概要
賢プロダクション所属の女性声優であり、同社の相談役。付属養成所スクールデュオでは代表を務めている。
かつての所属事務所は、劇団三王→近代劇場→東京俳優生活協同組合→東京アーチストプロ→青二プロダクションに所属していた。
本名・内海道子(うつみみちこ)。夫は同じく声優で、賢プロダクション会長でもあった内海賢二(2013年死去)。
『サザエさん』の磯野ワカメや『ドラえもん』の源静香と、国民的アニメの代表的な2作品に長年出演していた大御所。その他、60年代から80年代にかけて、少女役やマスコットキャラクターを数多く演じている。
エピソード
夫の内海賢二とはTVアニメ『マッハGoGoGo』で知り合い、内海からの熱心なアプローチを受けて交際を開始した。結婚後も『ドラえもん』の劇場版など複数の作品で共演を果たしている。
ちなみに生前の家庭内勢力では野村が上で、内海と彼の愛犬が喧嘩したときはなぜか夫婦喧嘩と勘違いされたという逸話がある。
二人は業界内でもオシドリ夫婦として有名であり、内海を失った時の野村の憔悴っぷりは凄まじく、周囲からはとても心配されていた。
現在でも「もう少し生きてほしかった」と夫の死を非常に惜しんでおり、内海への思いは深い。2016年、第10回声優アワードで自身が功労賞を受賞した際は「ウチで待っている内海賢二に『私も功労賞とったわよ』と報告します」と語った。ちなみに内海も第3回にて功労賞を受賞しており、夫婦揃って長年の業界への貢献を讃えられることとなった。
現在は育成側として数多くの生徒を排出しており、意図的に個性の強い人物を生徒に採用している。「自分のスタイルを変えない子は強いですよね。魅力がある。私はそういう子を見ると、どう料理しようかとすごく楽しみなんです(笑)。」とインタビューで語ったように、スクールデュオでは本業とはまた違った楽しみを見出している。
夫の死と同時期に、ドラえもんを長く演じた大山のぶ代が認知症に罹患し、その後立て続けにジャイアン役のたてかべ和也、スネ夫役の肝付兼太が逝去した際は流石に堪えたと言い、事務所運営もスタッフの裏切り等から厳しい運営が続いているという。
しかし2020年には「残りの人生は全て後進の育成に尽くす」と語り、現在でもスクールデュオで新人達に指導を行っている。同年、声優e-ラーニングシステム「SPOT」を立ち上げた。
2024年7月12日にのび太役の小原乃梨子が逝去。その後週刊誌(女性自身)のインタビューに応じ、彼女の訃報を関係者から聞き、その後『ドラえもん』収録時のエピソードを語り、水田わさびを始めとする後任者と共にラスベガスに旅行したり、共演者と交流していた事を述べた。
それから2ヶ月後の同年9月29日に大山のぶ代もついに逝去してしまい、旧『ドラえもん』の主要メンバーでは、野村が最後の生き残りになってしまった。その後、彼女は大山の訃報に対し、事務所を通してメディアの取材に応じ「写真でも良いから最近の大山さんに会いたかった」とコメントした(大山の病状が進行していた為、しばらく会えていなかった模様)。
生前中には大山、小原とも温泉に行ったことがあるらしい。