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一般論としての「女性向け」

女性趣味嗜好に合わせてつくられたもの。

「女性向けファッション誌」を男性が読んでも多くの場合役には立たないように、一般的に「女性でない人≒男性」の利用を想定しておらず、男子禁制的なニュアンスが込められている事が多い。

他方で歴史的な経緯から、必ずしも対義語が「男性向け」になるとも限らず、むしろ「一般向け」になっている場合も多々ある

この問題点は、同じ女性たちも意識しているようで、平成に同じ女性にも嫌われている女性の自治厨によって女性向けから男女逆でも通じる表現や一般表現が追放され、オミットされた結果、カテゴリーエラーとして望まない男性向けや望む表現のない一般向けに含められ、迷惑をかけてしまうことが多々あった(余談で、自治厨には一部の人が好んで一部の人が嫌がる、主観ではあるものの、具体的な好みを持つ人物がなりづらい傾向にある)。

自治厨も狭い範囲の女性向けにはとどまらないようで他界隈の女性に文句を言うことが多々あった。

創作物は、「救われる女性ではない女主人公専用のジャンル」や「男性の理想ではない“現実の女性”を描いているジャンル(心理描写に限れば当たっている)」や「男女一対一の恋愛がテーマで、ダブルヒーローでもない限り、恋愛で揉めずに済むジャンル」や「女性自体が主人公だから(少なくとも恋愛においては)、ヒロイン論争負けヒロインで揉めずに済むジャンル」や「男性キャラを描く際に、女性の理想のイケメンのみを描けるジャンル」と思われがちだが、心理描写が中心で男性が自己投影しやすい要素を払拭しており、男性も女性もみんな女性や人形のような絵柄で描かれており、1人の人物の視点では描いていないため、厳密にはそうではない。

男性向けの恋愛脳のヒロイン、嫉妬深いヒロインは、「浮気を許さない」「性犯罪などの悪事を許さない」「最推し一名を取られたくない」「属性が正反対のライバルヒロインと反りが合わない」といった性格が多いが、女性向けの一部の女性キャラには、竿役を男女逆にしただけの、腐女子、夢女子、百合女子、モブ娘としてもイレギュラーな女性キャラ(正確にはその心理状況)が描かれることがある(後述)。

また、近年増加した「女性向け作業服」では、サイズさえ合えばそれ以外の物を選んでも基本的に問題は無い。むしろその事で性能に差が出る方が問題である。

これは長年「作業員≒男性」という暗黙の了解の下で設計されてきたものに、後から「女性向け」の要素を付加したために生じた事例で、こうした場合では不要不急装飾というニュアンスが強くなる。

もっとも、あえて男性がそれを選択する動機は生じにくいため、引き続き「男子禁制」的なニュアンスも残り続ける傾向にある。

逆に言えば、後者の場合コストなどの面で女性が「女性向け」以外を選択する動機は生じやすいため、単純に選択肢が増えるという事になりやすい。

前者にしても、ある程度までなら男性的な格好を認めるという社会は多く、かえって不平等感を感じる男性も少なくない(ならば自分達も「女性向け」の使用を広めればいいじゃないかと思うかもしれないが、そう簡単には行かない。男性コスプレイヤーの女性キャラコスプレ、ガーリーなメンズファッションだけでも浸透するのが大変だった)。

注意

現代日本においては、はっきりとどちらかに分かれるよりもむしろ、その中間的な位置付けにあって多かれ少なかれ両者のニュアンスを併せ持っている事例の方が多い傾向にある。

その是非はともかく、現実的には

  • あくまで「女性向けとされるもの」に過ぎず、「全ての女性が好むもの」ではない。
  • あくまで「女性向けとされるもの」に過ぎないが、「実際男性は好まない」可能性が高い。
  • あくまで「女性向けの様式で作られたもの」であり、「人が描かれている・形を成している・安定している」以外の意味はない。

という感覚を持っておいた方が無難だろう。

無論「全ての女性が好むものではない」のは「一部の女性のみをお姫様扱いし、そうではない女性をシンデレラのような奴隷扱いする差別行為」は指さない。

合理的理由無く嫌がる相手に押し付ける事、合理的理由無く「これがあなたに合っててこれがあなたに合ってない」と外野が決めつける事、合理的理由なく「コンテンツにこれが必要でこれが不要だ」と外野が決めつけること、それがすなわち差別ハラスメントである。

棲み分けが進んだ女性向けは主語以外の内容が大なり小なり似る傾向はあるようで、主語を伏せた作品や狭く深い範囲を高解像度で表現する作品が増えている。

ワンクッション鍵垢を利用して同じ好みの女性だけと繋がり、望まない好みを押し付ける女性(稀に男性)に見つからないように隠れる女性もいる。

「数より質」を重視し、「全員が好まない」を前提とするのも女性向けの特徴で、質がいいものは全員が嫌う作風にはならない傾向にある。

創作における「女性向け」の歴史

現代二次元文化の源流となる文学においてもこの線引きは例外ではなく、しかも日本では割と前者に寄ったニュアンスで理解されていた。

土佐日記』の作者紀貫之が俗にネカマの源流」とされているように、かつては文字そのものに「男性向け」と「女性向け」があったほどである。

時代が下ると流石にその垣根は低くなっていったが、明治維新以降の社会変化で再び高くなる傾向が見られた事も特徴である。当時は「男性と女性を全く別の生き物として扱う」事が「近代的」とされ、その考えを基に教育出版も整備されていったからである。

女性を表す記号の一つである「女言葉」も、現存するものの多くはこの時代に「発明」され、再生産された結果であると言われている。

また当時の価値観では、現代の「ゲーム脳」と同等かそれ以上の嫌悪感でもって小説不良の読み物」などと捉える向きが強かった。

何故「文豪」と呼ばれる人達は男性ばかりなのかという所にも繋がってくる事象であるが、男性ですらそのような扱いだったのである。いわんや(貞淑であるはずの)女性をや、というわけで女性が触れる文章には検閲ばりの「厳選」が重ねられた。

これらの風潮は日本が民主化を遂げてなお残り続け、そのため少女漫画手塚治虫ら他ジャンルで大成した男性作家が長らく牽引し続けたのである。

創作における「女性向け」の定義

上記の歴史の中で生まれた定義(※一部のみを抜粋)は、例えば以下のようなシンプルなものであった。

  • 精神世界の描写が中心で、目や髪や手足などの、表情が出るアイコンが好まれ、肉体的暴力、女性キャラへのお触り、世界観の破壊といった男性読者の自己投影を想定していない」
    • エロ、リョナ、フリーの女性、筋肉の表現が弱いのは男性向けとの棲み分けに過ぎず、『画力が低い』『女性キャラの行動を描く際に手を抜いている』『後ろめたい設定(不適切な出会いの場、無自覚の攻撃性など)を隠匿している』『都合の悪い部分を隠匿して平和を装っている』『醜いものを差別している』『デブとガリと中肉中背(初期アバターのような容姿)と物理表現を差別している癖にモデルのような美しい痩せ方、筋肉の付き方を絶賛している』のではない
  • 「登場人物が男性キャラだけでも、全年齢向けでも、『攻め/受け/リバ/当て馬』に相当するポジションがいて、恋愛関係(や、それに近いブロマンス)が中心」
  • 「低年齢向け日常ギャグ漫画のように、固定の恋人がいないキャラ、恋愛しないキャラの日々が充実している様子を第三者視点で見せるジャンルもある」する」
  • 魔法少女ものなどの例外を除き、一つの作品内で女性陣が皆似た顔であることは少なく、少年漫画の男性陣と条件は同じであり、表情や心理描写が重要なため、仮面や機体の扱いがやや難しい」
  • 「顔が整っているのに印象が冷たく、作中の設定と読者の印象が一致しない人物や、成長する空間としても時間の流れが早過ぎる空間(人物そのものではなく魂)が男性向けの竿役ラスボスに相当し、憑依している者がクズモブの一人なのか、レギュラーなのか、女主人公の負の人格なのかは不明」
  • 「リアルな男性の体とリアルな体液が登場せず、センシティブではない日常表現に限り、生理現象や汚れを描くのが許されている」
  • 「体の凸凹よりも服の美しさ(登場人物の趣味や生活感の表現)が重要で、洗濯物のような服や着回している服などのリアルな描写をすることも多く、派手さと着痩せは必須ではない」
  • 「下ネタの扱いが作中作を使った説明や匂わせに留まっている」
  • 「物理や五感(温度や匂いや質感を感じられる表現など)の描写もあり、リアルかつ危険な表現(リアル過ぎる重力や熱や刃物の表現など)がないだけで、アクション描写だけなら少年漫画に近しい」
  • 「死亡、逮捕の表現が、異世界表現か、一瞬で済む表現が多い」
  • 「感情描写は常に最新のものではないといけず、ガラパゴス化した表現(実在しないもの、物語性がないのに見た目や性格で印象を左右してしまうものなど)は歓迎されず、女児向けとマニア女子向けでは、その点を踏まえた上で部分的にファンタジー表現を使っている」
  • 「BL、百合、そこから派生した乙女系にはなく、NLのみにある特有の描写があるため、議論の種になりやすい(下記の議論の項目を参照)」

また、上記の定義とは違うが、男性向けに比べてこういった特徴の違いも見受けられる。

(※なお、一部は男性向けでも性別が違うだけで当てはまる部分である。)

  • 「主人公は明るい元気なキャラクターにされることが多い」
    • 「男性向けの主人公は『攻略対象の異性や脇役が魅力的であれば主人公は冴えない空気でも良い』『個性が立った人間に見えれば主人公はゲスやヘタレでも良く、説得力のある性格が多い』『主人公に限らず、どこかに視点の入り口があれば良い』『話を前に引っ張る吸引力、必殺技やバトルやエロスが出ればそれで良く、非日常的な主人公はその手段に過ぎない』『個性的と没個性的以外の対義語は存在しない(不細工でもさほど嫌な容姿ではない、どの髪型にしても嫌われづらい、平凡な容姿が貧乏、田舎っぺ、いじめられっ子などの設定に合わせたものであるなど)』といった描き方が多く、魅力は結果であることが多く、その分鉄拳制裁などの男女で対ではない要素が多い」
  • 「コメディが多く、シリアスなジャンルがあまり描かれず、戦闘シーンが少ない」
  • 「戦闘シーンが少ないだけではなく、女性キャラ同士が格闘技やビームで戦い合うことがなく、『恋人とくっついて逃げる』『構え、対峙、事後のみを見せる』『悪人をそのままにして読者に違和感を抱かせる』以外の戦法が存在しない(部活・職業としての格闘技を描いた作品はあるが、戦い自体の面白さを描いた作品ではない)」
  • 「男性向けに比べて恋愛(肉欲ではない精神関連)がどの話にも当たり前のように絡み、『格好いい主人公のストーリー漫画』『冴えない主人公のお色気漫画』といった具合に役割が分かれておらず、『恋愛』と『日常』の違いが非常に分かりづらい
    • 「男性向けにも恋愛漫画との区別が困難なストーリー作品はあるが、恋愛以外のシーンと恋愛シーンの違い、作中の出来事と読者の解釈の違い、キャラへの愛着・好意が関係ない抜きシーンとカップリングの違いは一目で分かる」
  • 「登場する男性キャラは女性が共感がしやすい理想的なタイプとなり、男性向けに出てくる男性キャラと比較すると違和感がある部分もある」
    • 「見た目が女性キャラに近いキャラが多い、ポジティブな性格が多くクールなキャラが少ない、ツンデレキャラは男性が描くツン多めのタイプと違ってすぐにデレることが多い、優しい一面が強調されることが多いなど」
    • 「男性向けの聖人・聖女キャラの扱いの難しさと、女性向けのクールキャラの扱いの難しさは似ており、全ての属性を美化するBL・百合だと失敗しづらい点も似ている」
  • 「萌え系の目は、ポジティブな表情(キラキラ目など)とネガティブな表情(ウルウル目など)の違いが非常に分かりやすいが、少女漫画には意図してどちらとも分かりづらくしている不気味な目が存在する」
    • 「萌え系の黒目が目立つ目は『男主人公に興味を持っている目』『透き通った純粋な目』の合図であり、少女漫画の黒目自体よりもハイライトが目立つ目は『何かに興味を持っている目』『(時には)顔の良さと心が矛盾している目』の合図であり、どちらにも主観と客観で見え方が変わる表現が存在している」
  • 「恋愛要素を含む作品に限り、(設定はともかく絵柄では)一つの作品に様々な年齢がいると感じられることが少ない」
  • 「男性向けと比較して、作品スレに作品名だけではなく作者名を表記するのが必須とされるが、作者・メタ至上主義という訳ではなく、『登場人物、作品舞台の中の人(のようなもの)を変えてはいけない』『現実と原作と二次創作を混同してはいけない』程度の意味合いで、現実と原作と二次創作の区別が付いていて、マナーを弁えていれば、個人的な解釈や主観から来る感想は禁止していない」

男性向けとそっくりな点には以下の点がある。

  • 「主人公の惚気下心、ゲスト相手の本気ではない恋愛(振られるのがバレバレの展開、アイドルが相手の推し活風の展開など)がシリアスではないギャグとして描かれ、悪人以外が失礼な行為をせず、下品な会話が日常会話でよく聞く範囲内に留まっていて、バーナム効果風の描写にされている」
  • 「男性キャラ(異性キャラ、被写体、サービス要員)同士は基本的に仲が良い傾向にあり、男性向けに比べて対立があまり描かれないことが多く、男性向けの百合と対になっている」
  • 恋愛ゲーム(主人公の姿がない、どの属性も美化する、攻略相手が問題行動を起こさない)、ギャグ漫画(悪意のみでギャグキャラを描かない、誰もが笑える人物しかギャグキャラにしない、笑いのツボと茶化してはいけない部分が作中と読者とで一致している)の様式は男性向けと大きく変わらず、ハードエロではない限り絵柄が嫌いと言われることが少なく、絵柄の傾向も似ている
  • 「魔法少女ものは、原作版にもアニメ版にも男女両方が美少女だと思う絵柄が使われており(女性向けの方が描き込みが細かい)、逆に言えば、これに当て嵌まらない作品(男性向けの萌え系に似た絵柄なのに、容姿や雰囲気が醜く感じられて読めないなど)は裏テーマを含むと分かる」
  • 「ラブコメ作品は、『同じストーリーでR18表現がなければ嫌われない作品』『主人公を抜かせば嫌われない作品』『キャラだけ残してストーリーを抜かせば嫌われない作品』『全員に当てはまる出来事として描かなければ嫌われない作品』『抵抗感・違和感がなければ嫌われない作品』が多く、この条件を満たさない作品は、人物単体の性格が読む地獄の理由となっている」
  • 「少女漫画の読者界隈で『主人公が嫌い、敵女たちのほうが好き』という判官贔屓的な意見を稀に聞くが、実際に少女漫画の敵女とハーレムもののライバルヒロインたちは性格が似ており、クズモブとはまったく違う性格をしている(男主人公を一途に愛している、欠点がかわいいレベルに留まっている、悪女であることを隠さないなど)」
  • 「読者の夢女子が男性向けのヒロインでいうヤンデレのような性格が多く(現実と二次元、病み度に差はあるものの、同様の問題として捉えやすい)、大多数の女性と大多数の男性はなんのかんので共有している問題意識が似ていると思われる」
  • イケメン無罪という言葉があるが、少女漫画でも竿役のような男性モブ(顔は様々)が女性に片想いをする男性(ヒーローの一人)としては描かれず、恋愛と無関係のクズモブとして描かれることもある(ヒロインを助けるヒーローと比較して影が薄いため、読解力がない読者には恋愛の舞台装置だと勘違いされやすい)。ティーンズラブにはそのような人物をヒーローにしてEDをハッピーエンド(ワンパターン)にした話が稀にあるがエロ漫画と割り切っていて真面目な話として描かれておらず、女主人公=読者ではなく、乙女ゲームのように女主人公一人の視点でも話が進まないため、議論がされやすい」
  • 「注目している部分が肥大化して描かれて注目していない部分が縮小して描かれ、現実そのものは描いていない」
  • 「自主規制する意味があるシーン(エロ漫画以外に出るR18シーン、モザイクをかける前の汚部屋など)以外は死に設定として描かない」

創作における「女性向け」の議論

女性作家が台頭してきたのは1970年以降の事であり、更に出てきたら出てきたで女性作家が少女漫画で歴史もの等を描いてヒットさせるまでにひと悶着あり、恋愛に関わらない父親やモブ男子以外のヒーローや、選ばれる立場ではなく選ぶ立場の女主人公や、男装女子ではなく女として戦うバトルヒロインを出すまでにもひと悶着あった(バトルヒロインはキューティーハニー等、男性向けのエロティックラブコメディで出すのは許容されていた)。

そして、彼女らは少年漫画や青年漫画を描くことにも反発されており、高橋留美子など極一部を除けば女性作家が男性向けを手掛ける際は男性的、あるいは中性的なペンネームを使うことを余儀なくされた。男性向けを手掛ける女性作家が女性であると明かしたり女性的なペンネームに戻したりするようになったのは割と最近である。

男性作家が減って男性スタッフが編集者のみになったバブル期以降の少女漫画は、一部の女性に向けられた内容となり、乙女チックブームを経て男女の恋愛要素と多様なヒーローキャラを解禁したことで、(何故か)採用できる作家のタイプや登場人物の描画できる範囲が狭まり、女性向けであるはずのBLと百合、ホラー・ギャグ・女子スポーツ等を描くのが難しくなり、迷走することになる。

令和現在でも、「少年漫画とは異なり、読者を女性に限定するのは果たしていいことか」「そもそも女性だけに向けた内容とは何か」「男性向け・女性向けを問わず、良くも悪くも商売目当ての商業作品と、良くも悪くも好きに描いた同人作品の違いとは何か(同人作品でも、定められた場所以外でR18作品を投稿するのは禁止されていることが多い)」とたびたび議論されている。

具体的には、下記のような様々な弊害があるとして懸念されている。

  • 宝塚歌劇団のような絵柄を使った男性向け成年漫画に等しい内容を生み出せてしまう」
  • 「BL・百合でいう単体や逆カプや男性受けやB専や解釈違いの概念がないと、男女一対一の恋愛、全員が女のようなジャンルとしても描画できる範囲が狭くなり、男女の恋愛で最も大切な概念が抜けてしまう」
  • 「男性に好かれる要素のないヒロインが彼氏役に好かれる矛盾した内容になる(その設定があっても絵では描かれない)」
  • 「女性に好かれる女性は『男女両方に好かれる格好いい女性』が多い(全員が好むヒロインはいなくとも、主語さえ伏せれば条件は変わらない)」
  • 「彼氏・旦那、男性上司や、彼らが与えたものが突然現れる
  • 「『女性全員が好む内容ではない』と『同一個性の強要』を両立した矛盾した内容になる」
  • 「女主人公が狭い範囲で背後霊のような悪女にずっと自己投影されていて、少年漫画に近しいヒーローや女ヒーローがその状況を打破しない」
    • 「顕著なのは、恋人とくっついて危機を逃れた時や、恋人を心の起爆剤として気の利く行動を起こした時や、恋愛以外の気の利く行動を取って恋人に認められた時や、恋人が『女主人公以外の元には行かない』などの女性のような男性ではなく本当の女性がしたほうが自然な発言をした時で、乙女ゲームと別の意味で主人公=読者と勘違いしている構図に描かれやすく、傍観と事実に食い違いが出る」
  • 「メインの女性に百合要素、女子力(物理)要素、バブみ要素(男性向けでもある要素)がないとサブの男性陣がBL(女性に都合のいいお色気担当)風にならない」
  • 「攻めになって受けに何かをやってあげたいという気持ちがなく、自分以外の同性全員を物理的にも精神的にも愛さない女主人公は攻めが受けを愛するBLにも自己投影ができない」
  • 「女性が嫌うとされる不衛生なものを掃除するシーンを描かないまま、潔癖空間を成り立たせる矛盾した内容になり、絵から感じられる匂いにも矛盾が出る」
  • 「細く長く描くよりも太く短く描いたほうが見た目がいいもの(温かい食べ物、程良く筋肉と贅肉が付いた健康的で好感触な顎、丸くて柔らかくてベビースキーマのマスコットなど)を描く時に露骨にカテゴリーエラーが出る(細身の人物は、立体的な絵柄や個性的な絵柄の作品であれば見た目が良く見える)」
  • 「後ろめたい設定を映像や動画ではなく、台詞や一枚絵で説明する、小説やドラマCDの下位互換のような内容になる」
  • 「萌え要素で魅せる萌え絵以上に、『その人物だから愛された描写』や『その二人組特有の関係性』に乏しい構図になり、性別や年齢やテンプレートのみが主語になる」
  • 「恋愛(同性愛、プラトニックラブ含み)には独占欲が付き物なため、例え後ろめたい要素がなくても、嫌いな読者には一切触らせたくない気持ちが強まる」
  • 「男性向け、女性向け共々、『竿役が美少女(稀にBLの受け・男の娘)を襲うエロ漫画』の男女逆の内容は成立しないが、『女性向けの逆レイプ逆輪姦レズレイプ恐喝のような概念』が確かに存在しているため、議論の理由となっている」
  • 三角関係恋愛脳泥棒猫ドブスビッチフレネミー(女性同士)、キャットファイト逆ハーレムオマージュパロディは男性向けにも同様の表現が存在するが、女性向けには男性向けとまったく違うその表現が存在するため、議論の理由となっている」
    • 「肉体関係を結ばせずに逆ハーレムになる表現、狙う男性が一人や二人ではない表現、男性全員ではなくクールで高身長で包容力のあるイケメンしか狙わない表現、メインヒロインの箔を付けるためや他人に向けられた愛情を盗むために推しでもない男性主人公をトロフィーとして狙う表現、か弱いタイプでもないのに何もしない表現、自分をお姫様扱いさせようとする女性やいきなり現れる男性よりも中間レベルの地味子やドジっ子や等身大が外見、体力、人気、人間味を理由に怠惰と決め付けられがちな表現、出会いたてのレベルの高い男性を誰彼構わず狙う性犯罪者の男女逆に近い表現、恋人役だけではなく女主人公の立場や取った行動や創作物の世界そのものまで盗んでしまう表現、逆主人公補正が露骨に働いてしまう表現(モブではない主人公の場合、自分を良く見せようとしている様子と抵抗したいのに悪人に泣き寝入りさせられている様子の区別が付きづらい)、登場人物の心情よりも技術力を見せるのが目的のメタ表現(メタフィクションとして成功していれば問題ではない)、ヒロインピンチ要素やシリアスな笑い要素が一切ない悲劇のヒロイン気取り自己陶酔ポエムを見せつける表現、など」
      • 「この問題に関して、男性向けの『日常シーンが少ないバトル漫画』『冴えない主人公のお色気漫画』『女性同士の仲がいい百合漫画』が男女向けの表現を使って裏テーマを提示することがあり、『男女共々、戦いの手伝いをせず、日常系の登場人物にもならず、モテる気分を味わおうとしなかったか?』『女性に嫌われるハーレム主人公が男女逆、美醜逆だったら作品の解釈が180°変わらなかったか?』『作中の設定と自己投影を混同しなかったか?』『単体萌えの視点で作品を見ていたか?』と疑問を投げかけるなどである」
      • 「男性向けにおける『冴えない主人公のお色気漫画』と対の存在としてBLが持ち出されやすいが、BLは百合と対であり、女体の性的消費を嫌う女性の読み物としての側面もあり、NLで嫌われるシチュはBLでも嫌われる傾向にあり(受けだけに愛情があって攻めに愛情がない描写など)、最初からイケメンの魅力を楽しむことを主旨としていて読者に嘘は吐いていない」
  • 「リアルな女性の心を突き詰めると、白ハゲノンフィクションエッセイ漫画に行き着いてしまい、そのエッセイ漫画も現実との矛盾点が指摘されている」

同人作品では、男性向け・ユニセックスな作風以外が女性向けに含まれていたが、「イケメンキャラ複数(BL・乙女系)」以外の特徴が定まらず、一次創作派と二次創作派の仲も悪かった。

女性キャラを絡めたティーンズラブは「男性向けのノマエロのヒーローをイケメンにして恋愛要素、ストーリー要素を加えたもの」「主人公の視点から見せる乙女系とは違い、女性向けAVのように横から見せた構図」以外の特徴が定まらず、ヒーローはBL・乙女系の特徴が弱く、過激なものに限りヒロインが女児向け・一般向けとは別の文法で描かれている。

なお、女尊男卑的な萌え系は男性向けとされがちであり、男性向けのヒロインであっても、男性の理想ではないとして炎上した例がある(リンク先は、設定と内容が矛盾しているのと、彼氏役が突然現れるのが荒れる原因とされていて、女性向けの問題点と一致している)。

そもそも「女性向け漫画」というジャンル分け自体が国外では必ずしも一般化していない。

中国、韓国、台湾などには少女漫画が存在するが欧米には存在せず、アジア圏(主に日本)の少女漫画を読むしか無いという状況である。

我々はその延長線上にいる事を理解しておく必要がある。

一見フリーダムなようでいて、その実とても保守的である種のブラックボックスな業界なのである。

関連タグ

基本的に男性の読者・視聴者を想定していないジャンル

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ティーンズラブ/TL「レディースコミック」から派生した、若年層に特化した女性向けポルノ作品の総称。
ハーレクインロマンス男女の恋愛を描いた、女性向け恋愛小説。テンプレ化が進んでおり、ほぼすべての物語が「社会人の女性が、社会的地位が高い魅力的な男性とすったもんだの末に結婚し成功する」という筋書きになっている。
乙女ゲーム女性プレイヤーと男性キャラクターとの恋愛要素を含むゲームの総称。ゲーム媒体以外は「乙女系」と呼び、「主人公の姿がない」「ヒーローの解像度が高い」「自己投影用や妄想用でヒーローが二次元というメタな知識がプレイヤーにある」点が特徴。
シチュエーションCD人気男性声優による、シチュエーションに沿った演技が収録されているCD。聞き手に関係なく進むドラマCDと違い、男性声優が男性キャラクターを演じて聴き手に語りかけてくる。
夢小説/夢漫画/夢絵男性キャラクター×自分(あるいは自己投影するためのオリキャラ)のカップリングを描いた二次創作の総称。一次創作との乙女系との違いは、「恋愛以外の関係性も描ける」「男性向けの夢向けも含む」「原作の前知識を使ったパロディ表現ができる」「乙女ゲーが発売されていない原作も乙女ゲー風にできる(推しがたまたま原作にいた場合)」「ゲーム媒体、音声媒体以外を乙女ゲー風にできる」「一次創作以上にヘイト創作や駄作を生んでしまうデメリットがある」というもの。
ボーイズラブ/BL/腐向け/メンズラブ男性同士の性愛を描いた、女性向けのコンテンツの総称。少女漫画やハーレクイン由来の要素が多く、ゲイ向け作品とは明確に区別される。女性向けオタクコンテンツで最大の存在感を放っている。

混同されやすいが「女性向け」とは言えないジャンル

ブロマンス2人もしくはそれ以上の男性同士の親密な関係性の総称。親友、チームメイト、師弟、上司と部下などで、基本的に恋愛感情を含まない。ただし、女性の主観で判断される部分も多く、男性から女性向けと見られる物も少なくない。
ガールズラブ/百合女性同士の性愛を描いたコンテンツの総称。かつては「女性向け」とされていたが、現在では「男性向け」に傾く傾向にあり、「萌え系」との境界が曖昧になりつつある。

昼ドラ」などの実写愛憎ドラマ、ゴシップがテーマの女性誌は女性向けというより「玄人向け」「暇人向け」と言われやすく、男性向けでいう、本格的な戦争映画、ヤクザ映画、スプラッター映画のような位置付けで、主人公や視聴者の性別、年齢以外が好みが分かれる理由とされやすい。

朝ドラ」のようなドラマも「ただの女が主人公のドラマ」と認識されやすく、実写は漫画ほど絵柄が分かれない。

当然の事ながら、これらの中にはさらに小分類が設けられている。各地のローカルルールに従い、適切なタグ付けを心掛けてほしい。

また、リョナ」のような特殊性癖を表すタグはこれらとは別立てである。そうした要素が含まれる場合は別途タグ付けする事を忘れないように。

男性向け 一般向け

婦人服 ファンシーグッズ

女オタク 腐女子 夢女子 姫女子

ジャンル pixivマナー 棲み分けタグ

ダサピンク現象:「門外漢が「女性向け」を作ろうとして誰得な代物ができあがる」といった意味のネットスラングお前の勝手なイメージを押し付けるな!」という教訓である。乙女心を持つシニア男性と主語の大きい女子向けの作品ではあるため、狭義の女性向けではあるのだろう。

表記揺れ女性向 レディース

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    お互いの利害が一致したから行動を起こしただけなのに結局潔だけが貧乏くじを引く、そんな痴情のもつれに巻き込まる潔の話が書きたくて書いた話だけど、そうなってないかもしれません。 潔の相手は、私の中では確定してるけどこの話には特に出て来ないので伏せます。 潔の相手は好きに妄想してください。 潔はそういう体質だといいなぁって思ってるだけで、推しではないけど一人のキャラとして潔への愛はあります。 今回の話も一人でも多くの人に楽しんでいただけると幸いです。
  • 腐向けKTR(ゲ謎)短編まとめ

    エロ本晒されてる俺が責められるのはおかしかないか

    現パロ不思議時空です。現パロなのにゲゲゲ一家は妖怪だし水木は一緒に暮らしてるし水木には怪我があるしと色々不思議時空。ふわっと見てください。 ちなみにヌプヌプ云々はアシスタントさんの『水木先生とぼく』参照。 ・ ・ ・ 「銀髪ヴァンパイアとみだらな夜……」 「女性向けCDとかいうヤツじゃ。髪型も似とったしの。吸血鬼なのがちと気に食わんが、まあ人でないのは同じじゃ同じ」 「親友が居ない間に~無防備妻の誘惑~……」 「これ、ラストでも親友との関係が壊れてないのが良いんですよ。気付かれていないからというのはありますけれど、親友との関係も親友と奥さんの関係も壊れてませんもの」 「義理の息子に種付けプレス♂される本……」 「BL同人誌ってヤツですヨ。義理息子×義理父は結構ラインナップあるンで、義理息子が高校生かつ俺に似た髪型してるの選びました」 「他にも色々買ってきたからの。早速今晩から使っておくれ」 「良かったら感想も聞かせてくださいな」 「今の時点から罪悪感だの生理的な諸々だのでEDになりそうです」 「マアマア、慣れりゃ大丈夫ですヨ。良かったら同人誌読み上げながら同じ事して手伝いましょうか?」 「義理の息子に種付けプレス♂される本と同じ事をされて堪るか!! 中は見てないがちらっと見えた内容からして間違いなくえぐい!!!」 「そうやって俺を怖がる顔がまた堪んないナア……お義父さんのお尻、使って良いだろ?」 「既に音読し始めてるだと!!?」 「いっそ本当に肉体関係を持って既成事実をこさえてしまうのもいいかもしれんな。どう思う?」 「人間としてはいけない事だから拒絶してるようだけど、確かに一線を越えてしまえば早いかもしれないわ」 「そこの夫婦はどういう恐ろしい会話をしとるんだ!!!」 ・ ・ 閲覧は自己責任で。苦情は一切受け付けません。

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