最初に、pixivのコミックビューアを中心に解説する(他は後述)。
(公式のサンプル)
実装の経緯
従来、pixivでページ数の多い漫画を投稿する場合はページ毎に分けて連投する手法か、縦に長く繋げる手法(スクロール漫画)が使われていた。
しかし前者は1ページごとの連載にはいいが、既に描き上げた原稿をまとめて投稿するにはやや不便であり、途中で他のイラストを投稿したくなった場合、キャプションからリンクを貼る等しないと次ページを探すのに苦労することもある。
また後者はサムネイルが縦長になりすぎて(通称「爪楊枝」)何を描いているのか分からない、メモリの少ない環境だと動作が重くなる等の問題があった。
それを踏まえ、漫画投稿の利便性を高めるために実装された機能である。
仕様(2011/01/31~)
基本的に公式のヘルプ/漫画の投稿についてに掲載。
- 表示に使用される画像サイズは高さ1200pixel、幅1600pixelに縮小される。
- ただしマンガビューア上の表示はアスペクト比維持で幅1200pixelに縮小表示される。
- 縮小される前のサイズの画像もサーバーには保存されている。右下のページ番号のリンクをクリックすることで、その縮小前の画像を表示することが可能。
- 投稿できる画像のフォーマットは通常の投稿と同じでjpeg、png、gifが使える。
- キーボードの<J> or 画像をクリックで次の画像へ、キーボードの<K>で前の画像へ移動。
- キーボードの<Z> or 右上のボタンでサムネイルでの表示と切り替わる。
- 見開きでの表示が可能。その場合、幅600pixelに縮小表示される。
- 「漫画」タグが自動的に付加される。
- ページごとの拍手機能は廃止。
- 50枚を超える場合も1ページで表示されるようになった。
2019年現在の仕様
2019年3月に実行されたイラストの複数枚投稿機能の仕様変更に伴い、作品ページの表示形式が複数枚形式で投稿したイラストの閲覧仕様と統一された。
以下に変更点の詳細を記す。
- 作品ページで画像をクリックしても別タブで開かず、作品ページ内で全ページが展開され、スクロール形式での閲覧になる
- 旧形式では画像クリックでページ送りだったが、こちらで前のページと次のページの上下の余白をクリックすることでページ送りができる。従来通り、ショートカットキーでのページ送りも可能。
- 画像の中央にカーソルを充てると虫メガネアイコンとなり、クリックで画像拡大する。拡大した画像を再クリックすると作品ページに戻る(作品自体は全ページ展開された状態のまま)
- 拡大した画像だけが作品ページ内に独立して表示されるが、その状態でショートカットキーでページ送りすることで仕様変更前と同じスタイルでの閲覧ができる。
- 右上のページ数の表示をクリックするとページ一覧が表示され、飛びたいページのサムネ画像をクリックするとそのページへ直に飛べる。
漫画以外の用途
・多数のラフ絵やデッサンなどを投稿したいがサムネイル一覧が見苦しくなるのを避けたい場合等にまとめて投稿。
・企画の説明や、オリジナル作品の設定等をまとめて投稿し、プレゼンテーションを行う。
・R-18,R-18Gのタグをつければいいのかどうか判断に迷う絵や、サムネイルによるネタバレ(サムネバレ)の回避など、内容自体に注意を促す必要がある作品において、表紙で注意を促すなど。
ただし、2019年現在では、仕様変更に伴ってイラスト作品の複数枚投稿が可能になっているため、こうした用途で漫画機能を用いる必然性はなくなっている。
漫画作品の作品一覧ページやランキングに漫画でない複数画像の投稿物がまぎれないようにするためにも機能しているので、純粋なイラスト作品の複数枚投稿であればそちらの機能を使うようにしよう。
漫画ビューアを使いまとめてスクロール漫画(通称爪楊枝)を投稿するユーザーも見受けられるが、漫画ビューアは画像サイズが縮小されるためスクロール漫画を漫画ビューアで投稿すると普通のスクロール漫画より見えにくいので、閲覧者の利便性を考えてなるたけ避けた方が無難。
個人サイトのコミックビューア
コミックスクリプト…タグをいじれば、見開きページを表示することもできる。
WCR Comic Viewer…タグをいじれば、縦スクロールを横スクロールに変えたり、ページが一瞬で切り替わるようにもできる。
ComicFlash…本のようにペラペラとめくれるフラッシュ。
mixPaper…同上。
html(フレームページ、縦並びを利用したもの等。初心者はホームページ・ビルダー等を使うのがお勧め。)…縦並びを利用したものは、「週刊少年ワロス」の1ページの表示量を増やしたものを想像するといいだろう。
投稿サイトのコミックビューア
多種多様。本をテーブルに置いて読める感覚のものもあったりする。
電子書籍
kindleを初め、様々なビューアが使われている。目次、しおり、シークバーでページに移動する形式が多く、kindleは、web上で読む形式と、PCにDLしたビューアで読む形式とがある。