概要
2002年4月1日に第一勧業銀行・富士銀行・日本興業銀行の再編により発足した。
前身銀行(特に第一勧業銀行)の経緯により三大メガバンクで唯一全都道府県に店舗を有しており、また宝くじの取扱も行っている。
システムトラブルが頻発する原因
東日本大震災といい合併といい、何かとシステムトラブルを起こすことが多い。
というのも、銀行の合併時、通常はいずれかひとつの銀行のシステム(勘定系)にデータを揃えて統合するのだが……
みずほ銀行への合併時の3行は、どこが突出して強いというわけでもなかったため、お互い自分のところの勘定系が優秀だと言って譲らず、結局妥協案として、簡単に言うと3行の勘定系を基本そのままで間に変換器噛まして並立させるというまぁ、システムエンジニアならこんな案件窓から投げ捨てたくなるような仕様になった。
これが現在まで度々発生するみずほFGのシステムトラブルの根本である。
動画でわかる、みずほ銀行のシステム障害の歴史(2021年3月に投稿されたもの)
第一勧業銀行から引き継ぐかたちで、茨城県の地方銀行である常陽銀行がグループ傘下にいたが、ゴールデンウィークや年末年始などの長期連休中にみずほ銀行のシステムメンテナンスに巻き込まれていた。
それに嫌気が差したのかどうかは不明だが(他にも、みずほ銀行は海外に危ない債権を抱えているとも言われる)、常陽銀行は2016年にグループを抜けて足利銀行とめぶきFGを組む。そして2018年以降、みずほFGのシステムメンテ時も常陽銀はATMを動かし続けていられるようになった。
なおもトラブルが一向に改善されなかったツケが回る形で、金融庁から2021年11月26日に行政処分の通知を叩きつけられてしまう。
とりわけ「言うべきことを言わない、言われたことだけしかしない姿勢」という文面に金融庁がみずほ銀行に対して何を思ったのかは推して図るべしである。
度重なる不祥事
年 | 出来事 | 詳細 |
---|---|---|
1997 | 第一勧業銀行事件 | 総会屋に対する利益供与。社内逮捕者11名、自殺者1名、大蔵省にまで逮捕者が及ぶ |
1998 | 富士銀行行員顧客殺人事件 | 富士銀行の行員が老夫婦を惨殺して金品を強奪。犯人は無期懲役 |
2002 | システムトラブル | システム障害が1か月に及んだ。国会でも炎上 |
2008 | スキャンダル | 頭取が路上で女性記者とキスしていた所をタブロイド誌に激写される |
2011 | システムトラブル | 東北地方太平洋沖地震の義捐金をバッチ処理できず。金融庁から改善命令が下される。 |
2013 | みずほ銀行暴力団融資事件 | 暴力団と融資提携を行っていた事が表に。金融庁から改善命令が下される。 |
2015 | ぎょうせい詐欺事件 | ぎょうせい(出版社)の株取引を巡って、元男性審査役と会社員2名を詐欺の疑いで逮捕 |
2015 | 準強姦 | 30代女性が被害 |
2016 | 暴行 | タクシー代の支払いを廻って運転手に暴行の容疑 |
2016 | システムトラブル | 新システムの開発遅延。最終的に2019年に完了。だが……(※) |
2017 | 郵便法違反と詐欺 | 使用済みの切手の1万5千円分を未使用に偽装して現金化。 |
2021 | システムトラブル | ATM障害。取引不可能な上に挿入した通帳・クレジットカードが取り出せず。……を2月末から3月中旬にかけて4連発。当然金融庁からの報告徴求命令も2連発。この年のシステムトラブルによる取引停止は最終的に9回。11月末に行政処分の通知。 |
2022 | システムトラブル | 新年初っ端法人向けインターネットバンキングで、営業開始時間からログインサーバのトラブルと思しきログインエラー発生。11時頃復旧。 |
※:実はこれが2021年のトラブル乱発の原因のひとつ。2019年の以降完了時から数えると実働2年しか経っていないのだが、実際には2016年から運転状態に入っているためすでに一部の重要部品(具体例を出すとHDD)が耐用期限切れ。
余談
先述したシステムトラブルや不祥事の多さから、ネット上では初歩的なミスを頻発させているなどしている人物ないしは企業に対する批判・煽り文句として「頭みずほ銀行」というネットスラングが誕生するまでに至った。実際にこのネットスラングは「パワーワードだ」などと評されている模様。(Twitterでの検索結果)
不祥事や(不祥事とまでは言えないレベルの)トラブルや炎上騒ぎをよく起こしている企業の名前が○○の部分に入った「頭○○」シリーズのスラングがパワーワードと評されたりするというのも、別業界でも聞いたような話である。
もっとも「みずほ銀行の個々の行員・従業員が馬鹿」と言うよりも「個々の構成員はかなり優秀なのに集団になると何故か阿呆な事をやらかす」ようなシステム・組織上の問題と言えるが。
関連タグ
追放もの - 人件費削減のため、システムエンジニアを大量解雇した事が一因となっていることがまさにこれ。
関連動画
解説動画
「係長」の解説動画
「ゆっくりニュースタウン」の解説動画