「おあいにく様。正気も正気、大正気。」
概要
『仮面ライダーストロンガー』の主人公。
悪の組織ブラックサタンに殺された友人・沼田五郎の仇討ちのため、自ら進んでブラックサタンの秘密基地に乗り込み改造手術を受けて改造電気人間となった。
自作の自己催眠装置により脳改造を免れており、首領への宣誓式で裏切りを宣言している。
仮面ライダーと言えば「悪の組織に捕まって無理矢理改造された悲劇のヒーロー」というイメージが強いが、悪の組織に無理矢理改造されたのは元祖の2人と彼、後輩の村雨良、南光太郎くらいのものである。
大学卒業後すぐに改造されたので、職業はなくブラックサタンを追って旅をしていた。大抵、拠点を持っている昭和ライダーでは珍しい傾向である。
『仮面ライダーSPIRITS』では藤兵衛と一緒にオートバイショップを営んでいた。
当時の児童誌の設定によればストロンガーは他の奇械人よりもはるかにえりすぐられた幹部候補の改造人間という設定であり(そりゃそうか)、茂もテレパシー、透視、小規模な念力などが改造される前から使用できたためにストロンガーの素体に選ばれたとのこと。
性格
今までのライダーが優等生やキザなキャラが多かった(前作は野生児だったが)のに比べ、語尾に「〇〇だぜ」を多用するなど、ややアウトローで破天荒的な一面が強い。どれくらいかというと、ガス食らったのにピンピンしてるのを奇械人から疑問を出されても「そんなこと俺が知るか!」で突っぱね、道に咲いた花を褒めながらバイクで轢くぐらい。
現れる際にはどこぞのロボットよろしく口笛を吹きながら登場する(劇中では変身前/変身後両方で披露)。
単に粗野というわけではなく、口は達者であり、戦闘員が名前を口にした姿を見て「俺の名前も売れてきたなぁ!」と感心したり(第8話より)、「覚えたって無駄だぜ!お前との付き合いはこれっきりだろうからなぁ!」(第4話より)と自分の名前を尋ねてきた奇械人ゴロンガメに返したりと敵との掛け合い、決め台詞の数々は洒落たものからかっこいいものまで幅広い。
アウトロー的であるが、ストロンガーの名乗り口上を聞いて貰えばわかる通り、正義感の強さは本物である。
序盤では初対面の立花藤兵衛に向かって「オッサン」(途中から「オヤジさん」になった)と呼ぶようなやや生意気で血気盛んな性格だったが、物語が進んで行くにつれ、温厚で礼儀正しい一面が出てきた。
ともにブラックサタンを裏切った岬ユリ子(電波人間タックル)とは当初口ゲンカが絶えなかったが、お互い想いをよせていた。
『仮面ライダー(新)』では第20話で東南アジアから帰国。
度々帰国しては筑波洋の特訓相手や相談相手を務める頼れる先輩として描かれた。
第38話で素顔で登場した際には性格は後期よりのものになっており、衣装も後述のスタイルとは異なりスーツとなり、手袋もストロンガー当時と違っており(52話で再登場した時はストロンガー当時と同じ手袋に戻っている)、より礼儀正しく冷静な性格になっている(日常の足となるバイクはカブトローではなくなっている)。とは言っても変身後は従来の口調になったり、逃げようとするドクターXをつかまえる際に「待てコラ!」と口走ったりする。
第52話でネオショッカーのアジトに潜入した際に蟻地獄に呑まれるも、洋の母・寿子と出会い、洋と再会する切っ掛けを作るも、寿子はネオショッカーの手に掛かって死亡してしまった。
最終話にてネオショッカー大首領や他の7人ライダーと共に宇宙へ消えたが、劇場版『スーパー1』にてストロンガーが再登場し、生存が判明した(なお、城茂としての荒木氏の出番は『仮面ライダー(新)』までである)。
ちなみに、本作ではレギュラーにファーストネームが同じ叶シゲル少年が登場している為、谷源次郎らからは「城くん」「城さん」と呼ばれている。
その後も『ZX』、『RX』とストロンガーは登場し続けている。
後続の平成作品では荒っぽく描かれる場合と後半の落ち着いた性格で描かれる場合の二種類ある。
『レッツゴー仮面ライダー』に登場したストロンガーは「あらよっと!」という口調から前期寄りである事がわかる。
『MOVIE大戦MEGAMAX』に登場したストロンガーはフォーゼの自己紹介を突っぱねつつ、フォーゼらに冷静に指示を与えており、後期寄りのキャラクター付けである事が窺える(『栄光の7人ライダー』という概念が存在するのでそのような性格付けは必然とも言える)。
『バトライド・ウォー創生』のキャラクター付けは前期寄りである。
総括すると公式の性格付けとしては『ニヒルな所もあるが、頼れる兄貴分』といった所。公式楽曲に『ぼくらの兄貴 城茂』というタイトルがあるぐらいである(歌っているのもアニキである)。
劇中で度々見せる豪快な笑顔もまた、彼を象徴するものの一つといって良いだろう。
容姿
黒髪の短髪に服装はストロンガーを象徴するS字のシャツに薔薇の刺繍の入ったジーンズジャケットが特徴の青年。S字のシャツは赤/青/白/黄と様々なカラーリングが存在し、意外とお洒落な面があるのかも…?
劇中ではジーンズジャケットを肩に掛けながら歩く豪快なスタイルを度々披露している。
ヘルメットは鍔付きのものを着用し、色も赤/青/黒と回によって異なる。
腕はコイルアームになっているので、黒い絶縁体の手袋を常時着用している。変身前でも電流を流すことができるため、睡眠中でも外すことはない。なお、変身前の時点で枷を外せるほどの怪力を有しており、あえて手袋を外すシーンも存在している。
初期はフワァとした髪型だったが途中まとまった髪型になった。
Pixivではライスピの影響か、つり目で後期のサラッっとした姿で描かれていることが多い。
客演した時は上記の恰好ではなく、オールバックに年相応の恰好で登場した。
『仮面ライダーフルスロットル』のリーチシーンでは特訓する姿を披露。赤と黒のハンドグリップを持って電気エネルギーをチャージしていた。
その他
- pixivでは昭和ライダー勢全員に言えることだが漫画『仮面ライダーSPIRITS』のイラストも多い。
- S.I.CHEROSAGAでは『仮面ライダーディケイド』の「ストロンガーの世界」で門矢士にそっくりなリ・イマジネーションの城茂と原典の世界の城茂が登場している。
- テレビマガジンに掲載されたコミカライズ版では、最後のページでその手袋を外すこととなった。そこだけカットとなった劇場版のラストでは宇宙人の再改造手術を受けて人間に戻り、手袋を外すシーンがある。
- バトライド・ウォー創生では、とうとう概要の台詞がトロフィー実績名に採用されてしまった。
関連タグ
スメラギ・李・ノリエガ:茂と同じSのシャツを着ていたことがある。