概説
体内に生じた不要物質を尿として体外に排出し、血液を濾過する。
「肝腎要」と云われ、人体でも重要な位置に属する器官に当たる。
その最大の役割は血液と体内バランスの維持で、肝臓と並んで体内の解毒作用を司る浄化装置でもある。
これ以外にも、血圧の調整、血液量の調整、体液・体内イオンバランスの調整、カルシウム摂取の補助と、生命維持に欠かせない様々な働きを一手に担っている。
腎臓が損なわれると(腎臓病)、血液と体内バランスに関わらるあらゆる機能に支障をきたしてしまうため、生命活動の維持そのものが危うくなってしまう。
また、腎臓の上には「副腎」と呼ばれるホルモンの内分泌器がある。
内側に髄質、外側に皮質と呼ばれる器官がある二重構造となっており、皮質からはコレステロールを原料に多種のステロイドホルモン(副腎皮質ホルモン)が分泌され、体内での糖の蓄積と利用の制御、無機イオンなどの電解質バランスの調節、生殖機能に関与する性ホルモンの分泌が行われる。
髄質からはアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、体のストレス反応などの調節を行っており、こちらも非常に重要な臓器である。
特に現代でのインターネット社会では擦り付けや衝突が多く、過剰なストレスによってホルモンの分泌が減少して副腎疲労を起こしてしまう危険性がある。