バウムクーヘンエンド
ばうむくーへんえんど
注意点
『バウムクーヘンエンド』というタイトルの楽曲もあるため、うっかり混同しないように気を付けてください。
(読者目線で見て)いかにも結ばれそうな二人組、自他共に認める仲のいい二人組の片割れが、物語の中で他の相手と結ばれる展開を指す。二文字目を長音にして「バームクーヘンエンド」とも書く。
なぜバウムクーヘンなのかは一応理由がある。非常に仲がよく、周囲からも『あいつら仲いいよな』だとか、『付き合ってんじゃねぇの?』などと噂される2人組の一方が、他の相手と結婚し、もう一方が披露宴でのスピーチを頼まれ、笑いまで取ったりして如才なくこなしたあと、家に帰って1人で引き出物のバウムクーヘンを食べるような結末……という意味合いで命名されている。
この「いかにも結ばれそうな」はあくまで受け取る側の判断である点には注意。
こういった展開には、たとえば
作者の趣向(いわゆる逆張り)のほかにも、ぽっと出のキャラに作品そのものを奪われたり、大人の事情を疑わせるケースが存在し、作品の年数や切り捨てられた方との描写が増えるほどその疑いも増す。ただし、公式側がヒロイン交代のストーリー上の正解な理由付けを把握できていない場合もある。
ただし場合によっては公式の関係者が後に明かすこともある。
あくまでも「他の相手と結ばれる」展開を指すので「くっつきそうだがくっつかなかった(どちらにも特定の相手なし)」という場合は、厳密には『バウムクーヘンエンド』とは言わないものの、後述例のようにそう呼ばれることもある(付き合ってない…だと…も参照)。
なお、このエピソードには特に元ネタとなる作品があるわけではない。
- いわゆる三角関係で起こる場合、「フォアグラウンドでメインのカップルがつかず離れずの距離を保っている一方、恋のライバルがバックグラウンドで相手に対して献身的に接して好感度を稼いでいた」ことで起こるとされる。
- また、「恋愛未満のカップル予備軍のうちの片方が、別の“運命の人”と出会い一目惚れして本格的に恋愛する」というケースもある。
- 恋愛未満のカップル予備軍のうちの片方の心の中に『別の忘れられないほど愛している相手』がいる、というケース
当然だが、バウムクーヘンエンドはカップリング論争と密接にかかわっている。カップリングやそれにまつわる論争は普段は創作に非常に厳しいはずのウィキペディアに各言語の詳細な記事が作られ、海外では真面目なエッセイや論文で取り上げられるほどの問題であり、作品が終了しても火種が燻り続けるなど、よろしくないことになりかねない。
論争が肥大化して各方面に飛び火したことも少なくなく、欧米ではすでに社会問題とみなされている(参照)。
そんなバウムクーヘンエンドや不完全燃焼に終わったカップリングの解決法としてあげられるのが《マルチバース》、《パラレルワールド》、《過去改変》などで「異なる時間軸」を発生させて「もしも、こうだったら」の世界を作ることである。
別の世界で異なる結末を迎えることで必然的に前述の結末を回避するという手法であり、媒体によって異なるカップリングができている場合もこれに当たるだろう。
もっとも他の世界が存在したり過去を改変するというだけでは根本的な解決とは言い難いが…それ自体が世界観の拡大、一つの題材となることもある。
原作とドラマでメインキャラクターの生き死に、メインキャラクターの存在の有無、メインキャラクターの運命、メインキャラクターの子供の性別まで異なる例もある。
コンピューターゲームでは二人以上のヒーロー・ヒロインから結婚相手を選べる作品があり、時間軸が一本の作品と同様にカップリング論争になってしまっている作品もある。原作が同じ人物設定のコンピューターゲームだったら主人公の解釈や公式カップリングが複数あったと言われている作品は珍しくはない(漫画や小説や実写でしかできない恋愛表現もあり、同じく他媒体のファンに羨まれている)。
最強のワードとしては公式が勝手に言ってるだけである。どんな作品に対してもこの言葉を使えば解決できる。
- 短編、オムニバスでありがちな、あからさまにゲストと分かるキャラが既婚者だったオチ(レギュラー同士の友情や恋愛が主題)
- キャラクター同士が親しい関係であっても、明らかに他に本命となるであろう相手がいる事が描写されていて、結ばれないことが容易に推測できる場合。ただし恋人が唐突に現れた新キャラだと「後付け」「大人の事情」「初期設定では主人公とくっつく予定だったのかも」と邪推されて荒れるケースがある。
- ストーリー上のヒーロー・ヒロインと位置付けられているが、カップルとは扱われていない場合。主人公とヒロインがきょうだいの場合は必然的にこの形になる。理に叶ってるのに腑に落ちないパターンもあり、「振られた」のではなく「友情、家族愛、師弟愛が恋愛に負け、結果的に孤独になってしまった」というのが正しいのかもしれない。
- 演出を捻る為に物語のヒロイン(少女漫画ならヒーロー)の登場を遅らせている場合(主人公とくっつくキャラを主人公の次に登場するキャラに限定すると主人公とくっつけられる異性のタイプ、人間関係、作れる物語に制限ができてしまう為であり、断じて最初に登場した異性を振った訳ではないし、作者が最初に登場する異性を嫌っている訳でもない)。
- ダブルヒロイン・ダブルヒーローもので、片方が主要人物の恋人、片方がカメラマンの恋人という描き方にされている場合(後者には固有の演出があり、後者がぼっちに描かれている訳ではなく、どっちも読者の恋人という描き方にされている)。
- コンビの片方が不特定多数のモブにモテモテ、片方が誰にもモテないという演出(主人公と悪友の友情表現で、たびたび二人の立場が逆転する。人気勝負と恋愛勝負は異なるし、魅力がないキャラはコンビの片割れやかませ犬に設定されないのを忘れてはいけない)。
- 元のカップリングが後に成立する公式カップリングの当て馬として描写されている場合。例えばヒロインの縁の切れた恋人、婚約者、苛めっ子としてチンピラのような悪人やイヤミな御曹司、余命わずかな病人などが設定されており、後に破局・死別してヒーローとヒロインのカップルが成立すると容易に予測できるようなケース。
- 主人公自身がイヤミな性格で、相手役と一度も仲良くなったことがなく、相手役以外の仲いい相手もいないケース。片想いものとは違い、フラグ自体が存在しないため、叙述トリック・倒叙形式に含まれる。ごく稀に主人公が改心・成長する場合もあるが、多くの話は「元々脇役としか仲良くない相手役が去る」「(自業自得な理由で)主人公が一切関わらないまま脇役同士がくっつく」「イヤミな主人公を倒す真の主人公が現れる」「夢オチ・妄想オチで終わる」といった「くっつくと見せかけて違った」のとまた別のバッドエンドを迎える。
- 路線変更していない最初期にバウムクーヘンエンドに似た展開になり、バウムクーヘンエンドだと思わせるのがミスリードのパターン(例1:男主人公の相手役が最初にいた女性から新しく来た女性に交代してしまうが、後者は男主人公とバトルで対等に渡り合うもう一人の主人公で恋人役は最初の女性で固定されている。例2:最初に出て女主人公と恋愛関係に至らなかった男性が、後から出た恋人役の男性よりも容姿が地味だったのは恋人役と勘違いされない為の配慮。男女共に、露骨に余る、バーナム効果を逸脱した問題児として嫌われる、主人公以外の知り合いがいないなどの描写が一切されておらず、読者に恋人役を分かりづらくするのに意図がある)。
破局 NTR/逆NTR/薔薇NTR/百合NTR 論点のすり替え 昇格ヒロイン 負けヒロイン/負けヒーロー BSS/WSS
意外 意外な結末 衝撃の展開 どんでん返し どうしてこうなった 付き合ってない…だと… ビターエンド サッドエンド
- みんなのトラウマ:自己投影していた、感情移入が強かった場合やそのカップリングにこだわっていた人が多数いれば該当することもある。
- 鳶に油揚げを攫われる:自分の大事なものや手に入れられると当て込んでいたものを、不意に横からさらわれることのたとえ。
- 二人は伴侶三人は仲間割れ:デジタル大辞泉に曰く「二人なら仲良くやれるが、三人になると意見が割れて不和が生ずるというたとえ」。具体的には「三人いると二人が仲間になって一人だけハブられる」という展開。同じ意味の言葉で「3人集まれば派閥が生まれる」もある。
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