何かを批判された者が "What abot...?(じゃあ〇〇はどうなの?)と相手や第三者の別の言動を持ち出して言い返す論法のこと。
概要
お前だって論法・あいつだって論法と同じく他の人の言動にも自身と同じ問題があるとして、批判の正当性を失わせたい場合に用いられる。
相手第三者の言動について議論すると、論点が微妙にずれてしまう為、
そのような時は「Let's stop talking about Whataboutism for now(Whataboutismは一旦やめよう)」というような返すこともできる。
具体例
- 遅刻を批判されたものが、「キミだって忘れ物をするじゃないか」
あるいは「〇〇さんだってよくドタキャンするよ」という風に言い返す。
- 性暴力被害の話に対して「冤罪もあるが、それはどうなんだ」という風に返す。
- 西側諸国に人権抑圧を非難された国が「そっちだって過去に奴隷制度があったろう」と切り返す。
概要
「チェリーピッキング」とは自身の都合の良いもののみを選び、それと矛盾するような証拠を意図しているか否かに関わらず隠したり無視する行為。
熟れたサクランボだけを取るという意味からきている。
発展型
最近ではストローマン論法とチェリーピッキングやWhataboutismの合わせ技のような詭弁もよく使用されている。
「〇〇な奴らは普段△△と言っているくせに⭐︎⭐︎してるのはどうなんだ!」など。
敵対する相手の集団から都合のいい部分だけ抜き出して(チェリーピッキング)それを都合よく解釈/歪めて「お前はどうなんだよ!」と言って論破したつもりになっている(ストローマン論法+Whataboutism)
個々の問題や主張は多くの場合それぞれ独立しているので、「それはそれ、これはこれ」で切り離して考えるべきなのだが、『相手への攻撃』や『論破』『マウンティング』にこだわるネットで議論では、こういった詭弁が当然の如く使用されている。故に「議論」「対話」が不可能な場所になっている事は否めないだろう。