概要
1970年4月25日生まれ、東京都出身。生前はぷろだくしょんバオバブに所属していた(デビューから死去まで)。
元気いっぱいな少女、ボーイッシュな少女の役をはじめ、少年の役、動物のキャラクターなど、幅の広い演技力を持っていた。
当初は「かわこ」名義で、絵や思想を表現する同人会として出発し、後にアーティストレーベルとして発展させた。愛称は「とも蔵」。
経歴
1990年代前半に声優活動を開始。
アニメ『ふしぎ遊戯』や『少女革命ウテナ』、ゲーム『遙かなる時空の中で』や『TOD2』、映画の吹き替えなどに多数出演した。
2005年には『AIR』で神尾観鈴を演じた際、観鈴のコスプレでプロモーション行脚をしていた。
2008年8月に体調不良のため精密検査を受けたところ、進行癌であることが発覚。ただし存命時は、治療については本人及び関係者の意向で、没後に詳しい経緯が明らかにされるまで伏せられていた。
入院以降は病気療養のため休業し、手術を受ける。この影響で一部の持ち役を退き、降板した出演作の療養中の制作分・新録分では後述の通り後任・代役が立てられたが、療養中も入退院を繰り返しながら散発的にであるが声優活動を行っていた。
2011年6月に入って間もなく体調が急変。同月9日午後4時45分、卵巣癌により41歳の若さで死去した。
多くのクリエイターや原作者・スタッフ・元所属者を含む同事務所の声優や生前の共演者を中心とした多くの同業者から、余りにも早すぎる死に哀悼の念が寄せられた。療養中キリスト教(カトリック)に改宗していたこともあり、通夜・葬儀は文京区内の教会で行われた。
エピソード
- 「とも蔵」という通称は、初の冠ラジオ番組『川上とも子のメサCANネットワーク』でリスナーから募った案の中から、『少女革命ウテナ』幾原邦彦が勝手に決めた。本人は当初嫌がっていたようだが、後に受け入れている。デビュー初期の本人公認愛称は「ともちゃん」。
- 自動車レースが趣味で、自家用車をレーシング仕様にチューンしたほど。実際にサーキットを走ったこともある。
- 朴璐美とは短大の同期である。『うえきの法則』では朴が主人公の植木耕助、川上がヒロインの森あい(変態だー!!の中の人)として共演を果たしている。また、伊藤健太郎は同短大の後輩に当たり、かないみかは同短大の先輩であった。川上の没後、3名とも自身のTwitterやブログを通して、彼女の死を悼むコメントを残した。
- 他界から1年近く経った、2012年3月2日、この日に発表された第六回声優アワードでは、「表彰すべき特別な活動」に対する賞として声優アワード特別賞を受賞した。
主要出演作
アニメ
※1 没後に制作・リリースされた作品でも、生前の音声をサンプリング・引用する形での、所謂「ライブラリー出演」の状態が2020年に出た新作で佐藤利奈に変わるまで続いた。
- *1 後任は桑島法子(第232話以降全てのメディア作品にて担当)(ただし、半年後に公開された超劇場版第4作だけは川上が担当した)。
- *2 後任は*1と同じく桑島法子(第206話以降)。
- *3 後任は釘宮理恵(没後に制作されたOVA以降)。
- *4 後任は雪野五月(第103話以降)。なお、川上が担当していたポケモン図鑑、モモアン等も雪野が引き継いでいる。
- *5 OVA第1話では平松晶子が代役を担当。OVA第3話に登場した偽物は川上が演じている。
- *6 クリアカード編登場時の代役は藤田咲。
- *7 後任は永井真里子。
- *8 没後に発売されたゲーム『スーパーロボット大戦UX』では今井由香が担当。今井は原作ゲーム版で担当していたが、テレビアニメ放送当時は産休のため川上が代役扱いで演じていた。
- *9 後任は木村亜希子(第32話以降。当初は療養に伴う一時的な代役だったが、川上の逝去に伴い正式に2代目となった)。
イラスト未確認
モモ@ザ☆ドラえもんズ ムシムシぴょんぴょん大作戦!
キャロト@技の旅人(OVA)※事実上の遺作
ウエムラ・エリ@機動戦艦ナデシコ
ゲーム
※2 没後に制作・リリースされた作品でも、生前の音声をサンプリング・引用する形での、所謂「ライブラリー出演」の状態が続いている。
- *10 『戦国BASARA MOBILE』以降は沢城みゆきが担当。
- *11 KOF ALL STAR登場時の代役は田中あいみ。
- *12 後任はかかずゆみ(『テイルズオブバーサス』以降のエスコートタイトル作品におけるゲスト出演分での担当)。
その他
両儀式@空の境界(ドラマCD俯瞰風景) | 三宅千乃@キラメキ☆銀河町商店街 |