概要
サービスには提供者とユーザーとの間で守るべきルール、すなわち規約が取り決められている。サービスの利用者は、契約時に規約を守ることに同意しているはずである。規約を破った、すなわち規約違反をしたユーザーには、提供者から何らかの制裁が下される。
ただし、サービス提供者が課す制裁には法律または利用規約上の根拠が必要であり、法律や公序良俗に反するような極端な制裁は認められない。例えば規約違反者は全財産を没収されるとか、サービス提供者が独断で身柄を拘束することができる、といったようなものは公序良俗に反するのでありえない。
pixivにおける規約違反
「利用規約」違反も含まれるが、もっぱら「ガイドライン」や「ヘルプ」に抵触しているとみなされた作品につける指摘タグ。しかし、指摘タグの記事にある通り、指摘・注意のためにタグを使うという利用法は、タグ利用の趣旨に反することである。コメントなりメッセージなりで相手に直接訴えるか、それで聞く耳を持たないようであれば運営に通報するべきである。
また、「規約違反」タグがつけられがちな行為は利用規約やガイドラインで一概に禁止されているとは言えないものもある。例えば写真の投稿(→実写を主体とした作品は規約違反)やスクリーンショットの投稿(→スクリーンショット投稿は規約違反)、あるいはモザイク等の消しの不足、複数アカウントの使用などである。
このタグを作品につけられた場合
まず、冷静に「作品のどのあたりがまずかったのか」を考え、それから作品に規約に抵触しない理由を説明しよう。この際は冷静に落ち着いて対応することを心がけること。煽りめいたメッセージを寄越すなど感情的な態度を見せてしまうと余計に問題がこじれてしまう。指摘された箇所に規約等に関する違反が認められた場合、修正ないし公開停止を検討することも視野に入れなくてはならない。
また著作権侵害など、目に見えてわかりやすい違反事項を犯していないと思っていても、第三者の目から見て違反していると思われた時に付けられてしまうこともある。
「自分が大丈夫と思っているから大丈夫ではない」のだ。
逆にまったく問題ないものにこのタグをつけられた場合、タグを削除しても問題はない。同一ユーザーからしつこくタグをつけられる場合、荒らしを行う悪質ユーザーとして通報することも視野に入れたほうがよいだろう。
規約違反・ガイドライン抵触の例
- 複数アカウントの不正な利用(「特定アカウントへの評価操作」や「特定ユーザーへの嫌がらせ」、「何らかの主張を持った作品の一斉投稿」など)
- 運営や他ユーザーへのなりすまし
- ステルスマーケティング(ステマ)(利用規約違反)
- 人種・民族・性別・年齢・思想などによる差別に繋がる表現(利用規約違反)
- 反社会的行為の賛美(ガイドライン抵触)
- いたずらに性的または嫌悪感の非常に強い暴力的な描写を含むものや、それらが無修正な作品(利用規約違反、ガイドライン抵触)
- R-18およびR-18Gにすべき作品を指定しないで投稿(うっかり忘れた場合も利用規約違反になる)
- 児童ポルノ・児童虐待に相当するデータを発信、投稿、編集または表示する行為(利用規約違反)、実在する・実在し得る児童を対象とした性的表現がされているものの投稿(ガイドライン抵触)
- 許可されていない版権の著作物を加工したもの(利用規約違反)
- 特定のクリエイターの画風を模倣したイラストを繰り返し投稿(ガイドライン抵触、AIイラストではない手描きの場合も「徒に継続反復」して投稿した場合は適用され得るので注意)
- AIなどの機械的手段によって特定作者の作品を著しく模倣したものの投稿(ガイドライン抵触、ただし作者本人の許可を得た場合は可)
- 制作過程のすべて、もしくはほとんどをAIによって生成した作品を、AI生成作品のチェックを入れないで投稿する行為(ガイドライン抵触、ただしpixiv小説の挿絵など補助的なコンテンツとして用いる場合は除く)
- 肖像権侵害または侵害の恐れがある写真、およびコラ画像(利用規約違反)
- 無断転載(利用規約違反)
- 運営および第三者への誹謗中傷(利用規約違反)
- 作品に無関係なタグを付加(ガイドライン抵触)
- プラモデルやフィギュアなどの模型、所有しているカード製品写真の投稿( ガイドライン抵触、ただし、それ自体に加工を施し、実質的に写真と判断できないものを除く)
- 実在する風景の写真(ガイドライン抵触、ただし、小説の表紙、キャラクターの背景などととして用いる場合は可)
- ピクシブ文芸における、二次創作および自己に著作権のない作品の投稿
- 過去に小説投稿画面において"シナリオ・登場人物・設定等を含め、すべてを自身で創作した場合は「一次創作」を、その他の場合は「二次創作」を選択してください"と仕様変更、なおかつ一次創作を選択した上で投稿するかをチェックする方式だったが、それでも誤爆した作品がランクインしている状況があり、遂には作品投稿の段階で表現方法として一次創作か二次創作かチェックする形式に変更された。
- キャプションでスパムサイトやアフィリエイトサイトへのURLを記載し、該当サイトへの誘導を目的とした、作品としての価値が全くない文字列(タイトル含む)やコラ画像の投稿。(利用規約違反や著作権侵害だけでなく、業務妨害に問われる事もある)
- 小説作品における二次創作作品へ(自分で書いた作品と言う意味で)オリジナルタグを付ける行為も、2019年11月15日に新設された『小説の表現内容について』のガイドライン抵触になる。
- 機械的なテキストの羅列等、文章による表現を目的としていない、第三者から見て十分に内容が理解できないもの(ガイドライン抵触)
指摘する側への注意点
規約違反を見かけたら諫めたいと思うのが人情であるが、注意をする側にも節度が求められていることを忘れてはならない。
- 感情的にならない。
- たとえ相手の規約違反の度合いや態度が悪質だったとしても、暴言や罵倒を浴びせては注意どころか荒らしになってしまう。また、こうした態度を取ることでより、相手の心証や態度を悪化させ、状況をこじらせてトラブルに発展しかねない。感情的になるのではなく、冷静さを保ち、どういう対処を取ることが最善なのかを熟考・判断した上で行動してほしい。
- 自分一人で解決しようとしない
- まっとうな形で注意を行ったとしても、相手が聞き入れてくれるとは限らない。相手が極めてタチの悪い人間性の持ち主だった場合、逆恨みされて嫌がらせなどの被害にあう可能性もある。こうした事態を避けるためには自分一人で解決に持ち込もうとせず、運営側に通報し判断と対処をゆだねるべきで、それがユーザーとして最初に考えるべき手段でもある。
- 面と向かって注意できないのなら無理にしない。
- 注意や指摘という行動は、する側、される側双方にとって決して気持ちいいものではない。注意や指摘がきっかけで議論や論争、果てはトラブルに発展する可能性もあるため、注意や指摘を行ったら、事態が収拾するまできちんと放り出さないで応対し、責任ある対処を心がけねばならない。メッセージやコメントなどできちんと向き合って対話する。それが面倒くさい、嫌だというのならば、自分で対処しようとせず運営に通報するようにしよう。
- また、自分の名を表ざたにせずにすむという理由で指摘タグを利用した注意・指摘を行う人も多いが、これはハッキリ言うと無責任な行為である。タグの本来の用途上も適切な行動とは言えない上、つけた相手にはつけたユーザー自身のユーザーIDが筒抜けなので隠している事にもならない。
ピクシブ百科事典における規約違反・ガイドライン抵触
ピクシブ百科事典にはpixivサービス共通の利用規約以外の公式ルールが存在しなかった時期があり、また運営側も積極的な介入をしなかったことから、規約を拡大解釈した独自ルールのようなものがまかり通り、規約で明確に禁止されてもいない行為について「規約違反」「マナー違反」といった言葉を振りかざして白紙化や差し戻しを行うユーザーも多くいた。このため規約やpixivマナーの解釈をめぐって編集合戦に発展するケースも多く見られた。
2023年3月に公式のガイドラインおよび編集ガイドが公開され、ピクシブ百科事典の編集についてある程度の指針が示された。
ガイドライン・編集ガイドで禁止されている記事の例
- 嫌がらせを目的とする記事
- 個人情報などを記載した記事
- 個人情報や、刑事事件の被疑者・被害者の実名は「報道や、本人が意図しない情報の流出などで広く流通していたとしても」記載が禁じられている。
- 虚偽の内容、あるいは真否についての事実確認が困難な内容を公知の事実のように扱う記事
- 小説、エッセイ、日記など、解説を目的としない記事
- フライング記事
- 内容がない記事、もしくは記事タイトルの解説を求めるユーザーが極端に限定的であると推測されるもの
- 他の記事へ誘導するための記事はこの限りではない。
- 無断転載
- ただし、ピクシブ百科事典の他のユーザーの投稿情報に関しては、サービス共通利用規約第21条の2で再利用が許可されている。
- 18歳未満の閲覧が不適切なもの