「女性ってピンクが好きなんでしょ?」「女性ってかわいいのが好きなんでしょ?」「女性って恋愛要素入ってるのが好きなんでしょ?」という認識で作られたものの出来が残念な結果になる現象のことを言います。
(※ブロガー・宇野ゆうか氏のツイートより)
概要
「ダサピンク現象」とは、「女子はピンクや可愛いものが好き」「女性は恋愛が好き」「ピンクや可愛いものは女性のもの」等の安直な認識で作られた女性向け商品・女性キャラクターが登場する商品が、当の女性にとっては残念な出来になってしまう現象のこと。
2014年からTwitter上で使われ始めたが、決して「ピンク=ダサイ」という意味ではないし、他の理由で失敗したものを指す言葉でもないので注意されたし。pixiv内でも、投稿作品でもそういいう意味でこのタグを付けないように。
元はブロガーの宇野ゆうか氏によって提唱された概念で、確認できる最も古いものは2013年8月12日におけるツイート(外部リンク)。 「ピンクが女の子の色」なのは1950〜60年代にデパートの広告で商業的に作られたイメージで、それ以前はブルーが人気だったという指摘もある(参考ツイート&その風潮の中で出来た作品)。
男児がカラフルなヒーローを好むのと同じように、女性も綺麗な色、視覚的に分かりやすい色を好んでいる可能性が高い。
解説
元々は「女性向け」ということでデザイナー職の女性たちが懸命に考えたデザインを、最終的に上層部のおっさんによる「女性ならピンクだろ」という安易な決めつけでピンク色にされてしまい、デザインが破綻、台無しにされてダサい商品と化してしまう現象を揶揄する言葉であった。
このような残念なピンクの物や使われ方自体は「ダサピンク」と呼ばれ、対義語に「イケピンク」が存在。「ダサブラック現象」や「ダサブルー」等の派生もちらほら使われている。
この他にも「女性は恋愛が好きだろう」という決めつけで、無理やり恋愛要素を導入されたことで物語に破綻を来たした創作物などについても同様のことが言えるとしている。
なお、ピンクがエロスのメタファーなのは日本だけであり。日本国内でも、ピンクは赤ん坊の頬、桜の花(綺麗なイメージイラストの他、ホラー作品でも使われている)など、エロスから遠いイメージも持っている。
この問題は女性向け商品に限った話ではなく、実際の意見・需要を無視して「どーせ、◯◯ってこういうものが好きなんでしょ?」という安直なステレオタイプな決めつけをしたことで選択肢を狭め、狙いを外して大ゴケしたという商品はあらゆる層において枚挙に暇が無い。
他の表現を借りるならば、料理に例えると解りやすい。
どれ程良質で鉄板の食材を使おうが、それに胡座をかいて適当な調理をしていれば、美味い一品になど仕上がるはずも無いだろう。
宇野氏も当初は「センスのダサいおっさん達が起こす」とかなり用法を限定していたが、後に普遍的な問題であって老若男女を問わないと訂正している。
「ダサピンク現象」の単語が出てきた作品
アダルトゲーム『処女はお姉さまに恋してる』シリーズの例では、「ダサピンク現象(uncool pink problem)…女性向け商品を企画する際、決定権を持つ人物がシニア男性である場合に、最終的に商品の色が何故かピンクに決定されることが多いという問題。」という説明がされている。
ただし前述の通り宇野氏らは普遍的な問題であると補足しており、この解説とはやや温度差があることに注意。
番外
ピンク色の囚人服
世界では囚人の攻撃性を抑制するとしてピンク色の囚人服が採用されている地域もある。
しかし、受刑者からは「屈辱的」「人権侵害」「ダサい」との不評の声もある。