概要
1920年6月17日生まれ。
戦前から戦後にかけて活動し、日本映画の黄金時代を体現した女優。特に、小津安二郎監督作品での評価が高かった。
代表作に『わが青春に悔なし』、『青い山脈』、『東京物語』など。
1963年小津の通夜に出席したのを最後に女優業を引退。その後は鎌倉市内の親族の敷地内の離れで読書をしたり料理をしたりと静かに暮らしており、マスコミの取材にも応じず、ごく一部の親友を除く芸能関係者とも接触せず、数少ない交流を持っていた司葉子などの芸能界仲間も彼女を慮って多くを語らなかったため長らくその動向は不明だった。
その引退理由については様々な憶測がなされていたが、死後に取材に応じた上記の親族により、白内障を患ったり足腰の状態が悪化していたためだったことが判明した。
白内障の原因となったのは、彼女の活躍した時期はフィルムの質が良くなかったため、美しく映すために役者に強いライトを当てることが多く、そのために目を痛めたことであった。
2015年9月5日、肺炎のために死去、その死は半年近く伏せられていた。享年95歳。