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概要編集

声優業を中心とした芸能事務所の呼称。声優プロダクションとも呼ばれる。


基本的には「所属タレントの大多数が(専業)声優である」プロダクションのことを称する。

声優として活動しながら顔出しでのメディア出演が中心の俳優が多数所属する劇団・事務所も存在するが、声の仕事が中心ではないタレントの方が多い場合、あまり声優事務所とは呼ばれない。ただし、本記事ではそのような劇団・芸能事務所も紹介している。


「声のみ預かり」「業務提携」という形で、フリーランスとして活動する声優や、別事務所に所属する俳優やタレント、歌手といった専業声優でない人が声優活動を行う際のキャスティング窓口を担当するプロダクションも多い。


特徴編集

一般的な芸能事務所と比較した場合の声優事務所の特徴をいくつか挙げる(なお、投稿者は素人なのであまり鵜呑みにせず、参考程度に)。

  • 作品のキャスティング、特に脇役・端役・ゲストキャラクター・単発作品などでは音響スタッフ(音響監督(吹き替えの場合は「演出」)、音響制作会社のプロデューサーなど)の意見が反映される傾向が強く、主役の所属事務所であっても発言力はあまりない。このため、所属声優との関係において、事務所の力は比較的弱い。青二プロダクションがやや例外的だが、それでも一般的な芸能事務所ほどではない。
    • アクターズ・ギルド(日本俳優連合)が確立している点、分業ではないがキャスティングの専門家がある程度存在している点など、日本の芸能界よりもハリウッドなど海外の俳優の世界にむしろ近い部分がある(トップクラスのギャラを比較すると日給換算でも4桁ぐらい安いことは別として)。
    • 音響制作会社からの指名で仕事が受けられる力があれば、フリーランスでの活動も可能。オーディションも指名がないと受けられない点がデメリット。
  • 一般の芸能界では移籍・独立がマスコミ沙汰になったりするが、声優事務所の場合は前述の力関係を反映してか、スムーズに行われる場合も多い(トラブルになったケースもある)。移籍先との交渉は契約終了後に行う、事務所間での引き抜きは行わないのが建前なので、移籍はかならずしも容易ではないが、一般的な芸能事務所と比べるとしがらみは少ない。事務所の意向で共演NG、なんてことはないはずである。
  • 設立に声優が関与している事務所が多く、声優が代表を務めることも珍しくない(劇団系以外の一般の芸能事務所の場合、個人事務所を除けばどちらも稀)。
  • アニメや吹き替えなどの収録には、マネージャーは通常同行しない(イベント等には同行する場合が多い)。
  • 付属養成所を設置している事務所、あるいは養成所が母体となっている事務所が多い。主要な声優事務所で常設の養成所がないのは大沢事務所ビーボぐらい。収益の点でも養成所が中心になっている事務所が多いようである(お笑い系の事務所にも養成所は多いが、収益に占める養成所の比率は声優事務所のほうが高いと思われる)。
  • 声優個人にもあてはまることだが、顧客はクライアント(放送局やメーカーなど)と音響制作会社であって、音楽活動等を除けばファンが売り上げに影響できる部分は少ない(視聴率にもセールスにもあまり寄与していない)。ファンクラブを運営しているような場合を除いて、ファンへの対応は善意のサービス、ぐらいに(ファンの立場としては)思っておくほうがいいと思われる。

業界団体としては『日本声優事業社協議会』(略称:声事協、JSYCC)と『日本芸能マネージメント事業者協会』(略称:マネ協)がある(それぞれの会員各社はリンク先で確認できる)。新人が所属して一般的なアニメ・吹き替え作品などに出演できる可能性があるのは、基本的にはこれらに加盟している事務所。


主な声優事務所編集

※小さな四角の見出しは子会社・関連会社

※括弧内は所属している俳優、声優、歌手などのタレント総数。準所属や預かりも含める。

新人の増加、移籍などが多いため参考程度に。


  • 東京俳優生活協同組合(約320) 略称は俳協。声優プロダクションの創設者を多数輩出。会社ではなく「生活協同組合」という形態をとる。声優やナレーターのほか、映像や舞台を中心に活動している俳優も多数所属。

  • 青二プロダクション(約320) 俳協の元マネージャー久保進が立ち上げ。日本初の声優中心の芸能事務所。ベテランから若手まで、さらに専業ナレーターも所属しており、分野的にもオールラウンドに近い事務所。


  • 81プロデュース(約270) ぷろだくしょんバオバブの元スタッフが独立。当初は舞台・番組制作会社だったが、NHK放送劇団出身声優が合流したことで声優のマネジメントに参入。人気声優から大御所俳優まで幅広いメンバーが揃っている。

  • Zynchro(4) 元・81プロデュースの柿原徹也が設立。当初は柿原の個人事務所的な意味合いが強かったが、2018年より数名所属者が加入。

  • ケンユウオフィス(約80+預かり多数) 元オフィス央→ぷろだくしょんバオバブの堀内賢雄が、主催するワークショップ「talk back」を基として設立。堀内の師であるたてかべ和也(故人、元オフィス央社長→バオバブ)が取締役として参加(現:「永劫所属」)。





  • 大沢事務所(約150) 俳協の元マネージャー大沢和男(故人)が設立。






  • ステイラック(2 + 預かり数名) 元アクロス エンタテインメントの浪川大輔の個人事務所として設立。2016年になって、杉山紀彰が移籍したのを機に、数名の預かり所属者が加入。2022年からは石川界人中島愛(業務提携)が所属している。








  • ラクーンドッグ プロ・フィットのマネジメント業務廃止を受けて新設された事務所。当初はプロ・フィット所属の岡本信彦が新規事務所の立ち上げ、新人および養成所在籍中の生徒の受け入れを発表、同社のマネージャーも数名の声優を引き連れ独立することを発表、両社は業務提携という形で対応するとしていたが、その後業務提携の枠を超えて一つの会社としてまとまることになり、岡本と現場マネージャーの澁谷将が代表取締役に就任した。2022年4月にプロ・フィット所属者の大半が移籍する予定で、名実共にプロ・フィットの受け皿会社となる。


  • マウスプロモーション(約110) 旧称「江崎プロダクション」、俳協の元マネージャー江崎加子男(現:アーツビジョン取締役会長)が設立。江崎の退社後は納谷六朗の妻である小野光枝(納谷光枝、夫妻ともに故人)が代表を務めた。



  • アミュレート(約50) 5pb.を設立した志倉千代丸が会長を務めたMAGES.のタレント部門。廃業した事務所にかつて所属していた者や、他事務所からの移籍者が半分以上を占めている。2024年8月に分社独立した上で、ディーカラーの事業を統合。


  • EARLY WING(約60) 元カレイドスコープが多い。
    • FIRST WIND production(約20名+預かり多数) 2019年までの商号はAbility Soul Pro。準所属・預かりが大半だが、喜多村英梨が一時的にEARLY WINGから移籍していたことがある。
    • WITH LINE(約2名+預かり多数) FIRST WIND productionと同じく準所属・預かりが多い。

  • HIGH PINE EARLY WINGの系列事務所PUGNUSとして設立されたが、立花理香がEARLY WINGへ移籍したことで所属者がいなくなる。その後現社名に変更するとともにEARLY WINGから独立、あわせてマネジメント業務から撤退したDigital_Doubleから保住有哉相良茉優などを受け入れて業務を再開した。


  • リマックス 設立時の代表は元・賢プロのキートン山田、後に同じく元・賢プロの高乃麗が代表を引き継いでいた(現在はいちタレントとして所属)。設立当時、日本俳優連合と日本アニメーションとの間の訴訟で賢プロが中心的な役割を果たしており、日本アニメーションとの関係が深かった二人とマネージャーが独立する形で設立(ただし両名とも日俳連脱退には至らず、会員のまま)。当時の賢プロ所属声優の大半が残留し、リマックスには移籍しなかった経緯がネットで語られていたが、真偽は不明。その後、訴訟は日俳連の勝訴に終わり、リマックスも声事協・マネ協加盟の一般的な声優事務所となっている。他事務所からの移籍者が比較的多め。

  • オフィスPAC パフォーミング・アート・センター(元・賢プロの野沢那智が設立した俳優養成所)在校生・卒業生のマネージメントを目的として設立された。野沢の没後は息子の野沢聡が代表を務めていたが、2012年からは東北新社の傘下となり、パフォーミング・アート・センターとは別資本になる(そちらはのちに事業停止)。吹き替えで活動している人物が多い。

  • AIR AGENCY 元・賢プロの藤原啓治(故人)が設立、代表を務めた。リマックスのケースとは異なり、のれん分けという意味合いが強かったのか、両事務所の所属声優の共演は比較的多い。藤原の死後はスタッフとして長年勤めていた渡部栄一が代表を務める。


  • ミュージックレイン(約7) もともとはインディーズレーベルで活動するミュージシャンの事務所だったが、2005年にソニー傘下で法人化。法人化初期より10年近くはスフィアのメンバーのみが在籍していた。2013年に行われたオーディションにより、現TrySailのメンバーが新たに加入した。



  • TABプロダクション 音響監督の中川達人が設立、当初は俳協演劇研究所(俳協の養成所で、声優系ではなく舞台系)出身の新人が所属していた。声優事務所部門が2002年にティー・エー・ビー(もともとは“Tokyo Actors Bank”の略)から分離。設立当初のブロッコリー作品の音響制作をTABが手がけていたためか、真田アサミが長らく所属していたほか、大ベテランの黒沢良(故人、若本規夫の師)のマネージメントも担当していた。現代表は歌手・声優のREIKA。


  • アル・シェア 廃業となった同人舎プロダクションの元スタッフが新規に設立。2015年に同人舎から社名変更。



  • 尾木プロ THE NEXT 旧称「ラブライブ」⇒「YMO」。ネルケプランニングのマネジメント部門として設立。ネルケと提携する劇団の劇団員を中心に、舞台役者からの転向者や舞台と並行して活動している者が多数所属している。





  • オフィス海風 旧社名・海風。設立時は合同会社だったが、後に株式会社化に伴い現社名に変更。元ぷろだくしょんバオバブ(←青二プロ)の緒方賢一や元・賢プロダクション(←オフィス野沢←81←青二)の千葉千恵巳などが所属。

  • Honey Rush 声優なかせひなにより設立。特に専門というわけではないが、アダルト系作品へのキャスティングのほか、別部門でイラスト・シナリオの受注も担当している。

  • Apollo Bay 大手芸能事務所アミューズの子会社である株式会社ライブ・ビューイング・ジャパン傘下の声優事務所。元アミューズ所属声優が移籍。



  • アップアンドアップス 2013年よりぷろだくしょんバオバブからフリーを経て松井菜桜子が設立した声優プロダクション。松井はそのまま代表取締役に就任。声優マネジメントだけではなく自社スタジオでの収録現場提供やコンテンツ企画・制作、キャスティング協力までこなす。



吹き替えなどでは比較的メジャーだがアニメにはそれほど出演していない声優事務所として、職業声優の草分けである巖金四郎(NHK東京放送劇団第1期生)が晩年所属していたプロダクション・タンクのほか、リベルタ(有限会社ジェイ.クリップ)、スターダス・21 Neu(旧スターダス・21)、地球儀(2021年にスターダス・21から独立)など。この4社はいずれも映像や舞台を中心に活動している俳優も多い。ネクシードはZ級洋画の雄・アルバトロスの傘下だが、ベネディクト・カンバーバッチの吹き替えで知られる三上哲など、他社作品にも出演している。


これに加え、(とくに企業向けの)ナレーションやアナウンス、イベント司会などへの配役がメインで、アニメへの出演の機会が少ない事務所も存在する。


このほか、イエローテイルアトリエピーチなど男性向け作品が中心の声優事務所、市場規模は小さいが大阪など首都圏以外の声優・ナレーター事務所もある(大阪を拠点に全国区の番組でも活動している声優としては生駒治美(大阪テレビタレントビューロー→Jプロダクション)などがいる)ため、すべてを網羅するのは無理。

また、声事協にもマネ協にも加盟しておらず、かつ活動実績もほとんど確認できない(自称)声優事務所は所属料詐欺・レッスン料詐欺などが疑われるので注意。



劇団編集

劇団に所属している一部の舞台役者の中には、声優として、アニメやゲーム、吹き替えで積極的に活動している者も少なくない。また、現在は声優としての活動が中心の人たちの中にも、活動初期は、舞台での活動が中心だったが、アテレコでの仕事を増やすために劇団を離籍した人物も少なくない。その逆に、声優事務所に所属し、アテレコでの活動を中心においている人物にも、自分の劇団や演劇ユニットを設立・結成して、舞台役者として時折活動している者も多い。


劇団員の声優やナレーターとしての活動のほか、映像作品(テレビドラマ、映画、Vシネマなど)への出演を担当する部門は一般に映画放送部、または略して映放部と呼ばれる。配信作品だろうが、OVAだろうが、CDドラマだろうが、ゲームだろうが映画放送部である。劇団の体制によっては、声優や映像に軸足を置く一部の劇団員が映放部所属という形をとる場合もある(映放部所属者が劇団の公演に出演することがあるかどうかは劇団によって異なると思われる)。演劇界での「マスコミ」という語は映放部が担当する分野を意味することがあり、これには配信作品もOVAも(以下略


また、一般的な(舞台公演を中心に活動する)劇団ではないが、NHKは東京放送劇団をはじめ各放送局に専属劇団があり、民放ラジオ局にもTBS放送劇団ほか専属の放送劇団があって、1950年代に全盛を迎えたラジオドラマの声優として活躍した。アテレコ草創期から活躍しているベテランは放送劇団出身者の比率が高い。


  • テアトル・エコー 「喜劇の劇団」を標榜。太平洋テレビ→俳協→青二の流れと並び、日本のアテレコ文化の礎を築く。出身者もベテランを中心に多数。一方で、山田康雄納谷悟朗熊倉一雄と、「声優」と呼ばれることを特に嫌がるベテランが在籍していたが(いずれも故人)、現在の劇団員はそこまで神経質ではなさそうである。山田・熊倉・井上ひさしらがテレビでも活躍したためか、多くの劇団とは異なり、外部出演の部門は「放送映画部」である。
  • 新劇系 アニメにも多数出演している声優もいるが、全体的には吹き替えが中心(吹き替え自体が他の分野以上に新劇的演技の影響が強い)。BLCDや男性向け作品にはほとんど出演しない。
    • 文学座 斎藤志郎らが所属。元座員に坂口芳貞(故人)。
    • 劇団俳優座 内田夕夜小山力也らが所属。
    • 劇団民藝 横島亘らが所属。
    • 劇団青年座 山路和弘岩崎ひろし家中宏らが所属。その名に反し、中年や高齢者もいる。マネージメント部門は別法人の青年座映画放送で、劇団員や劇団出身者以外の所属者も多い。BLCDへの出演も若干あり、男性向け作品にクレジットありで出演した例もある。
    • 劇団昴 宮本充湯屋敦子らが所属。元劇団員に小池朝雄石田太郎(いずれも故人)、平田広明
    • 演劇集団 円 高橋理恵子らが所属。元会員(=劇団員)に岸田今日子(故人)、朴璐美。マネージメント部門は別法人の円企画。青年座映画放送とは異なり、所属者は会員のみ。なお、現代演劇協会の分裂の最終的なきっかけとなったのがマネージメント部門の別法人化をめぐる対立で、賛成派(反福田恆存派)が1975年に現代演劇協会から脱退して結成したのが円、残留した反対派(福田恆存派)が結成したのが劇団昴である。現在では当時の幹部はほぼ一線を退いているうえ、福田の没後に遺族と劇団昴との関係が悪化したこともあり、両劇団間のわだかまりはおおむね払拭されたと思われる。が、現在でも劇団昴はマネージメント部門を別法人化していない。
    • ほか、劇団NLT、後述の劇団朋友など多数。劇団東演はマネージメント部門として別法人のぱらーた企画を有し、近石真介貴家堂子が所属していたが、すでに解散している(ぱらーた企画解散後に東演に所属した綾川りのは声優としてはフリーランス)。
  • 児童劇団系

声優業も受け持つ芸能事務所編集

ここでは一般で広く知られ、声優事業にも進出した芸能事務所を挙げる。


廃業となった事務所編集

体制変更に伴い、事務所としての機能が事実上停止になったり、所属者の減少、主要スタッフの引退・死去、赤字などにより、倒産・解散した事務所。


  • オフィス央 元俳協のたてかべ和也が設立。1984年にぷろだくしょんバオバブに吸収合併。その後バオバブから独立したケンユウオフィスは人脈的にはオフィス央に連なる。
  • ミューラス バンダイの孫会社(バンプレストの子会社)として設立。経営難から2001年に解散。所属声優のほとんどはアーツビジョンに移籍。また、一部所属声優がバンプレスト社員でミューラスの運営に関わった安藝貴範と共に発足させたのがグッドスマイルカンパニーである(現在は芸能マネジメント業から撤退しフィギュアメーカーに)。
  • 紅屋25時 屋良有作ら元青二プロダクションの声優・スタッフが2000年に設立。2001年にアットウィルと改称(商号変更だったのか、それとも別法人だったのかは不明)。2002年に自己破産。実質的な後身はピーボ。なお、同じく青二プロ所属の銀河万丈をホスト役とし、ゲストの女性声優(こちらは青二に限らない)のラジオドラマを放送する同名のラジオ番組が1996年〜1997年ごろに放送されていた(ただし、銀河は紅屋25時には移籍していない)。
  • 九プロダクション 劇団新人会(現:劇団朋友)の映画放送部が母体。社長の死去により2004年解散。劇団朋友団員以外の所属者はぷろだくしょん★A組を中心に、惟プロダクション、ケンユウオフィスなどに移籍。劇団朋友は2009年に映画放送部を再設置している。
  • ミディアルタ・エンタテインメントワークス 本業はテレビ番組・CMの編集スタジオ。2007年に芸能マネジメント業務に参入。2009年に「ミディアルタ」として分社化するも2010年に解散(破産)。元所属者の多くはアミュレートやピアレスガーベラに籍を置いている。
  • ドワンゴアーティストプロダクション ドワンゴグループの声優プロダクションとして2007年に設立。後に運営会社がドワンゴと文化放送の合弁企業であるAG-ONE(現:MAGES.)に移った。南條愛乃栗林みな実らが所属し、「ドワンゴクリエイティブスクール」(現「SAY YOU LAB」)という養成所も擁していたが、2011年に同じAG-ONEが運営するアークレイ(現:アミュレート)に吸収合併された。
  • 同人舎プロダクション 声優の小林修が1965年に設立、大塚芳忠佐々木優子深見梨加らが輩出した。小林の死去により2011年解散。スタッフは同年新たに「同人舎」(現:アル・シェア)を設立したが、所属声優は四散している。
  • オフィス野沢 2006年、当時81プロデュースに属していた声優の野沢雅子と元声優で野沢のマネージャーを務めていた吉田理保子が設立。野沢が主宰する劇団ムーンライトのマネージメント部門だったムーンライト企画の業務も継承した。2012年に解散、野沢は青二プロに出戻りし、吉田のほか、所属者のほとんどはメディアフォースに移籍。
  • ラムズ 元はラジオ番組の制作会社。1999年、野川さくらとの契約を機に声優マネジメントにも参入。マネージャー制度を廃止したことから2000年代後半より所属声優の離脱が増え、2013年に破産。所属者の多くはフリーに転向、あるいはアミュレート・EARLYWINGなどの他事務所に移籍している。
  • 元氣プロジェクト 1995年設立。井上和彦が設立に関わっていた。2005年に井上が離脱し(⇒B-Box)、2009年に声優マネジメント部門がオフィスワタナベとして事実上分離。声優以外の芸能マネジメント部門も2013年にワイスプロダクションとして分離し、現在はコンテンツ企画・制作が主事業となっている。
  • メディアフォース 旧称「アクアライト」。アニメやラジオ番組の制作会社だったドリーム・フォースの子会社として2001年設立。オフィス野沢の解散後の受け皿プロダクションとしても機能していた。ドリーム・フォースの経営難により両社とも2014年に自己破産。所属声優は四散し、大半はディーカラー、そのほか賢プロダクション、プロダクション・エースなどに移籍、あるいはフリーに転向。移籍先も見つからず、フリーでも活動できず、そのまま引退したと思われる声優も多い。声優事務所の倒産としては、所属者への影響が最も大きかったケースだと思われる。
  • トリトリオフィス 「株式会社トリアス」との合併で「パワー・ライズ」が設立された。それにともない、大橋歩夕山村響などはフリー及び別事務所に移籍している。元所属者からは中村悠一甲斐田ゆき高橋広樹など著名な声優が輩出。
  • ボイスアンドハート ミュージックレインやSMA同様にソニー系の事務所として、アニプレックスとロード&スカイとの合弁で発足し、小森まなみ井上麻里奈阿澄佳奈松嵜麗等が所属。のちに合弁を解消し声優マネジメント部門を廃止、ロード&スカイ傘下の企業として音楽制作事業を主体とした形となった。
  • オフィスもり 2002年に森功至によって設立。出演依頼の減少に伴い売り上げが減少、2018年5月に設立されたプラスワンカンパニーに森を始めとしたほとんどの所属声優を移籍させた上で、同年6月末に破産開始決定を受けた。
  • office EN-JIN 学研パブリッシング(現:Gakken)の声優マネジメント部門。要はアニメディアメガミマガジンの延長線上で営む事務所。南條愛乃礒部花凜などが所属していたが、2019年1月に南條のマネジメント業務をN3エンタテインメントに移管したことで休業状態にある。
  • 東映アカデミー その名の通り映画会社の東映による芸能プロダクション兼俳優養成所(東映東京撮影所の管轄)。子役時代から実地的な育成を行っており、東映特撮や東映アニメーション作品の主題歌コーラス集団「ヤング・フレッシュ」はここの子役または出身者によって構成される。系列の関係もあり声優のマネージメントやアニメのキャスティング事務も受け持っており、菊池こころ沖佳苗宮本佳那子を輩出。2011年3月に閉鎖しマネジメント部門は東映俳優センターと統合した東映マネージメントに移行したが、声優のほとんどはアクセルワンなど関係のある他の事務所に移籍している。
  • アース・スター エンターテイメント TSUTAYA蔦屋書店を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブのグループ会社である出版社。2009年にタレントマネジメント事業に参入した。2014年に開催した「国民的声優グランプリ」から中島由貴高尾奏音を輩出。2018年3月末をもって声優・タレント事業から撤退した。
  • プロ・フィット(約30) アイムの元マネージャー谷村誠が設立。2021年11月4日、「責任あるマネジメントが出来なくなる」という理由から2022年3月末でプロダクション業務を閉鎖。
  • ビーボ 元青二プロ⇒紅屋25時の屋良有作らが設立。事実上の紅屋25時の受け皿事務所。代表の屋良が高齢になったことを理由に2022年3月末で廃業。
  • オブジェクト 元は2008年設立の音響制作会社で、2014年より沢城千春が所属となりマネージメント事業を開始。その後小原莉子なども所属したが、2022年3月末を以ってマネージメント事業を終了した。
  • ディーカラー 元マウスプロモーションのスタッフ・声優が設立。メディアフォースの自己破産後、同社に籍を置いていた声優が多数移籍している。2024年8月にアミュレートと事業統合(分割設立された同社に吸収合併)し、消滅。
  • Digital Double サイバーエージェントの子会社としてタレント・モデルの肖像3Dデータの活用を主目的に設立されたが、2020年よりタレントマネジメント業務を開始。相良茉優(元リンク・プラン)と増田里紅(ジャスト・プロと並行所属)が所属したほか、レーベル所属だがMay'n(マネジメントはホリプロ)などの歌手も所属。2024年6月までに所属声優がHIGH PINEに移籍するなどした上でマネジメント業務から撤退し7月に解散。音楽レーベルとしてはサイバーエージェントが業務を引き継いでいる。

かつて存在した劇団編集

声優分野での活動が顕著だった劇団を挙げる。

  • 劇団薔薇座 野沢那智が主宰。当時野沢はラジオパーソナリティとして人気で、声優志望の入団希望者も多かったらしい。機動戦士ガンダムのメインキャストは鈴置洋孝(故人)、玄田哲章鈴木清信戸田恵子と薔薇座団員が多かった。ほか中村秀利(故人)、高島雅羅など。1992年ごろ解散。
  • 劇団こまどり アテレコに強かった児童劇団(なお、設立初期より成人も所属していた)。声優としては池田秀一玉川砂記子冨永みーな渕崎ゆり子浪川大輔坂本真綾らが輩出。マネージメント部門のみがグループこまどりとして存続したのち、2003年前後に廃業。
  • 劇団21世紀FOX 主宰の肝付兼太(故人)のほか、山口勝平、元劇団員には小桜エツコ伊藤健太郎らがいる。1990年代後半ないし2000年代前半にマネージメント業務を縮小しており、以降は山口勝平は声優としては個人事務所で活動、肝付兼太も2016年に81プロデュースに所属していた。2016年6月30日をもって「無期限の充電期間」に入った。
  • 劇団若草 マネージメント部門は八重垣事務所。1949年に設立、劇団ひまわりと並び、日本を代表する児童劇団であった。声優としては水島裕飯塚雅弓小清水亜美三瓶由布子久野美咲らを輩出したが、2010年代には所属者の声優分野での活動はあまり見られなくなっていた。2018年に事業を停止、2019年1月23日に破産開始。

関連タグ編集

芸能 声優 人気声優 アイドル声優 声優ユニット 所属フリーの声優 主役でデビューした声優 ヒロイン役でデビューした声優 中の人ネタ 声優アワード


関連サイト編集

芸能事務所の一覧 - Wikipedia

声優養成所 - Wikipedia

日本声優事業社協議会 - JSYCC

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