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曖昧さ回避

  1. 海軍用語、"gunship"のカタカナ表記。→砲艦
  2. 戦闘用の航空機の一種、1に由来する、当記事に記述。
  3. アニメ映画風の谷のナウシカ」に登場する架空の戦闘機

実在する航空機のガンシップ

強力な重火器を搭載し、地上兵力の火力支援を行う航空機の総称。

かなり範囲の広い言葉で、どうにか定義するなら「冷戦に入ってから開発された対地攻撃航空機の内、攻撃機爆撃機と呼ばれないもの」と言ったところか。それでも著者によってはB-17のような、第二次世界大戦頃の銃座付き大型爆撃機をガンシップと呼んでいたりするんでややこしいことこの上ない。


先述の定義からするとCOIN機攻撃ヘリコプターもガンシップに含まれ、実際そう呼ばれることもある。

これらについてはそれぞれの記事を参照していただくとして、ここでは輸送用ヘリコプター輸送機に武装を施したものについて解説する。

ヘリコプターのガンシップ

先述の通り、輸送ヘリに機関銃、砲、ロケット弾やミサイル等の武装を施したものであり、武装ヘリコプターと呼称されることもある。

過去には、CH-47輸送ヘリコプターの装甲と火力を強化した『ACH-47』等大型の機体もあったが、現在では小回りが利く中型、小型機が主流。


機体を専用設計した攻撃ヘリと違い、ほとんど機体やエンジンには手を加えないまま武装を搭載している。攻撃ヘリのように回転銃架が搭載されることはほとんどなく、機銃使用時は固定翼機のように上空を通過しながらの掃射となる。

機体がほぼそのままなので防御力は輸送ヘリと同等、外部搭載物が空力設計に悪影響を与えることもあり、攻撃ヘリどころか原型の輸送ヘリと比較してすら飛行性能が劣ることも。


しかしながら、専用部品がほとんど存在せず、整備・運用の方法が輸送ヘリと変わらない、武装を外せば通常の輸送任務にも使用できる、というのは軍事的には見逃せないメリットであり、攻撃ヘリが普及して以降も脅威度の低い目標に対してはガンシップが用いられている。


最初期の利用は1960年代に発生したポルトガルの植民地戦争と言われていて、この際の機体はフランス製のSA 316 アルエットIIIであり、機関銃、空挺強襲作戦において輸送ヘリの護衛に使われた。

ほぼ同時期、ベトナム戦争でもUH-1を原型としたガンシップが運用されているのだが、飛行性能の低下、防御力の不足により損害が大きく、この経験が攻撃ヘリAH-1の開発につながっている。

固定翼機のガンシップ

こちらも輸送機に武装を施したものだが、武装が前方に向かっている武装ヘリと違い、こちらは武装が機体の胴体から突き出して横を向いている。


通常攻撃機爆撃機は前方ないし下方に向けてしか火力を発揮できず、繰り返し攻撃が必要となると、目標の上空を通過後Uターンして戻ってくる必要がある。

一瞬で敵上空を通過してしまうため攻撃は短時間にとどまってしまい、標的をじっくり探しながら攻撃することも難しい。


これに対し、ガンシップは側面の火器を目標に向け続け、周囲を旋回しながら継続的な火力支援を行う。

大型の輸送機をベースに開発される事が多い。搭載量を活かして数百発の砲弾を積み込み、長時間現場に滞空して攻撃を継続することが可能で、半日に渡って地上部隊を支援し続けたこともある。


こちらも飛行性能や防御性能は据え置きで、その性能から、戦闘機や近代的な防空網に対して弱く、絶対的制空権の確保が可能なアメリカ軍や、軍ではなく麻薬密輸組織と戦う一部の南米諸国程度でしか運用されていなかった。

しかしながら近年、MANPADSの発達によって、そうした制空権の確実性は揺らいでおり(実際一例だが被撃墜が発生している)、射程外からの攻撃を可能にするため誘導爆弾や空対地ミサイルも搭載されている。


その他対テロ任務用として、中・小型機に大口径機関砲を搭載した軽ガンシップを導入する国が現れ始めている。


元々はベトナム戦争で、旧式のC-47輸送機の側面ドアに重火器を据え付け、簡易ガンシップとして運用した事に端を発する。現在では大型輸送機C-130を改装したAC-130シリーズが有名。

『風の谷のナウシカ』のガンシップ

かつて存在し、大海嘯で腐海に没した国、「エフタル王国」において用いられた戦闘機。

文明が後退した作中の時代ではロストテクノロジーの塊で、量産が不可能な部品であるエンジン等のパーツは、「火の七日間」以前に栄えた産業文明の遺跡から発掘されたものや、墜落した他の航空機から回収したものを修理し使っている。

ガンシップは作中時代、貴重かつ強力な兵器と認識されており、これを所有する国は「ガンシップによる軍事支援」を引き替えにして、自治権を認められるほど。

また、ガンシップは族長が乗り継ぐしきたりとなっている。

劇中では、主に風の谷の物とペジテの物がそれぞれ1機ずつ登場する。

漫画版では風の谷やペジテの機体以外にも、辺境諸国の様々なガンシップが見られる他、エフタル王国のガンシップも描写されている。

風の谷のガンシップ

タリア川上空を飛ぶガンシップ

全体的にメーヴェと似たデザイン。

2人乗りで、前席に操縦士兼射撃手が搭乗し、後席でエンジンの制御を行う。

エンジンの噴射口は主翼内にあり、可動翼を利用することで逆噴射も可能。

主武装は機首にある口径が200mmほどのスピン安定式ロケット砲で、ダブル・デリンジャー銃のように、砲口を上下に2つ重ねている。

その威力は高く、一撃でバカガラスの艦首ドアを吹き飛ばして脱出したほか、2発で装甲コルベットを撃墜した。

また機体自体も王蟲の甲皮を装甲(キャノピーのガラスは王蟲の眼を加工)に使っている為に頑丈で、原作では様々な攻撃に晒されながらも終盤まで飛行不能になる事はなかった。

作中では主にミトが操縦した。

なお、アニメ映画版では言及されていないが、原作でナウシカは、風に乗るのではなく風を切り裂いて飛ぶことから「みにくい船」と評しており、メーヴェの方を好んでいた。

そのせいか、正式に乗り継いだナウシカが乗る事はあまりなかった。


前述の通りエンジンのみをレストアして使っており、漫画版では廃棄されたガンシップの残骸が城の地下に多数転がっている。

ペジテのガンシップ

ペジテのガンシップ

1人乗りで、機関砲を武装として装備している。

エンジンは胴体後部に単発ないし垂直双発で、高速かつ小回りが利く。

トルメキアへの報復に燃えるアスベルが搭乗し、トルメキアの艦隊を襲撃するが、撃墜される。

エフタル王国のガンシップ

ガンシップ

エフタル王国で用いられていたガンシップ。原作コミックの2巻で、1コマのみ登場。

ペジテのガンシップに似たシルエットの機体だが、翼下にミサイルの様な兵装(翼安定式ロケット弾?)を搭載しているのが相違点。

外部リンク

wikipediaの記述。

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