アルカリ土類金属の一種。元素記号はBa、原子番号は56。
炎色反応では黄緑色の光を放つ。
一般には、消化器などの体内X線撮影時に用いる造影剤の硫酸バリウムがよく知られており、単に「バリウム」というとこの硫酸バリウムを指すことがしばしばである。
ちなみにバリウムの単体の金属は毒であるので飲んではいけない。
硫酸バリウム
硫酸系化合物のひとつ。化学式はBaSO₄。比重4.49、融点1580℃。無色の結晶。水に不溶。硫酸系、バリウム系化合物の中で、本化合物のみが経口摂取しても無毒であり、毒物劇物取締法上の劇物指定から除外されている。
無味無臭の白色粉末で、医薬用の造影剤(X線撮影用)として知られる。白色顔料、ゴム・紙などの充填(じゅうてん)剤としても用いられる。また、比重が一般の岩石よりも重いため、油田やガス田を掘るときに出る細かい石の屑をこの硫酸バリウムと混ぜると石屑が浮かび上がってくることを利用して、油田のシャフトに詰まる石屑を取り除くのにも使われる(荷重剤)。