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声優アワード

せいゆうあわーど

声優を対象とした賞。その年度に「最も印象に残る」活躍をした声優や作品を対象とする。2006年創設。
目次[非表示]

概要

「声優アワード」とは、その年度に「最も印象に残る」活躍をした声優や話題となった作品を対象に、その業績を称えるために2006年に創設された「声優を対象とする賞」である。
主催、選定は「声優アワード実行委員会」による。
共催はKADOKAWA小学館、小学館集英社プロダクション、文化放送、アーイメージ。声優の地位の向上に寄与することを目的としている。
12部門を設け、各々の定義に従って選定・評価・贈賞するものとする。

年度によって選考方法が若干異なるが、現在は10月~11月に行われる一般投票の結果を元にノミネート者を決定。
選考委員会による二次選考後、中央選考委員会を経て受賞者が選出され、翌3月に表彰される。

特徴

長所

声優の活動のみを対象とした大規模な表彰は他に存在しない為、稀少価値がある。
また賞に名前が冠された富山敬高橋和枝の功績を称えるアワードとしても評価される。
最多得票賞など、声優ファンの投票数がそのまま反映される部門がある点も、一般視聴者も参加して楽しめる大きな長所と言える(しかし2017年度より最多得票賞は廃止となった)。

短所・課題

最大の短所は、アカデミー賞のように役者演技(演技力)に対する評価として与えられる賞ではなく、あくまでも、出演したアニメやキャラクターの人気に対して授与される「話題賞」の域を出ない点にある。
一般のアニメファンによる投票の結果を基準にノミネートが決められるルールも相まって、特にその年度における「覇権」アニメで人気キャラを演じたかどうかが、大きな評価ポイントとなる。
このため、主要部門の受賞はベテランには難しく(山寺宏一すら主要部門を受賞したことは一度もない)、その年に話題作のレギュラーを多く演じた若手の人気声優アイドル声優が授与されやすい点にある。ドラマや映画などの吹き替えも、アニメ作品やアニメファンに知名度が高い声優を除けば(賞自体は設立されているものの)受賞が難しい。
また、大人の事情により、所属フリーや個人事務所、小さな声優事務所所属であるほど受賞は困難となる(後述)。

他にも

  • 声優事務所の力や利害関係なども大きく働く為、同じ声優が数度にわたり受賞したり、新人賞はゴリ推しと揶揄されたりする事もある
  • 適正な人物がいないと「該当する受賞者なし」とすることもあった(主演男優賞など)。
  • その年によってそれぞれの部門の枠(受賞人数)を減ったり増やしたりという曖昧な措置も通例。
  • 一般的な知名度は皆無なため、アカデミー賞のように「オスカー受賞作品」のような宣伝材料には用いられない。
  • アニメよりも実写での俳優活動がメインの人物が、話題性だけで受賞したようなケースも有る(後述)。
  • 2017年に廃止された最多得票賞については、結果をどうみても「結果の決まった出来レースにしか見えなかった(廃止と共に該当声優は殿堂入りとなった)。
  • つまり、受賞したからといって箔が付くわけでもない。

など挙げたらキリがない。

しかし、昨今の声優ブームやアニラジ、アニメ・声優雑誌等で大々的に報じられたり、一般向けのテレビ番組でも紹介されるようになったことから、一般にも知名度が向上している事も否定できない。

不参加事務所

上記などから、声優アワード自体が陰謀出来レース大人の事情などの黒い噂があることで有名なせいか、実力派声優が揃う大手事務所の一つ、シグマ・セブンは賞レースには珍しく非協力的(不参加)である。
実際、声優アワードにおいて演技(主演賞・助演賞・新人賞等)で受賞された声優が未だ一人もいないことからも色々と察せられる。受賞歴があるのは水樹奈々(第2回・歌唱賞、第3回・富山敬賞)のみだが、いずれの賞も(その年度の)声優の演技とは関係ない賞であり、声優事務所としてではなく音楽レコード事務所として受賞したようである。

実際に、数年前にシグマ・セブン準・所属のとある声優が「うちの事務所は声優アワードに参加してないから、どんなに人気作品に出てようと所属声優は演技で選ばれない」旨をTwitterで明言して話題となった(尚、この声優はこの騒動によりTwitter削除・事務所を解雇させられた)。これらの事情を鑑みても、事務所が声優アワードに不参加なのはもはや明白なのだろう。

ただし、あくまで声優アワードに非協力的なだけで、他のアニメ関連の受賞には比較的寛容なようである。
例として、事務所の主力的声優である中村悠一(現・INTENTION所属)と井上麻里奈(現・青二プロダクション所属)は、日髙のり子らが主催する長寿ラジオ番組(声優アワードより歴史が長い)・『ノン子とのび太のアニメスクランブル』におけるアニメグランプリで、過去にそれぞれ主演男優賞・主演女優賞を受賞している。

以上のように、シグマ・セブンが声優アワードのみは頑なに参加していない詳しい理由は明かされていない。しかし、ほとんどの事務所が参加する中、不参加という清々しいほど孤高な精神をアワード開設以来ずっと貫いていることを評価する声が年々高まっている。今後も不参加の精神を貫くのか注目である。

俳優の受賞

2014年に『アナと雪の女王』の吹き替えの人気に対する評価として神田沙也加に主演女優賞が贈られた際は、声優を本業としていない俳優への授与は賞の理念としてどうなのかと、アニメファンの間でも賛否両論であった。
そもそも吹き替えの仕事まで含めるなら、過去に受賞してしかるべき声優・俳優は大勢いるはずなので、神田沙也加への唐突な授与には多くのアニメファンが戸惑うことになった。
ただし、神田は受賞以前の2012年に既に声優デビューを果たしており、その一年前から声優養成所で正規のレッスンを受けた実績があるため、話題性だけの不当な評価というわけではない。
一方で、声優・俳優の線引きが明確なようでかなり曖昧だという観点から、そのような議論そのものが不毛だとする声もある。

さらに2016年には『君の名は。』への評価として神木隆之介上白石萌音が主演部門を制し、『この世界の片隅に』ののんに特別賞が授与された。
また、2019年は『天気の子』の評価として醍醐虎汰朗森七菜がそれぞれ新人賞を受賞した。
ただこのうち、神木は受賞作以前にアニメや吹き替えに作品数でいえば二桁出演しており、彼は声優といって差し支えない。

原則破りの新人賞受賞

新人男優賞・新人女優賞は原則として声優デビューから5年以内の声優が対象とされているが、あくまで原則とされているためか、デビュー6年目以上の声優でも新人賞が授与されている。
例としては、2007年羽多野渉(6年目)、2009年前野智昭(6年目)、2010年内山昂輝(5年以上)、2016年小林裕介(7年目※公式では3年目)、2017年西山宏太朗(6年目)が挙げられる。

対象期間

基本的に選考対象期間は前年の10月1日~今年の9月30日とされる場合が多いため、10月スタートの秋アニメでの受賞が翌年の対象となることから、色々と不利になる傾向がある。


上述のようにファンの最多得票賞なども排され、今後は「声優を対象とする賞」ではなく「全ての声優活動を対象とする賞」に移行していくのかもしれない(しかしその最多得票賞自体が出来レース最大の温床』である)。
こうなると、大作映画などにキャスティングされる機会がそもそも無くなっているプロの声優にとっては、非常に不利な「声優アワード」になったと言える。
批判を受けた反動もあってか、2017年度以降は再び深夜アニメの話題作に出演した声優、アニメ映画に出演した俳優に授与が集中するなど、迷走気味である。


受賞者一覧














今年度はCOVID-19感染拡大のため授賞式は行わず、受賞者の発表のみとなった。(主演賞の花江夏樹・古賀葵の2人は、A&G TRIBAL RADIO エジソンの出演の為、出席。)
主演男優賞花江夏樹主演女優賞古賀葵
助演男優賞石川界人助演女優賞種﨑敦美
古川慎 
新人男優賞大塚剛央新人女優賞朝日奈丸佳
梶原岳人岡咲美保
醍醐虎汰朗島袋美由利
福原かつみ鈴代紗弓
矢野奨吾ファイルーズあい
森七菜
パーソナリティ賞森久保祥太郎歌唱賞Roselia
特別功労賞逝去した声優を顕彰※功労賞矢田稔
[[ ]]高坂真琴
富山敬賞水島裕高橋和枝賞深見梨加
シナジー賞鬼滅の刃キッズファミリー賞ムーミン谷のなかまたちキャスト一同
特別賞ぴえろ40周年 
鈴木拡樹 
外国映画・ドラマ賞山寺宏一田中敦子
ゲーム賞酒井広大 
インフルエンサー賞宮野真守MVS神谷浩史
※また、京都アニメーション放火殺人事件の死者、その遺族、負傷者を気遣うコメントが発表された。

今年度もCOVID-19感染拡大のため授賞式は行わず、受賞者の発表のみとなる予定。
主演男優賞津田健次郎主演女優賞石川由依
助演男優賞子安武人助演女優賞上田麗奈
島﨑信長鬼頭明里
新人男優賞伊藤昌弘新人女優賞逢来りん
小林千晃市ノ瀬加那
土屋神葉杉山里穂
 藤原夏海
 和氣あず未
パーソナリティ賞安元洋貴歌唱賞ワルキューレ
特別功労賞逝去した声優を顕彰功労賞津嘉山正種
[[ ]]増山江威子
富山敬賞関俊彦高橋和枝賞榊原良子
シナジー賞VOICARION Ⅸ 帝国声歌舞伎~信長の犬~キッズファミリー賞中川里江
外国映画・ドラマ賞山路和弘小宮和枝
ゲーム賞該当者なし 
インフルエンサー賞小岩井ことりMVS下野紘
特別栄誉賞※鬼滅の刃 
※本来は授賞対象期間外であるが、2020年の快挙を鑑みて急遽設けられた。


受賞部門

旧第1群 一般投票により一次選出を行う部門(第12回まで)

主演男優・女優賞
対象期間中に発表された作品の中で主演として活躍された声優
他の賞と比べ、審査対象年度の作品を象徴とする人物が選ばれる模様

助演男優・女優賞
対象期間中に発表された作品の中で助演として活躍された声優
初期のサブキャラクター賞に相当

新人男優・女優賞
原則として声優としてデビュー5年以内で対象期間中に「新人賞」を取るにふさわしい、特に目立った活躍をした声優
近年は男女ともに3人枠になっている

歌唱賞
声優自らの名前もしくは演じている役名で歌唱を発表している声優

パーソナリティ賞
声優自らの名前もしくは演じている役名でラジオ、webラジオ、TV、その他の番組でパーソナリティとして活躍されている声優

旧第2群 選考委員会にて顕彰される特別賞など
特別功労賞
故人の中で、長年に渡り多くのジャンルに貢献した声優
第9回以降はその年に亡くなった声優を顕彰する形になっているものの賞自体は廃止されていない

功労賞
長年に渡り多くのジャンルに貢献した声優

シナジー賞
作品として声優の魅力を最大限に発揮した作品

富山敬賞
声優という職業を各メディアを通じて多く広めた男性声優
高橋和枝賞が新設される前は男女の区別が無かったので、女性では唯一水樹奈々のみ受賞している

高橋和枝賞
声優という職業を各メディアを通じて多く広めた女性声優
富山敬賞と並ぶ女性声優に贈られる賞として新設

キッズ・ファミリー賞
子ども達の視点で選ばれた声優

特別賞
どの賞にも当てはまらないが、表彰すべき特別な活動をされた声優・作品・活動等

第13回から新設された賞

MVS

ファン投票による「その年度内に最も活躍した声優」で最多得票数を獲得した声優
なお、「MVS」は「Most Valuable Seiyu」の略称である
しかし実際は『神谷浩史にトロフィーを渡すだけの部門』である。

外国映画・ドラマ賞
対象期間中に発表された外国映画及び海外ドラマの吹替作品の中で活躍された声優

ゲーム賞
対象期間中に発表されたゲーム作品の中で活躍された声優

関連タグ

声優 人気声優 超!A&G テレビアニメ
KADOKAWA 文化放送 小学館 

関連サイト

-=Seiyu Awards=-

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