概要
「クレカ検閲」とは、クレジットカード会社による検閲的行為のこと。金融機関が顧客の行為を理由に、入出金を阻害したり口座を閉鎖したりすることを指す「金融的検閲」の一種と見なされている。
インターネットを利用している表現活動者(プロ、アマチュア問わず)は収入を寄付やオンラインショップ販売に頼っていることが多く、入出金にオンライン決済を利用しているため、金融機関からの締め付けにより活動が立ち行かなくなってしまう恐れがある。
それゆえにクレジットカードブランドが加盟店に対して表現規制を行うことが問題視されている。
つまり「こんな表現をする人にはうちのカードは使わせませんよ」とクレジットカード会社が表現者を経済的優位な立場から脅し、自主規制を強要させることが問題ということである。
表現に対する要請への対応
このクレカ検閲は2020年頃から成人向けコンテンツの販売を運営する企業に対し、VISAやMastercard、AmericanExpressなどの国際ブランド会社がカード決済の利用停止および制限の措置を講ずるようになっている。この傾向は2023年頃から強化されており、pixivでもFANBOXやBOOTHで特定表現のある作品について非公開措置をとるようになっている。
そして従わない企業に対して2024年に相次いで取引停止の措置を取り、停止された企業は対応を迫られることとなった。以下ピク百に記事がある企業で、2024年12月時点で対象となっている企業を列挙する(カッコ内は規制されたブランド。VSはVISA、MSはMastercard、AMはAmericanExpress)
- DMM.com(MS)
- DLsite(VS、MS、AM)
- とらのあな、Fantia(VS、MS)
- ニコニコ動画およびニコニココンテンツ全般(VS、MS、AM)
- FANZA(MS)
- pictSQUARE(VS、MS)
- ピンクパイナップル(VS、MS)
- Pornhub(VS、MS)
- メロンブックス(VS、MS)
なお、JCBについてはこの時点で停止されていない。