概要
1918年5月15日に「大阪野村銀行」として設立。約9年後の1927年1月に「野村銀行」、戦後の1948年10月に「大和銀行」に改称し、その後あさひ銀行の一部と合併することで2003年3月に現在の名称となった。
1995年の行員による巨額損失事件によってアメリカのウォール街を追放され経営危機に陥った大和銀行と、バブル崩壊後の不良債権処理で青息吐息だったあさひ銀行が、都市銀行再編の流れから取り残された余りものとなった末に合併した。この折、経営リスクの回避策として埼玉県内にあった旧あさひ銀行店舗は埼玉りそな銀行となり、事実上旧埼玉銀行復活となった。そんな銀行が順風満帆にスタートするわけがなく、発足してすぐに政府による恐慌回避策として公的資金=税金が注入されるほど経営基盤が脆弱だった。
ピーク時は3.1兆円もあった公的資金だが、2015年6月25日に完済を果たした。
以来、地方銀行のように地域と真摯に向き合う「スーパーリージョナルバンク」方針を掲げ、傘下の近畿大阪銀行⇒関西みらい銀行や埼玉りそな銀行とともに、拠点となる関西や埼京地域の企業との取り引きを重要視している。また、合併前の90年代に将来を悲観して転職する男性行員が後を絶たず、結果として他の都市銀行よりも女性役職者の登用が進んでいる。
2023年はりそな改革のスタートから20年の節目ということもあり、5月にパーパス「金融+で、未来をプラスに。」を制定した。
銀行としての特徴
旧大和銀行時代より信託併営を継続している唯一の都市銀行で年金運用を強みとする。国会議事堂衆参両院に店舗を構えており、永田町との関係は他行よりも懇ろとされる。大手銀行で国会内に唯一支店を持つ。
また、旧大和銀行の頃から一貫して大阪府の単独指定金融機関となっているため、関西財界への影響力は強い。大阪で開催された花の万博をきっかけに集まった大企業を企業集団『大輪会』として結束させた。2025年5月に行われる予定の大阪万博との関わりも強い。
2020年代になると、共同店舗化で同じりそなグループの関西みらい銀行やみなと銀行の支店が同じ建物で運営する、という例も出てくるようになった。これは店頭における業務で効率な運営を目指すことを目的としている。
広報
旧大和銀行ではウルトラマンキッズ、アランジアロンゾを起用して利用客から親しまれた。旧あさひ銀行側も合併元である協和銀行時代から継承してミッフィーを起用していた。りそな発足後、スタジオジブリ制作のキャラクターを宣伝で活用したが、ほどなく露出がなくなった。
りそにゃ
2013年7月に新しいコミュニケーションブランドの制定と共に、オリジナルとなるコミュニケーションキャラクターとして登場したのがりそにゃである。
これは同じりそなグループに属する近畿大阪銀行(後の関西みらい銀行)・みなと銀行でも使われている。
2月22日の猫の日生まれで、たい焼きが好物。
ひげの付いていない白猫という外見が特徴で、銀行のキャラクターであるにもかかわらず「りそなの社員や銀行員ではない」と明記されている。ややジト目な特徴もあるが、お客さまの視点で、銀行の「ここが変だよな」「もっとこうならいいのにな」と思うことを、ネコを通じた代弁を行っているため。またお客さまの目線を常に意識し、冷静に自分たちのサービスを見つめ、社員に向上を促す役割も込められている。
2017年11月のゆるキャラグランプリで、企業・その他部門で優勝した実績を持つ。
そして誕生から10年の節目(りそなグループ発足20年の節目)で、11月中旬から期間限定で一般向けに「りそにゃ」のグッズ販売がオンラインで行われることとなった。ラインナップには銀行の支店に置かれているぬいぐるみや信楽焼など。
この販売での収益はグループの公益財団法人に全額寄付され、一人親世帯の高校生の奨学金になるとのこと。
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20231110-OYT1T50165/