概要
アニメ『BLEACH』のバウント篇(第64話~第109話)にて登場した種族。
アニブリ恒例のTV版限定キャラ。
完現術者や滅却師と同じく特異体質を持つ人間で、(作中世界における)西洋では「吸血鬼」の名前で呼ばれている。
人間から魂魄を摂取することで、際限なく寿命を延ばすことが可能であり、普通の人間よりもかなり長生きをしている。
ただし、それゆえ人間からは迫害の対象となっており、回想シーンで石を投げられて後述のドールで反撃したバウントもいる。
また、そうして寿命を伸ばす力の反動で生殖能力を有しておらず、子孫を残すことが出来ない(芳野は「ゆっくりと時間をかけて、ただ滅んでいくだけの一族」、宇柿は「一族の数は決まっていて、あとは減る一方」と嘆いている)。
「ドール」と呼ばれる固有の眷属を使役しており、ドールは普段は持ち主の装飾品に変形しているが、「サイゲディッヒ・〇〇(ドールの名前)」の掛け声で戦闘形態へ変化し、バウントの武器になる(すなわち死神で言うところの斬魄刀のようなもの)。
しかし、主君たるバウントとドールは文字通り一心同体であり、ドールが破壊されるとその持ち主は灰になって死亡してしまう。
また、破壊されずともある程度のダメージを受けて生命力が低下すると制御が効かなくなり持ち主を攻撃し始める(この点、卍解や帰刃が強制解除されるだけで済む斬魄刀よりも質が悪い)。
その正体は技術開発局が「不死の魂魄」の研究を行ってた際の事故で偶然にも誕生した人造生命体だった。
ゆえに、実は完現術者や滅却師よりも、人造魂魄や義魂丸、霊骸などのほうが近いものと思われる。
バウント一覧
本編に登場するバウント
バウントのリーダーを務める男性。
詳細は該当記事参照。
大人の雰囲気を漂わせている美女のバウント。
詳細は該当記事参照。
- 宇田川稜
CV:咲野俊介
丁寧な口調で話す男性のバウント。その本性は自身を貴族とし、人間を食料としか見ていない冷酷かつ傲慢な性格の持ち主。黒崎一護とは度々激突した。
ドールは剣やムチ等に変身できる蛇型の「フリード」。
狩矢に対して反意を持っており、一護との戦闘を利用して狩矢を亡き者にしようとしたが返り討ちに遭い、一之瀬真樹の手で粛清された。
- 鵬/磐
CV:阪口大助
双子の兄弟のバウント。見た目は幼いが、生命の限界を超えるほどの長い年月を生きており人間を軽蔑している。
水を操るドール「グール」と「ギュンター」を使役している。
抜群のコンビネーションで一護達を追いつめるが、現世へやってきた志波岩鷲の花火玉でグールとギュンターの媒介であるキャップが燃え尽きてしまい、その反動で一気に老化してしまい、二人揃って灰になって散った。バウントの中で最初の退場者となった。
敵対したバウントメンバーで唯一OPやEDには姿を見せていない。
- 古賀剛
CV:古澤徹
首にヘッドホンを掛けている巨漢のバウント。まじめで正義感の強い性格の持ち主で、狩矢に付き従う。旧名はクラウド・ゴーガン。
ドールは女性型の人間形態を持つ鉄球の「ダルク」(CV:本田貴子)。
狩矢の行動に疑問を持ち始め、彼を止めようとするが返り討ちにされてしまった。狩矢を追う途中で日番谷冬獅郎と戦うも、最終的には敗北。死んだかと思われていたが生存しており、その後は四楓院夜一と蘭島によって保護され、バウント唯一の生き残りとなった。保護された後の去就は不明だがひっそりと隠居している可能性もある。もしそうなら救われたと言えるかもしれない。
当初フルネームは明かされなかったが、古賀を演じた古澤氏のブログで判明された(曰く「狩谷の名前を参考にした」とのこと)。
- 馬橋
CV:小野大輔
金髪な不良のバウント。当初は保守派だったが、無理矢理ビットの魂魄を飲まされてからは好戦的になってしまう。同士討ちをさせる戦法を好む。
ドールはメイドのような口調の花形モンスター「リズ」(CV:真田アサミ)。敵に取りついて操る能力を持つ。これで朽木ルキアや砕蜂の隠密機動達を操った。
卑劣な手で砕蜂を追い込み最後には勝利を確信して砕蜂に直接リズを取り憑かせて操ろうと企んだが、既に体内の毒を解毒して衰弱したフリをしていた彼女に隙を突かれる形で始解・雀蜂を2回受けて生命力が低下してしまう。諦めずにあがこうとするもリズが命令を聞かなくなってしまい、最期は逆に大量のリズに襲われて干からびながら消滅した。彼の死により、操られていた死神たちは全員正気に戻った。
アニメ版においては弐撃決殺である雀蜂で倒された最初の敵キャラクター。
- ヨシ
CV:沢海陽子
アオザイを着た緑髪の女バウント。戦いを楽しむ戦闘狂。ルキアとの交戦時には逃げ遅れた子供を人質に取り彼女を甚振るなどサディストな部分もある。
ドールはオカマ口調の剣と扇が一体になった武器「ニーダー」。攻撃時には剣に、防御時は扇に変化する。
瀞霊廷で石田雨竜と戦うが、ニーダーの弱点を看過されてしまい敗北。
弱点は攻撃時は扇が使えない、防御時は剣が使えない、と併用が出来ず、また切り替えにもタイムラグがある為、大きな隙が発生するところであり、皮肉にも対戦相手である滅却師の血装と似ている。(剣は動血装とそこまで変わらないが、扇は防御中は攻撃出来ない、身動きも全く取れない、扇を出している間は攻撃が全く出来ない、扇が大きい上に喋るためパッと見でも攻防を切り替えてることがバレバレ。ありとあらゆる面で見ても静血装よりも不便である。なお、静血装は使用しても攻撃は可能な他、身動きも取れるし、静血装は当然喋らないし模様は然り気無く身体に出るためよく見ないと判別がつきにくいなど、ヨシの能力よりもリスクがかなり低い。)
ヨシ自身の戦闘力も剣モードでも石田の動きに対応できるほど高いものではなかったようで、剣モードに切り替えたところで飛廉脚で目の前まで近付かれ、そのまま普通に神聖滅矢で瞬殺された。
最期は石田との戦いに満足しながら散っていった。
中の人は死神代行篇においてもヨシと同じく相手を甚振るのを好むサディストな虚・ナムシャンデリアを演じていた。
- 宇柿
CV:鈴木勝美
眼鏡をかけたサラリーマン風のバウント。直接戦闘は得意ではないようで、専ら情報収集や研究がメインだった。
ドールは目玉の「ゲゼル」で、カードによって操られる。ゲゼルを通して眼鏡で色々なものを見ることができるほか、音声の送受信も可能。光を発してできた影を使って攻撃する。強敵相手には巨人にもなる。
一護や松本乱菊ら副隊長達を葬るべく、自身の能力で翻弄して圧倒的有利に立つ。しかし、戦いの中でゲゼルの弱点を知った事で形勢逆転、最期は阿散井恋次の攻撃を受けて暴走したゲゼルに握りつぶされてしまった。死ぬ間際、狩矢から捨て駒にされたことを知り、憤慨していた。
アニメ版では味方になった後の阿散井恋次が実質初勝利を収めた相手である。
- 沢渡
CV:藤本譲
バウントの中で唯一の老人体。本来バウントは年を取らず老化しないが、力を欲するあまり何万人の生きた人間の魂魄を吸収した結果、その副作用で老化した姿になった。
ドールは巨大な鯨型の「バウラ」(CV:黒田崇矢)。異空間を操る能力を持つ。
涅マユリと戦うが、彼の卍解・金色疋殺地蔵でバウラを倒され、金色疋殺地蔵の毒が全身に回って灰になった。最期にはバウントの情報と引き換えにマユリに助けてもらおうと考えていたようだが「沢渡を捕らえて実験材料にする」目論見すら捨て去った彼には「見苦しい。私はもうお前に興味はないヨ」と見殺しにされた。
実は密かにバウントの長になる野望を抱いており、狩矢ではなく自らがバウントを統べるのに最も相応しいと思っていた。
かつて存在していたバウント
- ケイン
CV:藤本隆行
過去に狩矢が古賀のもとに連れてきたバウント。古賀に対して反抗的な態度をとっており、古賀も彼については良く思っていなかったが、共に生活していくうちに打ち解けていく。
しかし、古賀の了承を得ずにドールを召喚してしまい、その反動で灰になってしまった。この一件が古賀にとってトラウマとなってしまい、狩矢に付き従うきっかけとなった。