戦闘機、攻撃機、爆撃機など直接戦闘に加わる機の他、早期警戒管制機(AWACS)、輸送機、救難機や哨戒機など後方支援の機も含まれる。
戦闘機などは(使用目的の特殊さから)独自設計となるが、早期警戒管制機や哨戒機、輸送機などは民間機(旅客機)と用途が似ているため、開発の際に既存の機体を流用する場合もある。
pixivでは、前述したようなより細かい機種別のタグが付くことが多く、軍用機を描いていてもこのタグが付いていないイラストは非常に多く存在する。
接頭記号・分類記号・番号について
メーカーに関係なく、軍制式の分類記号・通し番号で割り振る
日米の陸軍航空隊がこの方法で、アメリカでは1962年以降に統合された。
現状接頭記号・任務変更記号・基本任務記号で構成されており、F/A-18のように用途が複数に及んだりRF-4やEA-6Bなど本来とは別の目的用に改造された場合は、現状接頭記号として別のアルファベットを組み合わせる事がある。
通し番号の後には開発順を示す記号が付けられる。
基本的にAから順番に使われるが、数字との混同を避けるために「I」「O」は使わない。しかし厳密ではなく、場合によってはメーカーの一存などで決められる事もある。
またヘリコプターは回転翼機に分類される。これは「完全に空気力学的な揚力によって支えられている」訳ではないので、固定翼機の場合とは少し違った付け方となる。AH-64では基本任務記号「A」のあとに機体種別記号の「H」が付けられている。
アルファベット | 用途 | 主な例 |
---|---|---|
A | 攻撃機 | A-10 |
B | 爆撃機 | B-52 B-2 |
C | 輸送機 | C-130 C-2 |
E | 電子戦機 | E-767 E-2 |
F | 戦闘機 | F-22 F-15 |
H | ヘリコプター | CH-47 AH-64 |
K | 空中給油機 | KC-46 KC-767 |
O | 観測機 | OP-3C OH-1 |
P | 哨戒機 | P-3 P-1 |
Q | 無人機 | RQ-4QF-4 |
R | 偵察機 | RF-4 |
S | 対潜機 | SH-60 |
T | 練習機 | T-2 T-4 |
U | 多目的機 | U-125 |
V | 垂直離着陸機 | AV-8 MV-22 |
メーカーの開発番号
メーカー内での通し番号となっており、日本ではかつての海軍航空隊のほか、ナチスドイツ、ソビエト、現在はロシアなどが採用。関係メーカーが多い場合に有効である。
開発順記号は使われず、番号の後に運用目的を示す記号が加えられる。しかしこれはアルファベット順には従っておらず、混乱を招きやすい。
愛称
型番ではなく、愛称で機種を指定する場合
現在でも、イギリスでは愛称で機種を指定している。
これは軍部が指定するもので、メーカーごとに大体の傾向を統一している事があった。
開発順は「Mk.Ⅰ(第1型)A」というふうにローマ数字で示される。性能に影響しない細かな仕様の変更があった場合には、更にアルファベット大文字で指定する。
公募や指定などで軍部が決める場合
アメリカでは型番とともに愛称も公表している。
航空自衛隊では制式採用機へ独自に「旭光」「栄光」と名付けた例がある。
しかしあまり一般化はせず、現在ではアメリカそのままの愛称を採用している。
(日本の独自開発機に愛称は指定されていない)
コードネーム
戦時中など、相手国の機種の詳細などがわからない場合は仮にコードネームを付け、分類する。実例としてはゼロ戦は「ジーク」、一式戦闘機は「オスカー」など。
NATOでは、ロシアや中国の兵器を目的ごとに頭文字を指定し、その文字で始まる単語を割り振る命名法を採用した。