概要
基本的には同性である女性キャラクターの声を担当することが多いが、声優自体の数が少なかった昭和~平成初期は特に、変声期以前の少年/男児キャラや、声の高めな男の子/男の娘役を担当するのも、女性声優の主要な仕事であった。
平成に入ると、ハイトーンボイスの男性声優が増えた経緯もあり、かつてのように女性声優が少年役をこなすケースは徐々に減り始めた。宮崎駿(スタジオジブリ)が女性声優が子供を演じる例を避け始め、大作映画に本物の子役を少年役としてキャスティングするようになっていった影響も大きい。それでも男性声優に比べると、声優本人の声質にもよるが、マスコットキャラクター、動物(ケモノ・人外)、こども(男女問わず)、青年など、現在でも様々な役を担当することが多い。また男性キャラクターの少年時代の声を担当するケースも多い。
また、人気が出ると特にアイドル声優と呼ばれ、アイドルのようにファンから扱われたり、人気声優同士でユニットを組んだり、単独名義でCDデビューして歌手活動を行うことが多いのも、特に平成を全盛として女性声優の特徴だった。こうした需要の拡大により、男性声優も本職と音楽活動を両立させるケースが増えたが、女性声優ほど数は多くないのが現状である。
業界内の大人の事情としては、専門学校あがりの新人数も多く世代交代のサイクルも早い女性声優は、ギャラが最低ランクに定められているジュニア期(※デビュー3年以内)~ギャラが高騰する前の若手期のうちのドル売りで、低コストで稼いでおきたいという思惑があり、また日本国内においては特に日本人男性の女性声優オタク層は10代~30代前半の女性声優を熱心に応援しがちな傾向にあるという悪い意味での利害も一致しているので、この法則にハマると新人のうちにあっさり使い捨てられてキャリアが終わる。男性声優と比べると寿命自体も総じて短く、非常に生存競争も過酷な職業である。
以上のように厳しい現状があるというのも現在は知られているが、2000年代以降は女性声優が表舞台に上がってスポットライトを浴びる機会が増えたことや、オタク層の一般化に伴い声優に直に憧れる女性も増えたことで、声優業界に憧れて入る女性たちもいまだに途切れることが無い。このため「人手不足なので使い捨てでは無く、じっくり育てる。」という事象は起きていない。
女性キャラクター以外のキャスティング例
動物(ケモノ)
こども
青年
その他
一覧
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外部リンク
女性声優とは(ジョセイセイユウ)[単語記事] - ニコニコ大百科