概要
萌え系の作品、キャラクターのこと。
基本的にはギャルゲー・エロゲのようなキャラデザをした男性向けの美少女コンテンツ。良い意味で使われることは少なく硬派から「○○なんてどうせよくある萌え系だろ?」といったようなネガティブな意味合いが強い。
そのキャラデザは概ね2000年代後半あたりからあまり変化がなく、「楕円体の巨大な眼」「ほとんど存在しない鼻」「現実に存在しない眼・髪色」などが典型的な特徴。
ギャル系という名称で固まらなかった理由は不明。
部分的に萌え系の要素を含んだ作品も存在しているが、萌えがメインでない場合は、あまり萌え系とは呼ばれない。たとえば内容が萌え系風でも全年齢向けでマスコットものの亜種だったり、画風がリアル調だったり、画風が萌え絵でも内容がセカイ系だったり、男性読者をターゲットに含めた女主人公作品、百合作品、変身ヒロイン・バトルヒロイン作品なので萌え要素を使っているに過ぎず、人間ドラマやストーリーもテーマだったりする場合など。
また、萌え系の二次創作の題材になりやすい原作が『萌え系』と呼ばれることがあるが、語弊がある。
広義の意味では女性向けのイケメンコンテンツも萌え系であるが、乙女系・BLと別の呼び方をされることが多い。
隣接したジャンルとの接点
- 少女向けコンテンツは萌え絵のルーツのひとつであり絵柄もよく似ているが、男性向けでないため萌え系とされることは少ない。
- 少女向けコンテンツの大きな特徴として「萌え系以上に眼が巨大化しやすい」「眼のハイライトも巨大になる」「まつげが大量に生える」「鼻が大きくも小さくもない」「表情や細かい動きに青年漫画と別の生々しさがある(髪型が頻繁に変わる、髪型を滅多に変えないキャラでもどこかが崩れる)」「幼児と美醜を意識しない顔以外で“頬の膨らみ”を義務化して描くことが少ない」「整った顔と印象の良さが必ずしも一致しない(憑依もの、ホラーものなど)」があるが、一概には言えない。
- 少女向けの原作版とアニメ版も絵柄の傾向が異なり、CGが普及して透明感が表現できるようになってからはアニメ版もより少女漫画的になった。アニメ版は動作のために絵柄を大なり小なり記号化しているため、特に萌え系に影響を与えているという説がある。
- 少女向けは魔法少女もの、百合漫画を除いて、女性キャラよりも男性キャラのほうが萌え絵に近い絵柄で描かれる傾向にある(BLの受けなど)。
- ファンシーグッズには萌え絵以外のアニメ絵が使われており、「美形なのか不細工なのかよく分からない人物」「年齢、性別、種族が不明のゆるキャラ風の人物」「漫画を読み慣れてない人でも共感しやすい現実的・近代的な建物、衣服、日用品」などが描かれている。
- 等身大の女性キャラも、萌え絵に似た絵が使われていても萌え絵とは言われにくい。
- 萌え絵の美少女をキティちゃんのようなファンシーグッズ風の絵柄で描くなどの逆輸入パターンもあり、公式画が萌え絵じゃなくてもキャラクター人気を想定してプロフィールを用意する作品もあり、萌え系じゃない作品に「自分にとっての萌え系」という人もいて、今では一種のバズワードのようになっている。
表記ゆれ
関連項目
魔法少女 癒し系 乙女系 ヴィジュアル系 腐向け オタク向け
判子絵…萌え系が流行りだした頃に問題になりやすかった要素
女尊男卑…世界観がこうなりやすい。