肝臓
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かんぞう
肝臓とは、人体最大の内臓である。他の脊椎動物にも存在する。
人間の体内においては最大の臓器であり、エネルギー消費量も人間の臓器の中で最も多い。
非常に機能が多く、「人体の化学工場」と呼ばれることもある。
代謝、排出、体液の恒常性の維持などにおいて重要な役割を担っており、解毒作用は主に肝臓で行われる。特にアルコール分解能があることで知られている。
また、人体の活動に必要なさまざまなタンパク質を合成したり、即効性のエネルギー源となるグリコーゲンを貯蔵する。エネルギー消費による体温の維持、十二指腸に胆汁を分泌して消化にも一定の役割を持っている。
ちなみに勘違いされがちだが、肝臓は消化酵素を分泌する機能を持たない。胆汁の機能は、脂肪と水分を混ぜる乳化作用であり、脂肪を消化するのは膵臓の膵液である。膵液が働きやすいようにするための助剤であって胆汁自体は消化酵素を持たない。
臓器内での機能分化が少なく再生能力に富み、大きなダメージを受けても機能を維持できる反面、機能障害や疾患を起こしていても自覚症状が出にくいことから「沈黙の臓器」とも呼ばれる。そのため、症状が表面化する頃にはかなり重篤化していたり最悪手遅れになっている場合も少なくないので、特に症状を感じていなくても定期的に状態を検査しておくことが望ましい。
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