クレジットカード
くれじっとかーど
カードを所有する会員に対し信用(credit)を供与するシステムであることからクレジットカードという。
クレジットやクレカ、と略される事も多い(厳密には、前者はカードを使用しない信用販売の意味で使われる事が多い)。
いわゆるポストペイ(後払い)の手段の一つである。当然ながらプリペイドカードや電子マネーと違い入会には審査が必要で有り、自身の収入が見込めない、あるいは過去にクレジットカードの事故情報(支払い遅延等)がある場合審査が通らない事がある。なおクレジットカードの契約が行えるのは法律上18歳以上からとなっている。
また、初めてクレジットカードを取得しようとする際の審査はやや厳しめであると言われている。(一切のクレジットカード利用実績や経験がないため)
日本では2009年にクレジットカードを適切かつ、公正に使えるようにするため一般社団法人 日本クレジット協会を設立した。クレジットカードの利用上の注意をSNSを通じて啓発している。
YouTubeで同協会の公式チャンネルや公式サイトにも詳しい情報があるのでそちらで最新情報を定期的にチェックしてみよう。
ステータスシンボル
さしあたって大型金融機関の厳正な審査を通った証拠=身分証明書代わりに使えることが多く、ひいてはより審査が厳しくより会費の高いカードは現実社会で高いステータスの持ち主である証拠として扱われる(ようにしたいと思っている、少なくともカード会社は)。
この様な上流階級向けをウリにするカードは金属製のものがしばしばあり、庶民向けのコンビニや無人ATMなどでは使えないどころか最悪機械を詰まらせるなどかえって不便になることもある。
なお、諸外国(特にアメリカ合衆国)においては、定職についており、一定の収入がある人物 = 真っ当な人間が持つ事を許されるという理由で、ある種の身分証明書として扱われる為、日本国における見栄の為とは異なるステータスシンボルとされている。
当たり前だが、クレジットカードは決して魔法のカードではない。クレカを利用しているといまいちお金を払っている実感がない人もおり(キャッシュレス決済も似たようなものだが)、気がついたらとんでもない額の請求が来ていた、ということも。
クレジットカードは、その加盟店(以下店舗)で用いる事が出来る。会員(以下利用者)は店舗でカードを提示することになる。店舗はカードが正常に利用出来れば商品やサービスを利用者に提供する。店舗は代金の伝票をカードの管理会社(アクワイアラー)へ送り、その管理会社が代金を店舗に建て替えて支払う。
そしてアクワイアラーは店舗との取引データを処理センターを経由する形でカード発行会社へと送る。
そしてその発行会社から利用者へカードの利用情報、と請求が送られ、利用者はその代金を銀行口座引き落とし等の方法で支払うことになる。そして最終的に発行会社がアクワイアラーに代金を支払う、というプロセスである。
前述の通り後払いの形式であるため、支払いが遅延すれば利用停止などカードの資格を取り消される場合もある。(このような場合はいわゆるブラックリストに記録され再取得時の審査に影響する。)また、このように手元に現金が無くても高額の商品を購入出来る、というシステム上、借金を作ってしまいやすい。
VISA(ビザ)
アメリカの銀行、バンク・オブ・アメリカ発祥。世界的にはMastercardと並ぶトップシェアの一つである。
日本では長らく住友銀行(現・三井住友銀行)傘下の住友クレジットサービス(現・三井住友カード)を中心とするビザ・ジャパン協会(現・VJA)主導で展開されていたが、JCBの後塵を拝しMastercardの猛追撃を受ける事態を打開する為に日本信販(現・三菱UFJニコス)他へ提携先を拡大している。結果として2022年の調査ではカード所有者の半分ほどがVISAブランドを選んでいるらしい。
VISA Plusという世界規模でのATMネットワークを構築しており、海外で急に現金がいる! という時には便利である(当たり前だがキャッシング枠をつけていないと使えない)。
海外でのシェア率、国内での使い勝手から初めて作るカードにオススメ。
ちなみに会社としてのVISAは存在するが、あくまでも決済サービスのみを提供しており、自社ではカード発行業務は行っていない。
Mastercard(マスターカード)
アメリカのチェース・マンハッタン銀行を中心とする地方銀行協会発祥のブランド。
……なのだが、イギリスの“Access”やベルギーの“EuroCard”等と協力関係にあった(後に統合)事も関係し、むしろヨーロッパ方面で強い傾向があった。
VISAと並んで使える店舗数が多い。……と言うより、そもそも両方に加盟している銀行・発行会社が多く(事実、それぞれの大元のバンカメもMaster、チェースもVISAを発行している)、もうお前ら合併しろと言っても良い状態なのだが、反トラスト法(日本で言う独占禁止法に相当)との絡みで併存が続いている。
日本ではイマイチ知名度がない。というべきか。しかしAmazon Mastercard(Amazon)やコストコグローバルカード(コストコ)など、外資系発行のクレジットカードなどがこのブランドだったりする。
反面マイナーマスター問題(カード使えない問題)や、表現規制の物言い、タッチ決済の使い勝手の悪さといったところで、どこか微妙な立ち位置。
こちらもcirrus(シーラス)という世界規模のATMネットワークを構築しており、VISAと同じく海外で急に現金がいる! という時には便利である(要キャッシング枠)。
またVISAと同様に会社としてのMastercardは存在するが、決済サービスのみの提供に止まり、自社ではカード発行業務は行っていない。
JCB(ジェーシービー)
日本発の唯一の国際ブランド。三和銀行(現・三菱UFJ銀行)・東洋信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)・日本信販の合弁会社『日本クレジットビューロー』として発足。設立母体もあってか事実上の銀行系のカードである。このため一部ではサムライカードとも呼ばれる。
後述のChina UnionPayが登場する以前は米国系ではない唯一の国際ブランドでもあった。地方ではJCBのみ利用可能という加盟店も少なくない。
長らくアジア圏やハワイ等を除く外国では使用できない場合が多く、一時は海外渡航者向けに臨時のAMEXカードを発行するサービスも存在していたが、その後オプション扱いながら加盟店の相互開放提携を結び、直にJCBカードをAMEX加盟店で利用可能となった(逆も可能。その後はDinersやDiscoverとも同様の提携をしている)。
ただそれでも欧州圏や南米といった日本人があまり行かない場所では使い勝手はよろしくなく、上記2ブランドとは異なりATMネットワークも持っていない(つまり現金が必要になったらJCBマークのついたATMを探し回る事になる)ので(海外事務手数料が安いとはいえ)このカードだけを持って海外へ行くのはリスキーと言える。
こちらは自社でもカードを発行しており(JCB ORIGINAL SERIES)、イシュアでありアクアワイアラーという立ち位置である。
他のカードブランドと比較して加盟店手数料が高いので店側がいい顔しない。海外での利用について不安が残る。という一面があるが、現時点で表現規制による圧力をかけていないなど点で評価されている。
ある意味ではサブカルチャーで生きているオタクにオススメのカードだろうか(JCBも規制に追随する可能性があるので一概には言えないけれども……)
American Express(アメリカン・エキスプレス)
通称は略してアメックス(AMEX)。
元々は旅行関連事業の会社であり、1958年にアメリカホテル組合のクレジットカード会社を買収。トラベラーズチェックの延長としてカード事業へ参入した。
日本で最初にゴールドカードが発行されたブランドであり、長らく高級カードの代名詞的な存在であったが、近年はウォルマートカード(西友)(クレディセゾンによるライセンス発行)、楽天カードのような年会費永年無料のカードも登場し、単純にブランドを持つというだけなら敷居はかなり下がっている。
自社カードを発行しており、上述の高級カードはそれ。外資系なだけあって審査基準は国内イシュアと一線を画す(ただしパート・アルバイトは表向き発行不可とされている)。
Diners Club(ダイナースクラブ)
世界で最初に発行された汎用型のクレジットカード。利用限度額には一律に制限を設定していない事に加え、ゴールドカード以下のグレードを発行しておらず、入会に際しては収入・地位等の高いステータスが要求される。
独立系の時期が長く加盟店は少なかったが、2000年のシティグループ傘下入りで、北米地区限定ながらMastercardとの提携が実現、また日本においては先述の通りJCBと加盟店開放契約を締結、利用可能店を急速に拡大させた。
2008年4月にはシティグループから後述のDiscoverに売却されたが、引き続き独立ブランドとして運営されている。
ちなみに日本ではシティグループの傘下入り前、社台ファームやノーザンファームと提携して一口馬主クラブ事業に参入していたこともある。しかしシティグループの傘下入りに伴い、馬主資格喪失の危険性が生じたことから、現在はいずれも撤退している。
この際にノーザンファーム関係者が主体となって設立されたのが、現在日本有数の一口馬主となったサンデーレーシングである。
Discover(ディスカバー)
1985年、アメリカの百貨店運営企業・シアーズによって設立され、後にモルガン・スタンレー傘下を経て2007年より独立企業となった。
2008年には先述の通りダイナースクラブ事業をシティグループより買収。現在はDiscover・ダイナースクラブの2つのクレジットカードブランドを並立して運営している。
大半の加盟店はアメリカ国内であるが、南米地域でも積極的に加盟店開拓を行う他、JCB及びUnionPayとの加盟店相互開放でアジア地域でも利用可能店を急速に拡大している。
日本国内の会社から発行されていない唯一の国際ブランドである。
China UnionPay(チャイナ ユニオンペイ)
正式表記は中国銀聯(ちゅうごくぎんれん)。これが示すように、中国の銀行連合が設立した決済ネットワークシステム。JCBに続く非米国系の国際ブランドとなる。主体はデビットカード(口座からの即時決済)であるが、クレジット形態も存在する。
前述のDiscoverやJCB、VJA等と加盟店の相互開放を行っており、中国以外にもアメリカ、日本、シンガポール…等約20カ国で利用可能。発行する銀行によってはVISA・Mastercard・JCBとの複合タイプも存在し、それらについては当該ブランド加盟店での利用も可能。
日本だと三井住友カード保有者がサブカード扱いで発行可能。ゴールドカードが欲しいなら同じくサブカード扱いとして三菱UFJニコスから発行されている。
ひとえにクレジットカード会社といっても分類がある。
銀行系
文字通り銀行や信用金庫が発行母体となっているカード。ただ実際はかつての銀行法との兼ね合いから、グループ会社というのが多い。
ポイント還元が渋いが、ステータス性は一番高い(らしい)。
どえらいカードと(一部で)呼ばれる三井住友カード等はこのグループ。
信販系
ローン会社などが発行母体となっているカード。国際ブランドが自社発行するカードもここに含まれる。
ローンの金利が低くなるといったこともなく、ポイント還元も渋いor使い道が限られると少し微妙な立ち位置。だがステータス性はそこそこ高い(らしい)。
オリコカード、ジャックスカード等はこのグループ。
流通系
小売業者や通販会社。ガソリンスタンドなんかが発行しているカード。
ポイント還元はかなり優れていてポイ活している人なんかにはオススメ。また自社で囲い込みを図りたいので、「特定の日にうちのカード使ったらポイントいっぱいあげまっせ! 割引しまっせ!」なんていう事もある。
お買い物検定一級で有名なエポスカード、イオンカード、楽天カードなんかはこのグループ。
交通系
交通機関が銀行系カード等と提携して発行しているカード。銀行系のプロパーカードと比べては審査基準は緩いものの、それでも信販系等と比べては厳しい方である。
主にマイルというものを貯めればそれを代償に色々と交換できる。というもの。他には関西圏に住んでいればPiTaPaが使えたりする。
反面マイル修行と呼ばれる苦行を達成しないと会員特典に差がある。
ANAカード、JALカード、KIPSカードなんかはこのグループ。
消費者金融系
上の銀行系とは異なり消費者金融が発行母体となっているカード。
一番の特徴は過去に『携帯の分割を何回か払い忘れた』等といった人でも作れる事。こういう審査の緩いカードを作ってちゃんと支払い実績を積み重ねて、他の経歴カードへステップアップするという使い方が主な目的。
ショッピング枠よりもキャッシング枠の方が限度額が高いだけで無く、カードによっては『1回払いでもリボ払い』という風に少し使い方に癖がある。ご利用は計画的に。
ACマスターカードがこのグループでは有名か。
※五十音順
- アプラス
- アメリカンエキスプレス
- イオン銀行
- auPAYクレジットカード ※au運営
- オリコカード
- クレディセゾン
- ジェーシービー
- JACSS
- dカード ※ドコモ運営
- VJA ※三井住友カード含む
- PayPayカード
- 三井住友トラストクラブ ※ダイナースも含む
- 三菱UFJニコス
- メルカード ※mercari運営
- UCカード
- 楽天カード
※以下はプリペイド式(詳細はこちら)
支払い回数
1回払い(一括払い)
支払い分を次の請求時に纏めて払う支払い方法。
最もシンプルな支払いであり、手数料が掛からないことから多用されやすい。
PIXIV FANBOXやスーパーなんかだと、加盟店契約の関係上、1回払いのみ選択可能だったりする。
リボルビング払い
世間一般的に通称リボ払いと呼ばれている月々に所定の手数料と支払分を後払いする利用方法で、毎月一定の金額までを支払う方法。
1か月あたりの請求額がある程度予測出来る為支払いやすい手段であるが、金利が高くなりがちであるため利用金額によっては支払い総額がかなり増加しやすい。
分割払い以上に金利による収入が見込めカード会社にとっては利ザヤが大きいため積極的に推している節がある(例えばカードのポイントが2倍になる、など)。手数料はどの企業でも金利に比して高めに設定されている。
ふざけた所だと初期設定で「1回払いでも自動的にリボ払いになります♪」という会社もあるので要注意。
決済手段
磁気ストライプ
カード上面ないし下面にある黒い帯を決済端末に読み込ませる方法。具体的にはカードをシュッと端末にスライドさせる。
古くからある方法でコストが安いという利点がある。
欠点としてはスキミングで情報を盗み出されやすい。つまり不正利用されやすい。
一応カード裏面の署名で本人確認する事。となっているが、署名偽造というのを考えると難しいし、インターネットなどの非対面決済で署名照合は不可能である。
結果的として、これらによるなりすまし行為がカード会社の悩みの種になっており、近いうちに磁気ストライプ+署名の決済手段は廃止される予定である。
ICチップ
カードに搭載されているICチップを決済端末に差し込み、暗証番号を入力する方法。
最近開発された方法でコストは高いが、情報量、セキュリティともに磁気ストライプに勝る。
しかしこういうのによくありがちだが、セキュリティは結局、利用者によるというのがある。
何でって? あなたはクレジットカードの暗証番号を銀行のキャッシュカードや運転免許証なんかと一緒の番号にしていませんよね?
忘れるから一緒の番号にしておく! なんて愚の骨頂ですよ。
ちなみに暗証番号を忘れると実質カードが使えなくなる(PINバイパスという方法で暗証番号入力をスキップし署名照合による本人確認に変更できるが、こちらもセキュリティ向上の為に廃止予定)。
暗証番号は日本だと4桁だが、上のユニオンペイ(中国銀聯)は6桁である。
タッチ決済
非接触決済としては海外では00年代から存在しているが、日本では2019年頃に開発された方法。
これは国際ブランドで対応しているらしく、それぞれ……。
- VISAのタッチ決済(VISA)
- Mastercardコンタクトレス(Mastercard)
- JCBコンタクトレス(JCB)
- コンタクトレス決済(アメリカンエキスプレス)
という名前がついている。
ただし、タッチ決済を搭載するか、しないかはイシュア(カード発行会社)が決める事なので、全部が全部、対応しているわけではない。
2020年頃は三井住友カードやオリコカード発行の極一部しか対応してなかったが、2024年になると対応クレカがある程度までに増加している。
対応カードにはWi-Fiマークを横倒しにしたようなマークがカードに書かれている。
NFC規格としてはType A、Type Bに該当する。
また簡単な方法なので10,000円ないし15,000円以上の高額決済では使用不可能で、署名要求や決済拒否となる。
なお、カードを使わずとも、スマホなんかでも代用可能。スマホを例に挙げると……。
この3つから選べる。これらをAndroidならグーグルウォレットアプリに、iPhoneならApple Payアプリに他の電子マネー同様に設定すればいい。
またスマホに生体認証やパスコードを登録しておけば、“CDCVM”という技術で、高額決済でも、本人確認したとみなされオーソリが通り支払い可能である(一部を除く)。
注意点として上2つは日本独自のおサイフケータイ(FeliCa)の技術を使用しているので国内版スマホでなければ対応していないケースがある(NFC規格としてはType F)。
下1つはNFC対応スマホなら大抵は対応可能だが、海外版のAndroidスマホを使っている方は注意が必要で、VISA、JCBのみ取り込める(Mastercardは対応カードがないに等しいので取り込み不可能)。
限度額
クレジットカードには審査時の収入などを元に利用限度額が定められている。
多くの場合5万~50万程度であるが収入や利用実績によっては100万程度である場合もある。
大別してショッピング枠。キャッシング枠というのに分かれている。総利用枠というのはこの2つの合計。
ショッピング枠とはその名の通り買い物(物品購入)やサブスクリプション決済。電子マネーチャージなど雑多の決済枠。分割払いも大体はここから引かれる。
クレジットカードは借金やぞ。とよく言われるが、ことこの枠に関してはどっちかと言えばツケ払いという言い方の方がしっくりくる。
よく言う“クレジットカード現金化”というのはこの枠を使って品物を購入し、それを相場以上の額で売却する事で得た金額を搾取する詐欺である。
キャッシング枠とは上の「借金やぞ」そのもの。日本語に訳せば借用枠。
この枠があると、ATMなどでその枠までの金額をキャッシングすることが可能。なおキャッシング枠を利用した場合は当然ながら返済義務が生じる。
当然カード会社側は貸し倒れ。というものを一番恐れているわけで、入会時にこの枠を希望すると、若干審査が厳しくなる。
またこの枠は貸金業法というのが関わってくる。具体的には総量規制というもので、貸金業法には“収入の3分の1を超える額を貸し付けてはならない。”という条文がある。
ショッピング枠だけの審査なら、(あまりよろしくないが)年収を四捨五入でちょろまかしてもバレる事は少ないが、キャッシング枠で1社から50万円を超える借り入れ、ないし複数社からの借り入れが100万円を超える場合は収入関連書類(源泉徴収票など)を求められる。
ちなみに希望すればキャッシング枠そのものをなくす事も可能である。
締め日と支払日
クレジットカードには締め日というものが設けられている。これはこの日までの利用をまとめて支払ってもらいますよ。というもの。支払日はそのままの意味である。
カード会社によってこの締め日と支払日は異なるが、多いのがこの2通り。
- 毎月15日締め・翌月10日払い
1月16日~2月15日までの利用は3月10日にお支払い
- 月末締め・翌月27日払い
1月1日~1月31日までの利用は2月27日にお支払い
締め日は土日祝日だろうが動かない。一方支払日は口座振替と同じなので土日祝日の金融機関休業日は前、ないし翌営業日(つまり平日)にお支払いとなる。
基本的な考え方はこれでいいのだが、店側がカード会社側に決済データを送るのが遅れた場合、事務処理が間に合わず、次の次の支払日に回される事もある。
信用情報
俗に言うブラックリスト。またの名をクレジットヒストリー(クレヒス)という。
これはクレジットカードに限らず、スマホの分割払いなどの後払いを利用したなら、この情報を集めている機関に登録される。
真面目に支払いを遅らせる事なく使っていれば「この人信用出来るな。お金使ってもらえそうやし、使ってもちゃんと返してもらえそうやな」と、ゴールドカード、プラチナカードといった上位カード発行に有利。それだけではなく、車のローンや住宅ローンといった大きな融資の際にも有利にはたらく。
逆に支払いに遅れたり、任意整理、自己破産した者は事故情報として登録され、「此奴……。借金踏み倒した奴やな。危ねぇから審査落とそう」という風にカード発行、ローン融資などで不利になる。
逆に「借金怖い! 僕はいつもニコニコ現金一括払い!」という生活を送り、無駄に歳を重ねると、カード会社的には自己破産者と同じと見なされる。結果、上と同じようにローン融資などで不利になる。
アメリカなんかだと、このクレヒスで就職できる職業なんかに制約が生じたり、家の賃貸契約、不動産取引に影響するなど、一種の生命線になっている(さすがに日本はまだそこまできていないが)。
日本には以下の3機関が信用情報を集めている。
カード会社は基本的に上2つの機関に加盟している。
一応忠告しておくが、1つの機関に登録されてるから、別の機関使ってる所で……。というのは駄目。この3機関は情報のやりとりをしているので無駄なあがきと言える。
なお、自分の信用情報を見たい場合、オンライン開示なら1機関500円~1,000円くらいで手軽に開示できるので、気になる方はチェックしてみるといいかも。
限度額は上流階級向けになればなるほど高く、加入特典も良くなる傾向があるが、そんな中で世界一なのがプライベートバンク(スイス銀行に代表される機密性の極めて高い銀行)の一つであるJPモルガンの発行するパラジウムカードである。
文字通りレアメタルたるパラジウムと23金による特殊合金であり、貧弱一般金持ちの金属製クレカと異なり完全なる金属製。カードそのものに数万から十数万の価値があるとてつもない代物。
審査通過には3000万ドルもの財産(コネと権力次第で下限500万ドルという噂)が必要で、保有者は世界で5000人にも満たないとかなんとか。
一方で年会費はたった595ドル。マンガの中から飛び出たような超絶ウルトラ富豪はいちいち会費を取らなくてもカード会社にたんまりとカネを落としてくれるらしい。