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打ち切り

うちきり

打ち切り(うちきり)とは、継続している作品が途中の段階で終わってしまうこと。
目次[非表示]

この項は主にpixivにて取り上げられることの多いと思われる漫画アニメを中心に解説する。

概要

アニメや漫画・TV番組など、放送していた番組が何らかの事情で本来の放送や連載の期間前に終了してしまう状態。

この状況は作者企画スタッフなど作品にかかわった人たち、および熱烈なファンにとってある意味バッドエンドの一端と言え、状況によっては、彼らにとって相当なトラウマ裏切りを残す事態になる。

元より、長い創作の歴史においても「円満完結」を迎えられた作品は全体の一割にも満たず、かつて一世を風靡する程の人気が出た作品であろうと例外ではない。
非商業作品を含めれば尚更であり、評判やクオリティが高くとも、ある日ぷっつり更新が途絶えてそのまま消滅する事態もザラである。

また、続編ありきで中途半端または含みのある終わり方にした結果、求心を得られずその続編自体が白紙になってしまったパターンも多い。
基本ストーリーが連載式であるソーシャルゲームなども、複数事情が重なって打ち切りというケースはゼロではなく、中には正式リリース前に開発打ち切りの事態さえある(それらに関してはサービス終了も参照)。

原因

この状況に陥る原因は「作品の人気低迷」が大多数とされるが、中には人気作にもかかわらず、一方的な都合(例えば「出版社の経営不振」「権利者と出版社の不仲」「連載誌の売上が低迷」「権利者が飽きている」などの状況により)こうなる場合が存在する。

個人創作から商業化した、またはアニメ化などで人気が出た途端、それまでと同じように書けなくなり衰亡してしまう作者も多い。

後腐れなく綺麗に終わったけど未回収の伏線があると思われる場合、単なるミスリード要素だったり、作者が意図的に謎のまま残しているパターンがある(特別編・続編・次回作への伏線も含む)。 また、作者が故意あるいは止むを得ず伏線を放り投げて大団円にした場合、「打ち切られた」のではなく「打ち切った」と扱うのが適切であろう。

前々から「この辺りで終了する」と作者が公言したものや、 伏線をおおむね回収して終わったもの、通算話数を200話・500話・333話などのキリ番やゾロ目の数字に揃えたなど、元から計画されていた完結は打ち切り扱いはされない。

打ち切りの傾向

漫画

打ち切りは少年漫画ではよくあるものであるが、週刊少年ジャンプは読者アンケートによって掲載作品の継続・打ち切りを決める場合が多いため、特に多いとされる。

  • 長期連載で連載誌の売上に大きく貢献した作品の場合、「最終回まであと○回」のように事前に予告されて完結に至る場合も。
  • 連載当初より読者からの人気を得られず、状況好転の見込みがないとみなされた場合は週刊誌の場合、10週目をめどにかつ事前の予告もないまま突然打ち切られる
    • 週刊誌10週分、月刊誌3から4か月分の連載は、ストーリー漫画の場合単行本だとだいたい1巻分となる。
    • ただし、単行本化の場合は少し長く連載する他、過去の読み切り作品や大幅な加筆、単行本のみの追加エピソードなどを併せ2巻分にするケースもあり、短期集中連載との区別がここでできる場合もある。
    • 週刊少年ジャンプは打ち切り作品でも単行本が出る場合は多いが、これはコマンダー0の件が大きいとされる。
    • 週刊少年チャンピオンなどの場合「単行本が出ない」「1巻は出たけど続刊は出ない」などのケースもある。
  • 作者などがオーバーワーク、ネタ切れ、体調不良、家庭の事情で執筆ペースが上がらない。
    • 体調不良や家庭の事情の代表格は『プレイボール』と『風魔の小次郎』。
    • オーバーワークでスケジュールが崩壊し、締め切りに間に合わず、掲載できなくなる件も少なくない。
    • 実績があるベテラン漫画家は「一年間に10週掲載( 月一連載 )」などの特殊な掲載方式が認められる場合がある。
  • ノルマン効果なるイレギュラーな事態。
  • 例外中の例外「ロケットでつきぬけろ!」。
  • 掲載した作品の内容が何らかの問題が発生し、社会問題になる。
  • 掲載誌の休刊廃刊及び出版社の倒産
    • おちよしひこ、しろー大野などがこれを経験している。
    • この場合、人気作品は他社に移籍して連載続行されるともある(『トライガン』など)。
    • なお、数多の出版社や雑誌の倒産廃刊を乗り越えた結果、「死神(この作品を掲載すると雑誌が潰れる)」と呼ばれる作品(超人ロック』や『強殖装甲ガイバー)も存在する。
  • 編集部および出版社やスポンサーの不手際や勝手な都合。
  • 作者と編集サイドの確執、軋轢によるもの(専属の出版社をも移籍して再開する場合もあり )。
  • 原作と作画が分かれている作品で、作者同士の仲間割れ
    • キャンディ・キャンディ』は厳密には打ち切りではないが、作品展開がこれ以上不可能な状態になり、アニメの放送(CS放送すらも)望めない。
    • 原作が編集者の変名の場合、配置転換により執筆不能になる場合も存在すると思われる。
  • 作者の不祥事によるもの。
  • 作者の健康上の問題などにより休筆扱いのまま。
  • 作者の独断によるもの。
  • 単行本第1巻の売り上げが芳しくなかった。
    • 『死神見習!オツカレちゃん』『銭湯の女神さま』など
    • 2010年代後半から顕著に見られるようになった傾向で、当該書籍の売り上げ総数が打ち切りの境目になっており、成果が不良であれば強引に打ち切り、売れても及第点程度ならば以降は電子書籍オンリーになる。


アニメ、特撮

  • ストーリー、脚本演出画質キャストなどに問題があり作品自体がつまらない
  • 原作が存在する場合、キャラクターデザインやストーリーが著しくかけ離れていたり、アニメ化するまでの手続きの契約・交渉上の不手際があったりその他制作側の人間の著しい無礼などで原作者を怒らせた。
    • スケバン刑事Ⅲ』など
      • ただし『Ⅲ』自体は打ち切られず、次作『Ⅳ』が別名義に変更される事になった。そして人気が落ちて打ち切り。
  • 作品自体には問題がなくても、裏番組による視聴率低迷や、対象年齢の設定失敗や玩具そのものの出来の悪さなどによる玩具売上の不振による打ち切り。特に子供向けアニメや特撮の場合、視聴率が良くても関連商品の売上が悪いと打ち切られるケースがある。
    • 玩具そのものの出来の悪さによる場合は『蒼き流星SPTレイズナー』など。
    • 逆に『鋼鉄ジーグ』は視聴率は低かったものの玩具の出来が良く売上も良かったため放送期間が延長されている。
  • アニメと原作の進行具合の違いにより、原作のストックが切れる、いわゆる「ネタ切れ」。原作の執筆速度の違いや休載などでストックが枯渇してしまった場合も該当する。
    • 銀河鉄道999』などのように「アニメオリジナルストーリー」や「総集編」などで尺を稼ぎ引き伸ばす場合もある。『ドラゴンボール』では「毎回「これまでのあらすじ」で5分消費している」と揶揄されたりも。
    • アニメの進行が早くて原作に追いついてしまったため、一旦終了して「続きは二期にて」放送の予定であったが、その間に諸事情(原作の人気低迷、路線変更、原作者との軋轢など)により二期が製作されなかったという事例もある(『アニマル横町』など)。
  • 監督脚本担当、あるいは主人公などの重要な役を演じるキャスト逃亡や不祥事による降板。
  • 何らかの事情により、スポンサーや関係会社が作品を支えられなくなる。
  • 放送局の大規模な放送形式の路線変更のあおりを受ける。
  • 製作スタッフなどによる資金の持ち逃げ等の大人の事情
  • 偶然同時期に発生した実際の事件、災害などにより作品内容が洒落にならなくなる。
    • School Days』などが該当するが、この場合は後日、もしくはCSで放送されることも多い。
    • 程度が軽い場合や放送前などは、大筋は変えずに該当部分を当たり障りのないオリジナルストーリーに置き換えてそのまま進行する場合もある。『マクロスゼロ』は同時多発テロによるあおりを受け、急遽戦記物から神話物に路線変更されたとも言われている。
  • 制作会社側の倒産などの大人の事情同時期に発生した事件などによる余波。
  • 放送時間帯の設定ミス
    • ラブひな』は夜10時台というアニメとしてイレギュラーな時間帯に放送された影響で視聴率が低迷し半年で終了。


テレビ、ラジオ


映画

  • 2~3作に跨ってシリーズ物として制作される予定だった作品の場合、途中作品で興行成績が悪い場合続編作成は打ち切りとなる
    • 興行成績が制作費を下回る、あるいは想定した金額が出なかった場合この状況となる。
    • 例:『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』、『ドラゴンボール・エボリューション(実写映画)』。
  • 映画公開直前~公開中でも各種事情により上映が打ち切られる場合がある。
    • 原作者など権利者からの要請。
    • 表現規制などの問題。
    • 上映中に大きな事件や災害などが発生した場合、類似した内容であったり、そのようなシーンがあるなどで上映打ち切りとなるケースもある(例:『ヒア アフター』)。


小説

  • 1巻目を出版したものの、各種事情により目論見よりも販売部数が少ないため次が出せない( 想定よりもよく売れたため続編が出ることが決定していなかった『ダブルクロス』のリプレイが、きちんと出版されたのは例外中の例外)。
  • 作者の体調不良、死亡。
    • 小説の場合は漫画とは違い一人で執筆するのが基本な(アシスタントを使わない)ため、原作者から今後の展開を聞かされている人物が居ない事が多い。そのため「スタッフや他の作家などによる続編の執筆」の可能性は非常に低い。
    • グイン・サーガ』は例外として続編が他の作家により執筆されている。まぁノリ的に『ペリー・ローダン』系のリレー小説と言ったところだろう。
    • ゼロの使い魔』に関しては、死期を悟った作者が続編のプロットを遺していたため、生前の作者本人や遺族の意向もあって続刊が刊行される事になった。
  • 出版していた作品レーベル消失、出版社の倒産。
  • 何らかの理由で原版が盗難破損紛失し、知られていなかった、あるいは再制作が不可能、ないしは困難な場合。
  • 作者が別の作品にかかりっきりになっているため、続編が出せない。
  • 作品はでき上がったが、挿絵が間に合わなかった。
    • 蓬莱学園の小説の長編がこの事例だといわれる。
  • 編集側のミスなどにより契約が切られる。
  • 会社および組織からの検閲や自主規制に作者がブチ切れる、あるいは本当に発売禁止を命じられる。
    • 特にエログロ関連で多いとされる。
    • 文学作品でも山本有三の『路傍の石』が当時の時代背景の影響【軍部特高警察GHQからの検閲】で悩んだ末断筆、未完になる事例があり、石川達三の『生きてゐる兵隊』に至っては発売禁止を命じられた。
  • 新聞連載の場合、「異常に話が長くなったため、新聞での掲載を断念」というパターン。
  • 作者が今後の展開や結末を決められなかったため、作品制作を断念。
    • かの江戸川乱歩は長期的なプロットを作るのが苦手で、雑誌連載を後先考えずに始めて展開に行き詰まり休載にすることが多かった。中でも『悪霊』は、長いブランクを置いた上で書いた推理小説であったが、読者があっと驚くような展開が思いつかないという理由で打ち切りとなり、乱歩は雑誌上で謝罪している。
  • 行き過ぎたパロディが元ネタのファンからパクリと判断され、その怒りによって続刊中止や打ち切りされるパターン。『異世界テニス無双』など。


打ち切りによるオチの付け方

コミックにおける打ち切り対処

  • 定番中の定番は、事前の予告もないまま「俺たちの冒険はまだまだ続くぜ!!」「第1部 完」「未完」「NEVER END」など、また続編が連載されるであろう、と匂わせて終わるパターン。しかし、「第2部」として連載されることはまずない。
  • 残り少ない話数で伏線などを無理矢理に回収して終わらせるパターン。通称:ソードマスターヤマト型。
  • 新聞や雑誌などの連載ならともかく、そうでない場合は特にオチも告知もなく続刊が出なくなるということもある。このパターンは小説に多い。
  • 一部、同人誌やインターネット上のサービスなどで打ち切られた作品の続きを発表する者もいる。
  • 打ち切りあるあるに含まれる事がほぼない辺りからも判るが、広げた風呂敷を畳む余裕がないからといって夢オチで投げ出す例は実は意外と少ないようだ。
  • 別雑誌や単行本最終巻の書き下ろしでその後の話を収録し、一応完結させる。掲載誌を(あるいは出版社まで)変更して何度かの読み切りや連載を経て完結したり(『武装錬金』、『世紀末リーダー伝たけし!』)、新装版の単行本でその後を描いて完結させる(『シャーマンキング』)場合もあるが、多少話数に融通の利く週刊誌などでは珍しい例(本誌アンケートで全く奮わなかったにもかかわらず、アニメ化されるほど人気のあった『武装錬金』などは特例中の特例)。
  • 話数の取り辛い月刊誌に掲載されていた作品では、最終巻がほぼ描き下ろしという作品もある。
  • 漫画作品を打ち切る場合、通常は原稿が単行本を出せる量に達したところで打ち切る場合が多いが、「単行本を出しても採算が見込めない」「作者や作品自体の不祥事による打ち切り」などの理由により、連載された作品であっても、後続の単行本が出てないケースも多い。
    • 石川賢などは何を描いても石川賢になる、と称されるのだがその中でも有名なのが打ち切りラストである。実際に打ち切られたケースもままあるのだが、誰の目から見ても畳めない程広げた風呂敷を更に広げる作風が特徴であり、大抵の場合は作者自身がブン投げたような打ち切りエンドになりがち(例:でたなゲッタードラゴン)。
    • 「単行本を出しても採算が見込めない」がそれでも世に出したい場合、著作権に問題なければ、同人誌で販売するクラウドファンディングで資金を集めて本を制作し販売する(例・にわのまこと須本壮一)場合があるが、1冊当たりの値段は高い。


テレビにおける打ち切り対処

  • テレビ番組の場合は基本的に、改編期(主に4月と10月、一部1月と7月)に番組の存廃が決定されるため、打ち切る場合もそれに合わせることが多いが、「あまりにも低視聴率だった場合」や「不祥事などで中止せざるを得ない場合」は改編期を待たずに番組が終了することもある(例:TBS系で放送された『関口宏モトをたどれば』という番組の場合、ゴールデンタイムで放送したにもかかわらず視聴率2.8%を記録したため、次回予告が放送されたが打ち切りが決定。翌週からはつなぎ番組が放送された)。
    • このような場合は、改編期が来るまでの間に特番再放送総集編、あるいは適当なつなぎ番組などを入れて、次の改編期までの時間を稼ぐ。
    • 既に改編期での放送終了が決定していた場合は新しく放送する予定だった番組を前倒しにして、放送を開始する場合もある。
    • ただし、昨今のテレビ界では全体の視聴率が低迷していることから、プライムタイムの放送で既に視聴率( 視聴率÷100 )ひとケタが常態化していても占拠率(視聴率÷全局合計視聴率)が悪くない場合は延々と放送が続いているケースも多々見られる。視聴率低迷による番組打ち切りの検討は占拠率に基づいて行われるため(すなわち「見た目数字が悪くても他局の裏番組に勝っていれば良し」とされる)、このような現象が起きる。


アニメにおける打ち切り対処


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