概要
肉体労働のときに下着や普段着などの上から着る服。作業着ともいう。
たいていは無地で、青、灰色、モスグリーンといった地味な色合いをしている。
上着とズボンの上下に分かれたツーピースタイプと、これらが一体化したワンピースタイプがあり、特に後者は「つなぎ」と呼ばれる事も多い。
作業内容によっては帽子(主にキャップまたはヘルメット)や安全靴とセットで着用する事も多い。
このほか、作務衣も禅宗の僧侶が日常の雑務(作務)を行うために着る衣類であり、こちらも作業服の一種といえる。
文字通り作業用の衣類であるため、なによりも機能性最優先のつくりとなっていることが多く、反面、ファッションとしての見栄えは二の次になっているものがほとんどであるが、多少雑に扱っても破れたりほつれたりしない頑丈さや、現場の声を反映させて防寒性や通気性を高めた着心地の良さ、消耗品であるがゆえの価格の安さや入手のしやすさなどから熱烈な愛好家も少なくない。
また、各作業服メーカーが前述の通り現場の声をいち早く取り入れて新製品をリリースし続けているため意外に新陳代謝が早く、近年では機能性に加えて見栄えの良さも重視した、一見作業服には見えないファッショナブルな作業服も登場している。
自衛隊における作業服
作業服装と呼ばれ自衛隊の勤務服の一つとして定められてる。職種や配属先にもよるが、基本的に隊員は作業服を着用して勤務に望む(幹部であっても制服より作業服を着る機会の方が多い)。
海上自衛隊では、青(曹士)または灰色(幹部)が着る、航海中普段の服装のこともさす。曹士は停泊中も着ている。
陸上自衛隊においては、OD色単色の65式作業服、迷彩作業服、迷彩作業服(装甲用)などがあり、「作業服」と呼称されるのは主に迷彩作業服とOD作業服である。
作業服はプレス(アイロン当て)を行い、シワを取って、折り目を付けなくてはならない。
装甲用は「装甲服」や「戦闘服」と呼称され、戦車乗員や機甲科隊員が着用する。
こちらは基本的にプレスを当てなくて良いが、式典等になると見栄えのため当てる。
普段の車両整備においては民生品の作業服、ヘルメットを着用し、こちらは「整備服」と呼称する。
航空自衛隊はグリーン色の作業服やデジタルピクセル迷彩の新迷彩作業服(通称デジメ)、茶色の旧迷彩作業服を着用しているが、現在ではデジメが普及しておりそれ以外の作業服は見られなくなってる。航空機搭乗員は緑色のツナギ型フライトスーツを着用しておりこちらは飛行服装と呼ばれる。