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パイロットや、機上作業員など航空機に乗り込んで職務にあたる人員が着用する服。

飛行服と同義である。


飛行服と同じく、あくまでも航空機内での作業に特化した服を意味し、一般的には軍人軍用機に乗り込むときに着用するつなぎ服や、アクロバットチームのユニフォームなどを指すことが殆ど。逆に民間機の乗務員のスーツみたいな制服にはあまり用いられない言葉である。


CWU-27Pの場合編集

アメリカ軍の代表的なフライトスーツである『CWU-27P』は、1970年代から現在に至るまで使われ続けているフライトスーツの代名詞とも言えるモデルである。

わが国でも、在日米軍からの払い下げ品が多く出回っているため、程度が良いものであれば1万円程度で入手できる。

デザイン

全体的に細身のデザインのつなぎ服である。これは狭い機内を行き来するときに事故や怪我を防いだり、機外に脱出するときに引っかからないようにするため。

ウエストはゴム入りのストラップをベルクロで留めて調整する。

材質

フライトスーツは高い難燃性が要求されるため、材質は難燃繊維のノーメックス製。

CWU-27Pは600度の火炎から着用者を12秒間保護出来る。(但し専用の下着類を着用した状態であると思われる)


他国のフライトスーツも難燃素材で作ることが殆どで、自衛隊の飛行服は、ノーメックスこそ使われていないものの、やはり難燃ビニロンや綿など火が点き辛く溶けにくい材質を用いている。

ポケット

かなりたくさんポケットが付いているが、胸部の左右2箇所と左肩のペンポケット以外はものすごく理不尽なデザインだったりする。

これは、パイロットや航空機関士などは座席に座って仕事を行うためで、それに特化したデザインである。

故に座ると使えない尻ポケットや腰ポケットは無く、脚のカーゴポケットは座った時に取り出し口が上側に来るように、立った状態ではジッパーが前に来るデザインである。

脹脛の部分にもポケットがある。

  • ストラップカッターのポケット

左内腿の細長いポケットはストラップカッターという刃物が入るポケット。

これは、パラシュートで脱出する際に、万が一パラシュートのコードが絡まってしまったときに切断するためのもの。

パラシュートのコードが絡まると、傘が綺麗に開かずに降下速度が速くなったり、危険な姿勢で着地しなくてはならなくなったり、或いは首に絡まると非常に危険である。

そのような緊急事態に陥った時に問題があるパラシュートのコードを切断する刃物がストラップカッターである。

こればかりは背に腹は代えられない。

落とさないように、長い紐が付いている。


総合的に、フライトスーツは着てみると確かに格好良いうえに椅子に座っている間は至れり尽くせりといったデザインだが、普通の生活をするとなればものすごく使い辛い。


配色

軍用であれば緑色系が多いが、アクロバットチームやエアレースのパイロットは見栄えを重視して派手な色になる場合も多い(ブルーインパルスのパイロットも青色のフライトスーツを着用する)。アメリカ沿岸警備隊の救助隊員は機外でも目立つようオレンジ色になっているなど役割を考慮した配色になっている場合もある。一方陸上自衛隊やアメリカ陸軍のように一般の隊員と同様迷彩柄の作業服や夜戦服を着用する場合もある。

ちなみに航空自衛隊では救助時にパイロットの存在が目立つようオレンジ色の明るいフライトスーツが使われていたが窓ガラスに反射して外が見えにくくなる問題があったため1990年代から現在見られるような緑色のものに置き換えられていった。

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