概要
自主規制とは、作家や企業が自重することである。
その度合いは個人あるいは団体の良心にゆだねられる一方、過剰な自主規制はその分野の停滞を招くため注意が必要である。
これは紳士協定(暗黙の了解)などと呼ばれることがあるが、厳密には紳士協定は不文律、すなわち明言されていない規則やしきたりの一種であるためニュアンスが異なる点が存在する。
自主規制の主な理由と実例
- 製品の価格や性能など
各自の自主規制が無い場合、際限なく競争がエスカレートし、採算の取れない操業によって業界自体が崩壊して共倒れの危険性が存在する。ただし、この行為を価格面などで表立って行うと法律で禁止された談合やカルテルである。
例としては自動車や二輪車の出力規制、缶ジュースの自販機における価格など。
- 性的な描写など
実例としてはテレ東規制など。
- 暴力、グロ系描写
- 言論や主張等
実例が複数存在するがこの件に関しては自重させていただきます。
オタク文化と自主規制
時代によって規制の状況が変わりやすい傾向にあり、TVアニメでは現在は女性の乳首露出シーンは深夜番組以外は控えるのが通例であるが、かつてはヌードシーンも子供向け時間帯の番組に平気で出ていた。
しかし、宮崎勤事件に加えバブル崩壊もあって、おおらかな時代が終わり、「悪書追放運動」再びの時代に突入する。
有力な味方がいなかったオタク文化は袋叩き。自由恋愛や「性の解放」等に反対する保守派、「女」を描くことを嫌うフェミニスト&ジェンダーフリー、オタク文化を「欧米ではありえない日本の軽薄な文化」と批判するインテリ、新しいものや若者文化はとりあえず叩きたい層、「オタク文化の悪影響で少年犯罪が増えて世も末だ」みたいな風潮を煽りたいワイドショーなどから挟み撃ちされてしまう。
特に少年犯罪が起きるたびにオタク文化のせいにされるということが相次ぎ、そのたびに表現規制が強くなった。(実際は少年犯罪はオタク文化の無い昔の方が多かったのだが「体感治安」なる用語で誤魔化された)
こうして20世紀末までにかなりが淘汰&深夜送りとなるのだが、2000年代でも平成一期仮面ライダーやガンダムSEEDなど、今からするとかなり過激な表現をする作品群もあった。しかしそれも2007年の京田辺警察官殺害事件を巡る過剰反応(Niceboat.事件)や東日本大震災以降の自粛運動等によって壊滅。かろうじて残ったのは仮面ライダーだが平成二期では鼻血が限界という状況が続いている。
ただ現在でも局により規制の度合いは異なり、深夜でも謎の光をかけるか否かは対応が分かれる。2020年には鬼滅の刃が自主規制破りをして議論になった。
自主規制による停滞
何らかの行いに対する規制自体がその行動を萎縮させる作用が存在する。行き過ぎた自主規制も当然その行動および作品を萎縮させる原因となる。特に不当あるいは過剰な苦情を入れる人は一定数存在するといわれるが、それを恐れて何も出来ない状況になるとそれはてきめんに面白くなくなってしまう。
自主規制による停滞の実例としては、
- 自動車での馬力規制や低すぎる高速道路最高速度による国産スポーツカー減少
- 鉄道での600m規制による在来線最高速度頭打ち
- ロータリーエンジン搭載バイクが日本で発売されなかったこと
- テレビがつまらなくなりテレビ離れが起きている
- 芸能人逮捕のたびに議論になる「作品に罪は無い」問題
pixivでの実例
これはR-18、あるいはそれに類する作品の場合は以下の行為を行うことがある。
- マンガビューア機能などを用いてクッションを入れる
- 性的な表現に対し差分を用意し、閲覧のクッションとする
- ある意味R-18?や非R18といわれるようなR-18の設定を行う
- 見えない構図、見せない構図、見せないエロスなどを駆使することやスクロールバーなど定評のあるもの一覧を駆使する
- アカウントの使い分け、具体的にはR-18投稿専用のアカウントを作成する(使い分け目的の複数アカウントは規約違反ではない)。
なお以下に関しては利用規約等で定められているため守らなければならないことである。
など。
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