「何故私を…連れて行って下さらなかったのですか……!…夜一様──────…」
「“暗殺”と呼ぶには 派手過ぎる」
巻頭ポエム
あなたの影は 密やかに
行くあての無い 毒針のように
私の歩みを縫いつける
あなたの光は しなやかに
給水塔を打つ 落雷のように
私の命の源を断つ(18巻)
プロフィール
所属 | 護廷十三隊二番隊隊長・隠密機動総司令官及び同第一分隊「刑軍」総括軍団長 |
---|---|
誕生日 | 2月11日 |
身長 | 150㎝ |
体重 | 38㎏ |
趣味 | ネコグッズ集め |
特技 | 暗殺 |
好きな食べ物 | 魚 |
嫌いな食べ物 | 肉 |
CV | 川上とも子→桑島法子(チルッチ・サンダーウィッチと兼役) |
概要
小柄かつ華奢な女性。一見すると、中性的な美少年の様に見える。
処刑・暗殺が生業の「蜂(フォン)家」に生まれる。
同家は、刑軍への所属が義務付けられており、その際に蜂 梢綾(フォン シャオリン)という名前を捨て、曾祖母が使用した号である「砕蜂」を継いだ。
かつては四楓院夜一の部下であり、「夜一様」と呼び心底敬愛していた。しかし、突然失踪した夜一にショックを受け恨むようになる。その後は、夜一と呼び捨てするようになり、現在の性格になった。そして、彼女を自らの手で捕えるべく、総司令官の座に上りつめた。
尸魂界篇では夜一と対決。一時は圧倒するも敗北し、夜一へ真意を打ち明け和解した。
以降は彼女への敬意を隠さず、熱狂的に慕うようになり、再び敬称を付け名前を呼ぶようになる(なお、和解した際の砕蜂の泣き顔にノックアウトされた読者・視聴者は数知れず)。
とはいえ、原作での尸魂界篇以降はほとんど絡んでいない(過去編は除く)。
しかし、アニメ版におけるオリジナルストーリーおよび死神図鑑ゴールデンなどで共演している。その際、部下からの報告を兼ね隠し撮りさせたと思われる夜一の写真を受け取り恍惚とするなど、もはやあっちの域に近い。
尸魂界の争乱後は夜一に付き従い、「隊長ってヒマなのか?」と黒崎一護に疑問を呈される場面が小説版に存在する。
基本的に善悪に関心が無く、護廷十三隊の使命や矜持に従って行動をする傾向にある。
それゆえ、邪魔者に対しては味方であろうと本気で排除の姿勢を見せるなど、冷淡な側面も持つ。その一方、非常事態には部下の命を優先させるなど優しさも持ち合わせる。
部下である大前田希千代に対し、普段は粗雑に扱うが信頼関係は成り立っている模様。
元上官である大前田希ノ進とは、立場が逆転した現在も敬意を抱いている。
アニメ版バウント篇では、バウントのひとりである馬橋と交戦。その際、ドールに操られた隠密機動の部下たちを「私の大切な部下達」と口にし救出したうえで馬橋を仕留めるなど、部下思いな一面が垣間見える。
瀞霊廷通信にて、「暗殺道」「ニャンとしても命にかえて」を執筆している。
冷静沈着でクールな砕蜂に憧れる者は多く、ファンクラブが存在する。
ネコグッズがしばしば隊舎に届く。
夜一が関わると性格が豹変する事実は、幸い一般隊士などには知られていない。
夜一を慕う反面、彼女の失踪の要因となった浦原喜助を嫌悪している。喜助と通じていたハッチに対しても同様で、バラガン戦では彼から持ちかけられた共闘を渋っていた。
千年血戦編およびアニメ版では、平子真子にも嫌悪感を抱く様が描かれており、夜一の失踪に関わった仮面の軍勢自体を毛嫌いしているようだ。
カラブリ漫画では、夜一への崇拝ぶりが遺憾なく発揮されている。
休日は、夜一と共に戦う日を夢見て瞬閧の練習。
二番隊舎は、夜一がいつ来訪しても良いように、全室全フロア全面床暖房・自動開閉ドア・冷暖房完備。費用は大前田が負担している。
夜一の弟である四楓院夕四郎に対しては、親戚の叔母のように接している。
空座決戦篇ではジオ=ウェガに勝利。バラガンには敗北必至となるが、有昭田鉢玄の加勢により一矢を報いた。
最終章・千年血戦篇では、BG9と対決し卍解を奪われ敗北。再戦時は、卍解無しで戦うべく会得した無窮瞬閧により一時優位に立つも、結局歯が立たず瀕死となる。その後、浦原の侵影薬により卍解を奪還しBG9を倒すが、そのまま気絶し雛森桃の治療を受けた。
戦闘能力
戦闘においては夜一と同じく白打を駆使する機会が多い。近接格闘では夜一(ss編)と互角かそれ以上に渡り合える。それもあってか斬魄刀を使用する場面は少ない。
斬魄刀
詳細はリンク先を参照。
卍解は【雀蜂雷公鞭】(じゃくほうらいこうべん)。
詳細はリンク先を参照。
技
- 瞬閧(しゅんこう)
夜一との対決で披露。しかし夜一の瞬閧が格上だったため敗北した。
- 無窮瞬閧(むきゅうしゅんこう)
BG9との対決で披露。しかしBG9に有意義なデータとして受け取られた(見切られた?)ことで敗北した。
余談
作中では夜一やバラガンといった強敵、卍解を奪う滅却師など、いわゆる”相手が悪い”戦闘が多いこともあり、戦績は芳しくない。
度重なる苦戦は、卍解の使い勝手の悪さも影響しているだろうが、急遽抜けた夜一の穴埋めとして隊長となったため、隊長および死神としての経験の浅さが一因だと考えられる。
ちなみに、戦績が振るわないイメージの隊長はほかに、狛村左陣や日番谷冬獅郎等が挙げられる。
なお、アニオリにおいては健闘しているといえる。バウントのひとりを下し、天貝繍助篇の最終局面において敵勢力の無力化に協力、自身の斬魄刀との一騎打ちに勝利するなど及第点の活躍を見せた。
連載当時は、精神的な未熟さを露呈したあげく散々な戦績だったため『ポンコツ隊長』『そいぽん』などと揶揄されていた。しかし近年では「実は読者の印象ほど弱くないのではないか?」と、再評価の機運が高まりつつある。
雀蜂は決定打になりにくい白打主体の戦闘におけるサポートに徹した斬魄刀である。つまり、白打と瞬歩に重きを置いた砕蜂の戦闘スタイルとの親和性に鑑みれば雀蜂以上の斬魄刀はない。破壊力を有するが大振りな斬魄刀や、意識の集中を必要とする複雑な鬼道系斬魄刀では、砕蜂の長所を殺してしまう(実際夜一は瞬閧との相性の悪さから、作中において斬魄刀は一度も使用していない)。戦闘において、瞬閧さえあれば斬魄刀を用いる必要は無いかもしれないが、そもそも砕蜂は死神である。虚の魂葬を主要な任務としている以上、ある程度斬魄刀を扱えなければ示しがつかない。
卍解である雀蜂雷公鞭は、その性能から隠密機動部隊らしくないといわれる。しかし”多少のリスクはあれど、始解では太刀打ちできない格上相手に一発逆転を狙える切り札”として捉えれば理に適っている。そもそも隊長格が卍解を使う場面は、よほど差し迫った状況である。使い勝手の良い始解を持っているなら通常時においてはほとんど問題にならない。
日番谷同様、格上との対戦が頻発するゆえに戦績が振るわないだけで、戦闘スタイルはかなり丁寧にブラッシュアップされている強者だと思われる。