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緊急地震速報

きんきゅうじしんそくほう

2004年試験開始、2007年本運用開始。日本の気象庁が提供している早期地震警戒システムであり、大地震発生により強い揺れが発生することが予見される際に発信される。主にテレビ・ラジオ放送(放送確度などの事情から特にNHKのものが有名)、携帯電話のエリアメール、PCでは専用ソフトにより受信が可能。
目次 [非表示]

概要

ウェザーニュースYouTubeチャンネルより


地震の発生を伝える速報。テレビなどで受信される。

地震計で地震波のうち、速く伝わる初期微動のP波を検知し、P波よりも遅く、強い揺れを引き起こすS派の到達前に震源地震度を予測し、警報を発令する。

P波の検知から速報の配信まで数秒かかるので、震源地に近いと速報は間に合わない。


緊急地震速報には予報警報の2種類があり、警報のうち震度6弱以上の大きさの地震動が予想される場合は特別警報に位置づけられるが、特別警報に関しては警報と区別せずに発表される。

テレビや携帯端末などで見聞きする一般向けの緊急地震速報は警報を受信した場合のみに発表される

ここでは、その中でも警報に関して解説する。


現在の緊急地震速報(警報)は、最大震度5弱以上の地震が速報の対象となっており、震度4以上の揺れが予測される地域に表示されるが、2023年2月からは長周期地震動(階級3以上)も発表対象になる(「長周期地震動」についてはこちらを参照


東日本大震災の発生以降、余震などが相次いでいるため頻繁に流れるようになった。


速報性が重視されるという性質もあり誤差も多く、地震計が少ない地域で地震が起きた場合や複数の地点で同時に地震が起こった場合などの場合に誤った速報を出すこともある。特に東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)では、地震計の故障やインフラの寸断などの原因により、発生直後からの一定期間においては精度が30%台にまで落ち込んでいた。


最近の携帯電話(スマートフォン)のエリアメールにも対応しており、情報が送られると普段鳴らないような激しいブザー音(ブゥワ!ブゥワ!ブゥワ!を二回繰り返して「地震です」英語版なら「Earthquake!」とアナウンスが流れる)を鳴らす。(受信しないように設定を変えることも可能だが、災害による危機が迫っている事を如実に知らせている為なるだけ非推奨である)

いつ起こるか知れない地震で緊迫している心境も相まって、いきなり鳴るつんざくようなバカでかいブザー音がトラウマになっている人が相次いでいる。なお、ヘッドホン等を使用していても本体から必ず鳴る。

なお、試験的に操作でこの音を鳴らす事も可能だが、鳴らすにあたって誤解を招かないように気を付けるよう注意書きも表示される。


広報で緊急地震速報が発報される際の「テェロンテェロン、テェロンテェロン、テェロンテェロン」という気味悪い音は緊急速報の性質上、人間の不安心理をよびおこす様に作られた音とのことだそうである。製作した工学者の伊福部達によれば、叔父で作曲家の伊福部昭(ゴジラのテーマで有名)が作曲した『シンフォニア・タプカーラ』第三楽章冒頭部を参考にして作られたそうである。

また、この音は緊急地震速報以外では放送において再現等の理由でも通常は鳴らしてはいけない事になっている。


なお、デジタルテレビ放送では映像に遅延があるため、映像に先行して緊急地震速報のトーン信号を放送しており、その報知音のほうがよほど不気味という話もある。

ちなみに報知音が「トゥーン、トゥーン」と4回鳴るとともに「緊急地震速報」と赤で表示されるが実はこれ、放送局が放送に乗せて表示しているテロップではない。これはテレビ側が信号を受信して表示しているもので、例えばNHKの番組を録画し、たまたま緊急地震速報が入ったものだと録画した番組の再生を止めても表示して鳴り続ける。


PLUM法について

過去に発生した大地震、東日本大震災の時に、震源から離れた関東などに緊急地震速報が発表できず、緊急地震速報が発表できなかった地域も被害を受けてしまい、結果的に被害が物凄く拡大してしまったことがきっかけとなり、2018年3月22日の正午から「PLUM法(プラム)」を導入した。


仕組み

地震針で観測された震度から揺れの広がりを予測し、最初に緊急地震速報を出した地域以外の、さらに離れた地域にも緊急地震速報を「続報」として発表することが可能になるシステムである。


対応方法

速報が流れたら、あわてずに、まず身の安全を守る。

家庭・職場・学校など屋内で速報を受け取った場合は、すぐに窓や扉を開けて避難経路を確保し、落ちてくるもの、倒れてくるものから離れ、机やテーブルの下に隠れて頭を守る。


商業施設・イベント会場など混雑する場所の場合は、頭を守りつつ、落ちてくるもの、飛び散るもの、看板や照明など落ちてくるものから離れる。出口には押しかけず、係員の指示があればそれに従う。


屋外で速報を受け取った場合は、ブロック塀など倒れてくるもの、看板・照明・窓ガラスなど落ちてくるものから離れ、耐震性の高い建物の中に避難する。崖などの近くでは崖崩れや落石の恐れがあるため、崖などから離れる。海岸の近くにいる場合は速やかに高台や建物の高層階に避難する。


自動車を運転している場合は、ハザードランプをつけ、ゆっくりと減速し、道路の左側に移動して止める。急ハンドルや急停車は避ける。バスや列車に乗っている場合、つり革や手すりなどにつかまり体をしっかり支える。エレベーターの中にいる場合は、最寄りの階に停まれるようすべての階のボタンを押し、すぐに出られるようにする。


NHKのテレビにおける緊急地震速報の流れ

  1. 地震計でP波を検知
  2. トーン信号を流す
  3. (速報音2回)緊急地震速報です。強い揺れに警戒してください」と2回自動アナウンスが流れる。声は末田正雄アナウンサー。
  4. アナウンサー(スポーツ中継の場合は実況)が「緊急地震速報です。○○(地域名)では強い揺れに警戒してください。倒れやすい家具などからは離れてください。テーブルや机の下に隠れてください。姿勢を低くして頭を守ってください。けがをしないように身を守ってください。(以下速報告知以外を繰り返し)」と伝える。



関連タグ

アクティヴレイド:第1期において、緊急地震速報の音(さすがに原曲ではないのだが……)が流れるシーンが存在した。

みんなのトラウマ

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