概要
航空機の搭乗員（空中勤務者）が着る服。
防火を考慮している点は時代を通じて共通だが、温度管理についてはジェット化以前、以降で大きく異なる。
ジェット機の普及以前はパイロットの温度管理は基本的に低温との戦いであり、高度を上げるに連れて下がり続ける外気温にどう対処するかが課題となっていたため、飛行服は保温性に特に気を使ったものとなっている。
しかしながらジェット化以降、巡航高度の上昇によって減圧症の危険が生じたためコックピットの与圧がマストとなった。
ここで必要となる与圧空気は基本的にジェットエンジンのコンプレッサーからおすそわけしてもらうわけだが、コンプレッサーで強烈に圧縮された空気は200度ほどになるためむしろ全力で冷やさなければならない。
パイロットは低温の問題とは無縁となり、パイロットスーツには故障or脱出時のための念の為程度の保温性のみが求められるようになった。
近年は対G性能の追求から対Gスーツの面積が増し、それに伴って保温性能が過剰になっている節があるため、液冷システムが追加されるなど冷却性能も重視されるようになっている。
関連イラスト
第一次世界大戦のころのもの。
太平洋戦争のころのもの。
現代
ヘリコプター
