概要
この行為は規約違反や迷惑行為などを行うユーザーに対して行われる処罰の一つである。
サービスの運営に関わるスタッフによって実施される他、システムやAIを用いて機械的に実施されている例も存在する。
ネットスラングの用語ではこの行為を「垢BAN」、「垢バン」。アカウントを垢と略し、さらにその字を抜いて「BAN」(ただしこの場合アカウント停止だけではなくIPによるアクセス禁止処置、略称はアク禁なども指す)などと表現する事がある。
携帯電話キャリア独自のファイアウォールを用いたSIM機能の一部でもある「ネットワーク利用制限」やクレジットカードなども含まれる。
また、たとえ利用規約違反をしなくとも場合によってはユーザーの長期間活動していないなどの放置アカウントを自動的にアカウント停止する場合もある。
pixivにおけるアカウント停止
pixivにおいては、特に利用規約やガイドラインなどに違反した場合、他のユーザー複数に通報された場合、または運営やサービス利用中の通報者が気に食わないと思った人物に対して行われるようだが、詳細は公表されていないため不明である。なお、以下に載っている以外の事でも規約違反を繰り返せば問答無用で運営からのアカウントの停止処罰を受けることになるし、pixivの関連サービス全体のアカウントにも影響を必ず受けるので注意。
どういう状況になる?
- 作品およびプロフィールを表示すると「ユーザーが見つかりませんでした」と表示される。実例(2022年以前は「該当ユーザーのアカウントは停止されています。」表示であったが、仕様変更により現在のバージョンとなった。なお参考までに、退会済みユーザーとの表示比較はこちら)
- 上記によりpixiv上で停止された人物の作品を見ることができなくなる(データ自体は残存しているので、「シェア」により貼り付けられたイラストおよび他者のブックマークには表示される模様)。
- 停止された当事者は自分の作品の管理および他者の作品の閲覧は可能。ただし、新たな作品の投稿、コメント、ブックマーク、評価、メッセージの送信、お気に入りの追加、スタックフィードでの発言などができなくなる。
- 最終的にはpixivのFANBOX、pixivコミックなどpixivサービス全体のアカウントの利用した機能が利用不可になる。
- ピクシブ百科事典の編集も不可能になる(後述のBOOTHもそうであるが、そもそもログインができない)。
- BOOTHでアイテムの売り買いが出来なくなる。
- FANBOXでの支援や支援の募集ができなくなる。(違反後の支援金の行方については不明)
要するにできる事は「他者作品の鑑賞」、「作品の管理、ただし基本削除のみ」、「pixivからの退会」に限定される。
また、退会と異なり、ピクシブ百科事典のコメントやグループでの発言などはそのまま残り、編集履歴も普通のユーザーと同様に記録されたままになる。
アカウントが停止された原因によっては、この処置は解除される場合が存在する模様(togetter:星乃だーつ(@darts)氏のpixiv騒動漫画でアカ停止になった際のTwitterのログなどが有名だが、あくまでも例外。運営仕事しろ)。
アカウント停止の事例
各種理由が存在する。たとえば、「他者運営を誹謗中傷した」、「現代アートタグを作品につけた」(クソコラに関連するため)、「許諾を得ていない他者の作品をアップロードした」、「写真を無加工でアップロードした」→「著作権の同一性維持権を無視したクソコラ作品を発信した」、「性的な目的で他のアカウントにコンタクトした」、「pixivで複数アカウントを使い同一行為(評価等の操作や粘着迷惑行為等など)を行った、あるいはピクシブ百科事典で複数アカウントで活動(悪行的)した」、「FANBOXなどのクラファンの支援金募集でただお金を得るためだけに企画した実態のない虚偽の支援活動」や「販売に関する規約」(所定の禁止事項を破った場合)など。
また、pixivを退会すると退会処理のため2週間はアカウントが停止状態になり、2週間以上経つと正式に退会と表示される。これはあくまで退会処理中であって規約違反による停止とは別扱いのため注意。
ピクシブ百科事典におけるアカウント停止
このピクシブ百科事典の場合、こちらも明らかな規約違反行為に当たる記事の執筆および編集、あるいは理由もなく白紙化などの荒らし行為やその記事を恣意的で不要な情報を含んだ内容に書き換えるなど他の閲覧者にとって迷惑と取られた編集を行ったユーザー(絵師か否かは問わず)も、他のユーザーからの申立によってアカウント停止処分の対象になりうる。
pixivおけるアカウント停止に関しては“制限がかかっています。処理を続行することが出来ません。”の記事も参照。
ついでに
以下のような行為は法律で禁止された処罰対象であり、アカウント停止のみならず訴訟及び逮捕の対象ともなり得るので絶対にやってはならない。
- 犯罪及びそれを助長・普及・美化する及びそれらを支持や支援をしたりする行為。(※フィクション作品のピカレスクロマンとは区別される)
- 無修正の性器など、過激な性的描写など。刑法におけるわいせつ物頒布等の罪に該当する。ただ、この法律には「基準が曖昧だ」「被害者がいない(被害者なき犯罪)」「表現の自由(ピカレスクロマンなど)、または定められた憲法を侵害している」など様々な意見があるため、画一的に「絶対尊守すべき」と言い切れない側面もある。自分でどこまでならOKとするか、法律をあえて度外視するか否か、その判断は、表現者自身の判断に委ねられる。
- 販売行為としてBOOTHやヤフオク!などフリマの規約にある販売に関する禁止事項。(国内外の法律によって定められている販売禁止物)
- 募りものとして禁止されているもの。MAKUAKEやFANBOXなどのクラウドファンディングにて特に商品の開発がされたり発売されたりもするわけでもなく、「その実体はお金を得るためだけに企画した」(実態なき活動)など支持者らを騙す行為。
- 特定人物および団体、集団等に対する誹謗中傷などの侮辱表現。及びそれを助長する行為。刑法の名誉毀損罪および侮辱罪に該当し、民事裁判でも訴追可能。
- 無断転載、無断トレス、無断加工などの他人の著作物の盗用。著作権や肖像権、芸能界のパブリシティ権の侵害であり、故意でなくても民事訴訟があり、故意の場合刑事訴訟に発展することがある。
- YouTubeのコンテンツIDシステムの検出機能を騙す手法を用いた動画を編集加工で回避したアニメ等の番組をアップロードした等の場合はもちろん最終的には逮捕に至る事も。
Pixiv以外では
家庭用ゲーム機においてネットワーク接続ができるようになり、ネットワーク対戦や協力プレイで迷惑行為(チートを用いたプレーなど)に属する違反を繰り返すとアカウント停止の処分が下されるシステムが導入されている。
特にメーカー側も悪質なユーザーが出てきた場合を想定しており、あまりにも酷い迷惑行為と判断されるとそのゲーム機本体固有のMACアドレス(※部分的に初期化不可)を利用したゲームサーバーへのアクセスを禁止・拒否する処置を下すものがある(括BAN+本体BAN)。
実例としては特に酷かったものを挙げると、ニンテンドー3DSのすれ違い交換日記やWiiUの場合はMiiverseというゲーム機独自のSNS及びSMSのコミュニティサービス内での迷惑行為問題において運営による制裁で本体BANになったユーザーは少なくはない。この様に現在のSwitchでもその対策はされている。
ちなみにその制裁が下された場合は解除は原則不可能(おそらく修理依頼でも扱われないと思われる)。
つまり、アカウント再登録を繰り返して迷惑行為ができないという事であり本体を買い直さなければいけなくなるというわけであるため、仮に本体初期化を実行しても公式のヘルプによればMACアドレスは新品時と同じままとの事なのでもちろんこちらの方法も完全にアウト。例えば再び迷惑行為を行おうと買い直す事自体がどの道最終的には金銭の負担ががかってしまうのである。
ここで注意しなければならないのが、本体を中古で購入した際にそれが本体BANされたMACアドレスを持つゲーム機本体だったとしたら何も知らない購入者が泣きを見る羽目になる事にもなる。
ちなみに、スマホでも未払いで発生するネットワーク制限(データ通信)と言うものが同様にあるが、こちらのBAN(SIMカードの赤ロムなら「ネットワーク制限あり」や記号の「✕」と表示)の件の場合とは違い、どの本体がBANされたのはどれなのかは判断できないのでご留意である。つまり、中古の値札に✕『こちらの本体はBANされています。』)の様なご丁寧な表記はされていないので注意である。オークションサービスでは出品者による動作確認によりジャンク品の詳細表示にネットワーク制限ありの表示は一応ある事もあるが、当然、中古への抵抗や不安があるならば、素直に無理せず新品を購入する事が推奨となる。
以下は一例でアカウント停止と連動するものを挙げる。
- マイニンテンドー(任天堂)ニンテンドースイッチ(スタンダード、有機EL、Lite)
- PSN(SIEI)PlayStation5など。
- Microsoft(XboxのネットワークアカウントとMicrosoftアカウント
- Steamアカウント(Valve)SteamDecx。
Webサービス
YouTube
主に利用規約違反アカウント停止条件は違反内容にもよるが幾つか挙げておく。
・著作権侵害の申し立て(権利者本人或いは企業からの通報)三回連続で行われた。その他、肖像侵害も含まれる。
・コミュニティガイドラインを無視した内容の動画が投稿された場合、発見次第に削除され連続して違反すると停止される。(アカウント停止ではなく視聴年齢の設定変更の場合あり)
・反社会活動への貢献となりうる問題やYouTuberや一般的の視聴者からの複数の通報があると運営側の判断により、違反となる動画の削除が複数回にわたり行われた場合もアカウント停止となるほか、最悪の場合は警察が出動し逮捕に発展してしまう可能性もあるので注意。(詳細はYouTubeの利用規約を参照のこと)
・未成年への不適切な注目を喚起するような行動・コメント
・正規ゲーム作品のゲーム映像であってもガイドライン(SEGAやスパイク・チュンソフトなど)違反やゲームユーザーに対するネタバレに伴うゲームの楽しみを損なう事などしていれば削除される。実例としてはネタバレが公式として勘弁して欲しいとされるダンガンロンパシリーズやSEECのゲームアプリ等。YouTube等の投げ銭(Thanks)機能を許可したゲーム動画の場合は何らかの禁止事項を指定される作品のみに該当する。
・二次創作ゲームのゲーム映像でも削除される事がある。収益化を行ったのびハザ等。
ニコニコ動画
上記のYouTubeと同様の処分がある。
また、ニコニコ大百科にてpixiv百科事典と同じく違反してもアカウント停止となる。
RPGアツマールもアカウント停止になる。のびハザの著作権侵害の申し立て事例の様に収益を得るサービスとしても存在するため、のびハザの様な作品アカウント停止を受ける。その上、投稿が異なるニコニコの関連サービスを全て利用する事が出来なくなる。
ミルダム
投稿禁止となっている該当するゲーム作品(任天堂やCygames)のライブ配信をした場合、運営側の規約に乗っ取ってアカウントが停止となる。ゲームとは無関係な投稿や各種の権利侵害も同じく対象。なお、理由の詳細については該当の記事リンクへ。
Wikipedia
pixiv百科事典より比べて非常に複雑になっている。違反アカウントとなる利用者のIPアドレスはWikipedia内の掲示板にて悪質利用者への対処を依頼することができ、管理者権限の利用者によって会議の結果に従って無期限及び短期に渡る投稿ブロックを受ける。(詳しいことは上記の記事リンクへどうぞ)
なお、投稿ブロックの裁量にもよるが反省していれば、アカウント停止から復帰できる場合もある。(ポケモンwikiもほぼ同じ裁量である)この他にも停止理由もあるがここでは載せきれないので詳しい事はWikipediaのヘルプで確認して頂きたい。pixiv百科事典ではpixivの運営がこれらの役割を業務として担っている。
その他動画サイト
基本的にYouTubeと同じ。
DailyMotion
ビリビリ動画
SNS
基本的にpixivと同じ。
X
+メッセージ
Twitch
Discod
Miiverse
アプリゲーム及びPCゲーム・コンシューマー
オンラインゲームなどではチートツールを用いたゲームプレーがサーバー内で確認されると永久停止(いわゆる永久追放)となる。
公式サイトの利用規約にある「不正行為の禁止」はちゃんと読んで守ろう。
携帯電話(スマートフォンなど)
携帯電話利用料金未払いや窃盗された端末は携帯電話会社によって完全にネットワーク利用制限(移動体通信)が掛かりその端末は赤ROMと呼ばれ使えなくする。
関連項目
運営仕事しろ 規約違反 迷惑行為 アカウント 利用規約 サイバー犯罪
永久追放 追放
捨て垢:これを使って悪質行為を行う者はアカウント停止されても、新しいメールアドレスを用意してまた捨て垢を作成すれば今まで通り悪質行為ができるので、根本的な解決にならない。