日本最大の旅行会社ではあるのだが、細かいことをいえば2006年以降は持ち株会社の名称であり、実際の旅行会社としての業務は、地域別の事業会社が行っている。
1912年に、任意団体「ジャパン・ツーリスト・ビューロー」として設立。本来は外国人観光客誘致のために設立された。その一方で、すでに国内旅行のガイドブックの作成を手掛けていた。
1927年に社団法人に転換、1934年に社団法人ジャパン・ツーリスト・ビューローに改組した。なお、この団体の日本語呼称は「日本旅行協会」であった。
しかし、日中戦争の激化に加え、太平洋戦争まで始めてしまったことで、日本国内は旅行どころではなくなってしまう。それを反映するかのように、改名・改組を繰り返した。1945年に財団法人日本交通公社(ジャパン・トラベル・ビューロー)となる。
1963年に旅行会社・出版社としての株式会社日本交通公社と、旅行や刊行にまつわるシンクタンクの財団法人日本交通公社に分裂した。ただし、財団法人(→公益財団法人)日本交通公社は、株式会社日本交通公社の大株主として関係を残してはいる。その後株式会社日本交通公社は2001年に現在の「株式会社ジェイティービー」(JTB)に改名している。
国鉄時代には「国鉄監修 交通公社の時刻表」(現JTB時刻表)にお世話になった方も多いだろう。なお、時刻表や旅行雑誌の編集・発行を始めとする出版業務は、2004年に設立された子会社のJTBパブリッシングに移管されており、現在はそこで行っている。
関連会社には旅にまつわるものが多いが、なぜか芸能(声優)事務所の『JTBエンタテインメント』(内田彩(現所属、アクロスエンタテインメント)や楠田亜衣奈(現:フリー)などが所属していた)があったりする。
ジャーナリストの田原総一朗が、出身地・滋賀県の高校を卒業後、ここに務めていたことがある(実弟も)。