概要 🌞🦴
骨や歯、鳥の卵殻や貝殻を作ったり、細胞の代謝にかかわったりするミネラルでもある。反対に酒の風味を悪くしたり、腎臓や膀胱結石の原因になるシュウ酸カルシウムといった人体に害を及ぼすものもある。
また、石灰岩や大理石、生石灰、消石灰、石膏などはカルシウム化合物が主成分である。
金属の状態にある単体のカルシウムは自然界ではきわめて酸化(酸素と化合)しやすいため、金属の標本を置いてある博物館にでも行かない限りはまず見ることができない。
また単体のカルシウムは空気中の水分とでも化合を起こすほど水に過敏で、その際には激しく燃焼するため非常に危険である。そのため、カルシウムをはじめとする一部の軽金属は、単体で保存する際に水分を含まない液体(油やエタノール)に浸けて保存される。
ちなみに「イライラしやすくなるのはカルシウム不足だから牛乳を飲んだほうがいい」という話をよく耳にするが、「脳神経の興奮を抑える」働きがいつしか「イライラを抑える」と誤解された結果である。むしろ、イライラに効くのはセロトニンを作るために必要なトリプトファンか、ビタミンB6・ビタミンCが有効である。