概要
旧式化し始めたTu-95に代わる戦略爆撃機としてツポレフ設計局によって開発された機体である。
細かいところは違うものの、形はアメリカ軍のB-1とほぼ同じ。ただ、Tu-160の方が一回り大きく、スペックもB-1と比べてTu-160の方が若干高い。
あんまりに形が似ているものだから米国は
「B-1のパクリだ」
と批判したもののソ連(開発当時)は
「コンセプトが似てるんだから似たような形になるのもしゃーない」
と反論した。
しかしながらカーター政権下の軍縮からレーガン政権下での開発再開に至るまでに戦略核爆撃機から戦術爆撃機に転職する羽目になったB-1に対し、Tu-160がなんとか核爆撃機として完成できたのは少々皮肉な展開である。
B-1でオミットされたインテークの可変機構も維持しており、最高速度はやや上、一回り大きな機体により航続距離もやや長い。
前述したとおり、老朽化したTu-95に代わるTu-160であったが、なんだかんだで2000年代初頭までは合計35機(そのうち8機はプロトタイプ)しか製造されていなかった。製造された機体の多くは固有の愛称を与えられている。
軍近代化の一環で既存機のアップグレード型のTu-160M1への改修、さらにはTu-160M2型という新造機を50機ほど購入することとなり。ロシア軍の新しい空軍戦力として期待されている。
2024年2月22日、プーチン大統領自らがTu-160Mに搭乗して飛行するなど、国内外へのアピールを行った…が、実はその2ヶ月後である4月11日に本機が墜落していたことが判明した(報道はは7月25日)。
関連タグ
ツポレフ:超音速戦略爆撃機Tu-160を開発・実用化したロシア連邦の航空機メーカー。
ブラックジャック:西側諸国によって付けられた別名。