(CV:佐々実ほの花)
- 霧島瞬(CV:木内秀信)
- 若本(CV:蓮池龍三)
- 泉真奈美(CV:上月麻未)
- 甲田光男(CV:小坪直幸)
- 吉見由香里(CV:成田友絵)
- 島杉直人(CV:今立進)
- 松野梨絵(CV:村井理沙子)
- ナベ(CV:加藤朗史)
- 小山進(CV:小田敏充)
- 大森晴美(CV:野本実希)
- 西(CV:村上雄太)
- ダニー(CV:宮武嵐)
- ロアン(CV:遠藤ゆかり)
- 町会長(CV:三好翼)
- 種田真二(CV:山本兼平)
- 河村勤(CV:浜添伸也)
- 十和田アケミ(CV:鮭延未可)
- 福井、市長(CV:緒方賢一)
- 木之下美紀(CV:山本小百合)
- 清水キヨ(CV:北川智繪)
続投・再登場キャラ
ボイス不明
- 比嘉春彦
- 島杉国明
- 松野益夫
- 野際義政
- 堀守
- 堀愛
- 中西
- 斉藤
- 静香
- 白洋
- 大家
- ケルベロスの社長
- フェリーターミナルの所長
- 赤子連れの女性
- カーディーラーの支配人
- 2人組の男
ボイスなし
- 水島冬美
- 相馬
- 倉本
- ルアン
- ウメ
後日談
- 須藤真幸
- 藤宮春香
- 本多涼子
- 本条咲
余談
『絶体絶命都市4』は「201X年7月」とされているが、全シリーズに登場している「比嘉夏海」の年齢が『絶体絶命都市2』においては22歳と明記されており、23歳と設定されている4ではその翌年である「2011年の7月」であると思われ、1作目の『絶体絶命都市』では17歳で誕生日が6月以前であることも解る(絶体絶命都市が2005年6月の設定であるため)。
そして『絶体絶命都市3』は2011年3月設定のため、『絶体絶命都市4』は『絶体絶命都市3』から4か月後、『絶体絶命都市2』から7か月後の話ということになり、計算していくと「比嘉夏海」は、わずか7か月という短期間の間に3回も大災害の被災者になったことになる。
関連イラスト
絶体絶命都市 | 絶体絶命都市2 |
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絶体絶命都市3 | 絶体絶命都市4 |
関連タグ
アイレム グランゼーラ ADV 地震 サバイバル サバイバルゲーム(コンピュータゲーム)
- 東京マグニチュード8.0…同じく地震を題材にしている作品。「3」とコラボした事もある。
以下はHUDとして▼表示やシステム等のUIを共有している作品。
- 巨影都市…同じスタッフによって製作されたゲーム。サブキャラクターとして、シリーズの登場人物が多数登場している。
- パチパラ風雲録
- バンピートロット…引き継がれているが、残念ながらこちらは逆に大人の事情によりPVのみ公開で終わり続編は無し。