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仮面ライダーストロンガー

かめんらいだーすとろんがー

仮面ライダーシリーズ第5作目。 仮面ライダーストロンガー・城茂は自ら進んで改造手術を受けて電気人間となり、日本の平和と正義を守るため、世界征服を狙う悪の組織・ブラックサタンを倒すために敢然と立ち上がった!
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解説編集

1975年4月から12月にかけて、毎日放送ホスト・TBS系列局にて放送された、『仮面ライダー』シリーズ第5作。

「腸捻転」解消のため朝日放送とトレードされたことにより、前作までのNET(後のテレビ朝日)系列局から移動。放送時間もそれまでの土曜19時30分から19時00分に移した。

これは「腸捻転」解消に伴い、当時TBS系列で土曜19時30分に放送されていた「お笑い頭の体操」を毎日放送で同時ネットすることになった関係の措置である。


野生児を主人公とした前作と打って変わって、今回の主人公・城茂は都会派でスタイリッシュというそれまでにないタイプのヒーローとなった。また、性格も今までのライダーのような真面目一辺倒ではなく、楽観的で自信過剰という若干軽めのノリになっている。

段取りや理屈をスッ飛ばした相手との小気味良い会話劇はライダー脚本の産みの親、伊上勝の作風の真骨頂と言える。

さらに、相棒のヒロインまでもが変身して闘うという今までにない設定は当時の子供たちに大きな影響を与えた。


主要キャラクターに殉職者が出るなどストーリー自体はかなりハードなものだったのだが、この茂の明るめのキャラに影響される形で、作風も全体的に快活な雰囲気が出ている。

ワニーダ回の「そんなこと、俺が知るか!」という世界の真理を説いた格言は有名。


後半は歴代ライダー大集合の客演編になる。このストロンガーで長きに渡るショッカー首領との因縁にもひとまず幕が下ろされることとなり、いわゆる「第1期昭和ライダー」の締めくくりとなった。

ちなみに最終回の予告は「仮面ライダー、最終回。さよなら栄光の七人ライダー」とナレーションされている。


平均視聴率は関東地区で14.7%と、そんなに悪いわけではなかったが、全盛期に比べると成績が落ち込んでしまった感は否定出来ず、本来1年は放送するつもりだったのだが、3ヶ月終了を前倒しするハメになってしまった。この「終了前倒し」には、毎日放送側の「惜しまれるうちが花よ」という意向があったらしい。


あらすじ編集

日本世界征服の拠点にしようと企む犯罪結社『ブラックサタン』に親友を殺された大学生・城茂。彼は自らブラックサタンに入るフリをして改造手術を受け、脳改造寸前に脱出した。途中で、不完全な改造人間の女性・岬ユリ子を救い出した茂は、正義戦士「仮面ライダーストロンガー」としてブラックサタンと闘う決意を固めるのだった。


仮面ライダーストロンガー編集

天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ!悪を倒せと俺を呼ぶ!!

変身、ストロンガァァァァァ!!見よ!必殺電ショック

城茂が変身するカブトムシをモチーフとしたライダー。

詳しくはストロンガーの項目を参照。


ブラックサタン編集

本作に登場した秘密結社ジェネラルシャドウクーデターとストロンガーによって壊滅させられる。

サタン虫編集

ブラックサタンが大量に培養している蜘蛛のような虫。人間のからに入り込ませ、その人間を自由に操れるようになる。

奇械人(きっかいじん)編集

ブラックサタンが保有する改造人間サイボーグ)。初期の怪人や大幹部には「改造液体人間」や「改造火の玉人間」といった異名がある。(ストロンガーは「改造電気人間」)

デルザー軍団編集

ブラックサタンの壊滅後、ジェネラルシャドウが設立した新組織。彼が故郷魔の国から呼び寄せた改造魔人13人によって構成される。

改造魔人の能力は奇械人よりはるかに上であり、チャージアップ前のストロンガーでは歯が立たなかった。


主題歌編集

  • 仮面ライダーストロンガーのうた

作詞:八手三郎/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎

OP曲。OP映像ではストロンガーがカブトローを乗り回し、ブラックサタン戦闘員のライダー隊を相手に戦う。

ブラックサタンが歌詞中に登場するが、ブラックサタン壊滅後の後期もOPに使用され続けた。

テロップでは第1・2話のみ、「つっぱしれ!仮面ライダーストロンガー」と表記されていた。


  • きょうもたたかうストロンガー

作詞:八手三郎/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎、堀江美都子

前期ED。第1・2話のみ、子門真人と堀江の歌唱バージョンが使用された。


  • ストロンガーアクション

作詞:石森章太郎/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎、堀江美都子

ストロンガーの戦闘テーマ兼後期ED。後期にはすでにブラックサタンは壊滅していたが、そのままEDに使用されたままだった。


挿入歌・イメージソング編集

  • 見よ!!仮面ライダーストロンガー

作詞:石森章太郎/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎

劇中ではインストゥルメンタル版が使用された。元々はこちらがOPの予定だった。


  • ストロンガー絵かきうた

作詞:石森章太郎/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:堀江美都子、コロムビアゆりかご会

劇中未使用。


  • ストロンガーかぞえうた

作詞:赤井圭/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎、堀江美都子

劇中未使用。


  • 胸にかがやくSマーク

作詞:赤井圭/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:堀江美都子、コロムビアゆりかご会

劇中未使用。


  • ぼくらの兄貴 城茂

作詞:中瀬当一/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎

城茂のテーマソング。劇中未使用。


  • それゆけタックルちゃん

作詞:中瀬当一/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:堀江美都子、コロムビアゆりかご会

電波人間タックルのテーマソング。劇中未使用。


  • カブトローブギ

作詞:能見佐雄/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎、堀江美都子

ストロンガーの愛車カブトローのテーマソング。劇中未使用。


  • ワッハッハ!作るぞ恐怖の国を

作詞:土井信/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:こおろぎ'73

ブラックサタンのテーマソング。劇中未使用。


  • 戦え!七人ライダー

作詞:八手三郎/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:水木一郎、堀江美都子

7人ライダーのテーマソング。『MOVIE対戦MEGAMAX』ではアレンジBGMが使用された。


  • 俺は立花藤兵ヱだ

作詞:田中守/作曲・編曲:菊池俊輔/歌:小林昭二、コロムビアゆりかご会

立花藤兵衛のテーマソング。本来は前作で作られた楽曲だった。


各話リスト編集

No.サブタイトル登場奇械人・改造魔人
1おれは電気人間ストロンガー!!奇械人ガンガル
2ストロンガーとタックルの秘密!奇械人オオカミン
3スリラーハウスが子供を呼ぶ!!サソリ奇械人
4悪魔のオートバイ暴走作戦!!奇械人ゴロンガメ
5ブラック・サタンの学校給食!?奇械人トラフグン
6先生に化けたクラゲ奇械人!クラゲ奇械人
7ライダー大逆転!!奇械人ワニーダ
8溶けるなライダー!とどめの電キック!!奇械人モウセンゴケ
9悪魔の音楽隊がやって来た!!カマキリ奇械人
10恐怖のガンマー虫!人間を狙う!!奇械人ハゲタカン
11カメレオーン!悪魔のフィルム!?奇械人カメレオーン
12決闘!ストロンガーの墓場!?クモ奇械人
13一ツ目タイタン!最後の逆襲!!奇械人エレキイカ
14謎の大幹部シャドウの出現!奇械人メカゴリラ
15死を呼ぶシャドウのトランプ!!クワガタ奇械人
16吸血ブブンガー悪魔のプレゼント!奇械人ブブンガー
17怪談 悪魔の復活祭コウモリ奇械人アリカポネ、カマキリ奇械人、奇械人ハゲタカン、奇械人メカゴリラ
18怪談 底なし沼奇械人電気エイ
19怪談 呪われた古城!奇械人毒ガマ
20恐怖の大砂漠!二人の藤兵衛!?奇械人アリジゴク
21鮫ヶ島 海中大決戦!サメ奇械人
2212時00分ライダー死刑!?奇械人ケムンガ
23地底王国の魔王!!奇械人ドクガラン
24怪奇!無人電車が走る!!奇械人ハサミガニ、奇械人ドクガラン、奇械人ブブンガー、クワガタ奇械人、コウモリ奇械人
25死ぬな!!電気椅子の城茂奇械人アルマジロンデッドライオン
26見た!!大首領の正体!!ブラックサタン大首領、デッドライオン、カマキリ奇械人、奇械人ハゲタカン、奇械人ブブンガー、コウモリ奇械人、奇械人電気エイ、奇械人毒ガマ、奇械人ケムンガ、クワガタ奇械人、奇械人アリジゴク、奇械人ドクガラン、鋼鉄参謀荒ワシ師団長ドクターケイトドクロ少佐岩石男爵狼長官隊長ブランク
27改造魔人!デルザー軍団現わる!!鋼鉄参謀、荒ワシ師団長、ドクターケイト、ドクロ少佐、岩石男爵、狼長官、隊長ブランク
28あ!ストロンガーがこなごなに、、、、、?!荒ワシ師団長、鋼鉄参謀
29魔女怪人ケイト 血ののろい!鋼鉄参謀、ドクターケイト
30さようならタックル!最後の活躍!!ドクターケイト、ドクロ少佐
31ストロンガー大改造!!ドクロ少佐、岩石男爵
32必殺!超電三段キック!!岩石男爵、狼長官
33ストロンガー満月に死す!?狼長官、隊長ブランク
34ヘビ女の吸血地獄!ヘビ女、隊長ブランク
35帰って来た男!その名はV3!!ヘビ女、マシーン大元帥
36三人ライダー対強力デルザー軍団!マシーン大元帥、ヨロイ騎士磁石団長
37ライダー捕わる!デルザー万才!!マシーン大元帥、ヨロイ騎士、磁石団長
38出現!ライダー1号2号!!マシーン大元帥、ヨロイ騎士、磁石団長
39さようなら!栄光の7人ライダー!岩石大首領、マシーン大元帥、ヨロイ騎士、磁石団長、サメ奇械人、奇械人アリジゴク、奇械人メカゴリラ、奇械人ブブンガー、荒ワシ師団長、カニ奇械人



余談編集

元素周期2族のアルカリ土類金属は上から順番にCa(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Ra(ラジウム)のため、「面ライダーストロンガー イクに乗ってッタッタ」という覚え方が有名。誰が最初に言い出したのだろうか。


2015年秋、パチンコメーカー・京楽より本作をモチーフにした『仮面ライダーフルスロットル』を発表。


今作の途中(5話あたり)から、効果音の制作会社が協立効果からイシダサウンドになった。次回作の仮面ライダー(新)とスーパー1の効果を担当したスワラプロは同団体に属していた伊藤克己氏が独立して設立した経緯があり、それゆえか効果会社の違いなどで当時とは似ても似つかぬものになりやすい客演の先輩ライダーの音も、ストロンガー関連のSEだけはスカイライダーでも当時と同じ物が多い。


※平成ウルトラシリーズやアニメ作品のSEを担当してる会社。どちらかと言えばゴレンジャーのSEが多用された


2021年に行われたNHK主催の「全仮面ライダー大投票」では、「仮面ライダー部門」において第65位を獲得した。


2024年1月5日からはTOKYOMXにおいて仮面ライダーアマゾンからバトンを引き継ぐ形で、HDリマスター版が放送される。10月からは若干の時間帯変更の後、『仮面ライダー(スカイライダー)』が放送、早いタイミングでストロンガーからスカイライダーへのバトンタッチが実現することに。



関連タグ編集

仮面ライダー 城茂 岬ユリ子 電波人間タックル ジェネラルシャドウ


秘密戦隊ゴレンジャー:前作『仮面ライダーアマゾン』の後番組で、本作の同期番組。五人組のヒーローというアイデアは本作の初期案のひとつでもある。


まんが日本昔ばなし:後番組。


仮面ライダーカブト:後に制作・放映された平成ライダーシリーズ第7作目。本作に倣って「最強の仮面ライダー」をテーマとしており、主人公が破天荒な性格をしている」「主役ライダーのモチーフがカブトムシ」「前作がシリーズの中でも異色の作品といった共通点がある。

どちらも伊上(井上)一族の脚本によって濃密な主人公キャラが描かれている。


主なゲスト出演者編集


仮面ライダーアマゾン仮面ライダーストロンガー仮面ライダー

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