概要
本来の議論しなければならない問題やその答えを、全く別の問題の議論に持っていって、話をすり替えようとすることを指す。
例えば「殺人シーンは通ったのに未成年の喫煙シーンは編集部に改変された」という発言に対し、発言者は編集部が勝手に修正したことを論じているのに、「殺人シーンはよくて未成年の喫煙(飲酒)は駄目なのか」と論じてしまうのが論点のすり替えとされている。
論点のすり替えを連発して話を混乱させてしまう論法は「チューバッカ弁論」とも呼ばれる。これはアニメ『サウスパーク』作中の裁判にて、弁護士が裁判とは全く無関係なチューバッカの話を延々と語った末に勝訴してしまうというブラックジョークが由来とされている。
ちなみに相手の主張や助言に対し、発言者にもそれができていないことを指摘して、発言者を貶めること(「人格攻撃」「おまえだって論法」と呼ばれる)も論点のすり替えの一つに当たる。が、ネット上ではよく見られる(いわゆる『ブーメラン』、古い言葉では『オマエモナー』)のも実情。
たとえば「他人の物を盗むのはよくない」と言った人が窃盗犯だったとしても、だからといって「他人の物を盗むのはよくない」ということに変わりはない。「お前が言うな」と感じて説得力が無いように思うのも人情なのだが、理論上は「おまえだって」と指摘することに意味はないのである。
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トーン・ポリシング:社会的課題について声を上げた相手に対し、主張内容ではなく、相手の話し方、態度、付随する感情を批判することで、論点をずらすこと。