私キレイ?
概要
漫画「ダンダダン」に登場する怪異。
10mはあろうかという巨大な体躯、輪郭からはみ出すほどの大きな口に、ワンピースを纏った不気味な女性の姿を持つ。自身の容姿に絶対的な自信を持っており、語尾に「ぽ」を付けて喋る。
放置された廃墟に住み着いている危険な怪異だが、誰も倒せないために廃墟ごとそのままにされている。
能力
その体躯から繰り出す膂力に加え、「鏡」を使った特殊な力を持つ。
カシマレイコ自身と相手が鏡に映っているとき、相手を「鏡の中」に閉じ込めることが出来る。
「鏡の中」は無の空間であり、カシマレイコが自らの意志で出す以外の方法で脱出は不可能。
外の世界に影響を与えることは不可能な一方、カシマレイコは鏡の中に影響を加えることが出来、一方的な攻撃も可能というとんでもない能力。
また、鏡の中に閉じ込められる物量に際限はないようで、劇中では幾万もの軍勢を一気に閉じ込める離れ業を見せている。
また、鏡を所持している人間を操ったり、鏡を利用して人の心を覗くといったことも可能。
劇中の活躍
モモとバモラが学校に遅刻しそうになり近道として廃墟を通ろうとしたところで遭遇。モモの超能力やバモラのスーツも歯が立たず、苦戦を強いられるが撃退の呪文である「ポマード」を唱えたことで撃退に成功…したかに思えたが、「ポマード」は悪霊を一時的に次元の間に飛ばす呪文でしかなく、モモたちはカシマレイコに目を付けられてしまう。
綾瀬星子に対策として「1週間、10時から5時まで外に出ない」「鏡はしまうか布をかぶせる」ことを指示されるモモとバモラ。真夜中になると、窓の外からオカルンの「会いたい」という声が聞こえるも、違和感に気づいたモモはその声の主はカシマレイコであることに気づく。カシマレイコは5時までオカルンの声で語りかけながら窓を叩き、精神攻撃を行った。
その後も侵略しにきた宇宙人から逃れたモモとセルポ星人が漫画喫茶に隠れているところを店員を乗っ取って襲撃するなど、モモのことを捕まえて鏡に引きずり込もうとしに来る。
星子がモモに忠告した通り、現時点においてモモたちはカシマレイコ相手に一矢を報いることもできず一方的に逃げる事を強いられるようになる。
ここから原作ネタバレ注意
「あらヤダ会いたかったぽ~」
その後はしばらく登場しなかったが、オカルン達が深淵の者(クル)を撃退しワープゲートを閉じたところに出現。モモをいたぶろうとするが、モモがうなだれて最後に婆ちゃんに会いたいと呟く姿を見て躊躇する。そしてワープゲートが閉じ切る前に侵入してきた深淵の者の軍勢が上方から虚空内の街を破壊する様を見上げて、態度を一変させる。
「なんなのあいつら・・・・・!」
「人の頭の上に爆弾落とすようなカスどもは 全員殺す」
ビル群に鏡の能力を使用し、巨大な手を作りだして空に浮かぶ最大の戦艦を握りつぶす。
その後は他の宇宙船や軍勢をまとめて鏡の中に引きずり込み、一方的に叩き潰してしまった。数万単位の侵略者を、抵抗すらさせないまま一方的に壊滅・全滅させた。
改めてモモに狙いを定めるも、オカルンとモモのじれったい関係性に恋する少女であった人間時代を思い出し、消え去った…
「見つけたポ~」
と思いきや、祝勝会の買い出し道中で再会。この時はなんと美女の姿となって登場。(カシマレイコ曰く「化粧をしてないだけ」)
成仏したかに思われたが、「私の憎しみは誰にも消せない、永遠に残り続ける」と言い放った。
また、モモのオカルンに対するじれったい行動に苛立ちを覚えた結果、カシマレイコ自身も恋をしたくなったという。
「もっと素直におなり」と助言をし、「また気が向いたら殺しにくる」と言い残したあと、いつもの姿になって男を探しにどこかへ去っていった。
過去
カシマレイコの過去は、作中描写から人間時代に「愛する男性がいた」「戦争によって足を失った」「空襲によって母親を失い、自身も亡くなり、その無念から怪異化した」ことが読み取れる。深淵の者たちの侵略に憤慨していたのも、この過去があってのことだろう。
偶然か意図的にかは言及されてないが、カシマレイコの過去が描かれた宇宙人侵略編のクライマックス回は終戦記念日に掲載された。
元ネタ
彼女の元ネタは日本で囁かれる都市伝説「カシマレイコ」、「口裂け女」、「八尺様」であると思われる。
いずれも女性の怪異であり、カシマレイコと口裂け女に関しては実際に同一の存在であるという説もある。
戦争被害者である点はカシマレイコ、美貌に関する問いかけは口裂け女、巨大な体躯や“ぽ”の語尾は八尺様の要素となっている。