概要
肝臓癌の殆どは肝細胞癌である。
原因
かつてはB型肝炎(特にD型肝炎を併発した場合)やC型肝炎などのウイルス性慢性肝炎や肝硬変を放置すると肝臓癌になるケースが多いと言われていたが、最近では脂肪肝やアルコール性肝障害から肝臓癌になるケースが増えてきている。
また、膵臓がんなどの他の臓器から転移してくることもある。
症状
初期にはほとんど自覚症状が無い。
さらに進行すると肝不全となり、腹水、鼻血、痣、消化管出血(胃腸出血)などの症状が現れる。
また、脳がやられる場合もあり(肝性脳症)、興奮・異常行動・意識障害・昏睡などが起こることもある。
肝不全や肝性脳症まで陥ると、完治はきわめて難しくなってしまう。
治療方法
ただし手術に関しては以下の条件がある。
- 肝機能がある程度保たれていること。
- 癌がまだ小さいこと。
- 他の臓器に転移していないこと。
逆に
- 既に肝硬変などで肝機能が著しく低下している場合
- 癌が大きくなっている場合
- 転移した場合
などは手術不可能になることが多い。
予後
5年生存率は50%を下回っており、すい臓がんほどでは無いものの予後不良な癌の一つとなっている。
予防方法
B型肝炎やC型肝炎などがある人はそれらの治療を行い、肝硬変や肝臓癌に進行しないようにすること。
脂肪肝がある人は運動と食事療法が、アルコール性肝障害の人は禁酒が重要。