「オッパイ吸わせてやるからよォ、イチモツしゃぶらせろ」
「誰に向かってフカしてんだコラァ。ワシが脚で負けるわけねえだろうが」
「許せねえなぁ、ズルばっかりしてよォ。何が気に入らねえってよォ、年上に対する“リスペクト”が無え」
「クソだらあがああ!!」
CV:田中真弓
概要
正能(しょうのう)市の廃トンネルに巣食う近代妖怪。時速100kmで走り追い付いた相手を呪う力を持っている。
口癖となっている「クソだらあ」をはじめ極めて口が悪く、「リスペクト」という英語を先に使っておきながら相手が同じ単語を使えば「日本語喋れや、クソだらあ」「英語使って老人騙そうって魂胆が見え見えだぜ」と宣うなどダブルスタンダードも平気で行う。
そして、何より常人にはとても逃げきれない脚の速さに相当な自信を持つ故に煽り耐性が低く、挑発されるとすぐ怒りを露わにする。
容姿
普段はぼさぼさの白い長髪に赤い肌と黄色く光るギョロ目という風体の小柄な老婆の姿(画像左)だが、顔面を巨大化させトンネルを塞いだり歯が剝き出しの蛇のような顔貌になったり(画像右)と体格は変幻自在。
本編での動向
オカルンは彼女に敗北した(と言うより恐怖のあまり逃げ出してしまったのを追いつかれた)ことで呪われ、取り憑かれイチモツを奪われてしまった。後述のように取り憑いた相手の姿を変えるほど強大な呪いを振り撒けるが、同時期にセルポ星人に拉致された際に超能力に覚醒した綾瀬桃の手によって(ターボババアにその気が無い内は)オカルンは人としての姿を保つことができている。
更に廃トンネル内にいた地縛霊達と合体し、強力な霊媒師である星子ですらトンネルに近づくことさえ叶わない程の強大かつ危険な存在へと変貌を遂げている。
そこでオカルンのイチモツを取り戻すために星子から「ターボババアを正能市外に誘き出し、力が弱まった所で退治する」と言う作戦のもと各々が鍛えて準備を整えようとするが、ターボババアはオカルンを介して「今夜トンネルに来い。じゃなきゃこのガキ使ってそこら辺の奴ら全員呪い殺す」と桃に脅迫。準備が不十分のまま向かうことになる。
そして、トンネル内で前後に巨大な顔を作り出し食い殺そうとするという初見殺し(しかもイチモツを返すことでオカルンの変身も無力化している)を繰り出すが、星子のアドバイスを思い出した桃に「脚で負けるのが怖ぇのかよ」「ターボならターボらしく脚の速さで勝負してみろや」と煽られた事で鬼ごっこに乗る。
しかし桃と取り決めた10分の待ち時間を「ルールを守らない奴は嫌いだ」と言いつつ、「数え方は言われてない」という暴論で1カウントで何分も飛ばすという数え方で踏み倒したうえで桃を拘束。続けてオカルンも飲み込もうとするも、咄嗟に「オッパイ吸わせろおお!」と叫んで飛びついたオカルンに乳房に思い切り噛みつかれてしまう。
オカルンが着ていた魔除け装束の効果で振り解こうにも力が入らず、仕方なく再度彼に取り憑き装束を破り捨てさせるも、体内に入って縮んだ所を桃の念動に捕えられ、直後に助けに現れた地縛霊に二人の抹殺を命じた。
巨大蟹に変身した地縛霊の追撃に併せ近辺の墓地からも霊達を動員し、地縛霊+霊が取り憑いた無数の人間で2人を追い詰め、更に自身も地縛霊と合体し食い殺そうとするが、時速120kmで走る電車を念動で掴み包囲突破した桃に「遅えぞこのノロマ!」と挑発される。
凄まじい殺意と執念深さでカーブ時の減速という隙を突いて後部車両に追い縋るも、そこで架線を切断して電車を止める等の確実策を取らなかったため、遂に神越市内まで誘き出されてしまう。
星子が大量の護符を貼り付けた架線柱の結界を潜り、焼きガニになった所を桃の念動に押さえ込まれ逃げることもできず、「クソブタドグサレ野郎があ!!」と罵詈雑言を吐き散らしながら炎上し消滅。合体していた地縛霊も元の少女達の姿に戻り、安らかな笑顔を浮かべ消えていった。
実はターボババアが縄張りとしていた廃トンネルは連続少女殺人事件の現場であり、乱暴されバラバラにされて殺された少女達が地縛霊となっていた。
星子曰く、ターボババアが必ず現れるのは理不尽な死を遂げた少女の霊がいた場所であり、地縛霊となった少女たちを慰めて回っていたかもしれないとのこと。
「放せクソだらあ!!てめぇら3人共ブチ殺したらァ!!」
「誰がてめぇら若造ごときにやられるかよ。年上ナメんじゃねぇぜ」
「負けてねぇわぁ!!ワシが負けるわけねぇだろボケがぁ!!」
…実は焼き尽くされる前にオカルンの体内に潜んで命辛々生き延び、霊力が回復したら復讐しようと企んでいた。
しかし、「タマ」の紛失に気付いたオカルンを星子が再除霊の為ハリセンで引っ叩いた拍子に、厄移しの形代として用意された招き猫の置き物に意識だけ乗り移った状態で表に引きずり出される。
そうとは知らず、ここでも往生際悪く負けを認めず、オカルンに対し「自分が死ねば、タマは永久に元に戻らない」「主導権は自分にしかない」と反抗的な態度を取り星子と桃の殺害を促すが、その傲慢さに怒ったオカルンが変身したのを見てようやく自身の力が全てオカルンの方に残留し自らが無力な存在になったのを思い知らされ形勢逆転。一気に弱気になり汗ダラダラになりながら星子のハリセンで滅多撃ちにされる羽目に合うも、桃は「地縛霊の少女たちを想う気持ちは同じ」として、力を返す代わりに失くしたオカルンの「タマ」を返却する事を条件にしぶしぶ協力関係を結ぶことになった。
その後は物理的には無力なマスコットのような立ち位置に落ち着いたが、ふてぶてしい態度なのは相変わらず。
しかし単なるマスコット要員に留まらず、幸運を招く能力でサポートしたりオカルンを鍛えるため音楽室の怪異と戦わせたりと要所要所できちんと活躍している。
ちなみに招き猫に憑依後は物を食べることも可能であり、意外と舌が肥えている。近代妖怪のためか、パクったスマホもちゃっかり使いこなす。
単行本のおまけ及びアニメED『TAIDADA』では招き猫の姿で登場し、ドレッサーでポーズを決めながらドヤ顔を決めたり、ノラの子猫を拾い世話をする。さらにはイヤホンを装着し音楽を聴き子猫と一緒にノリノリになったり、オムレツを作る(失敗してるが)など、コミカルで意外な一面が見られるので必見である。
能力
時速100キロで走る能力
「ワシは常に100キロで走れる!!ワシは最速のババアだからな!!」
100キロババアとしても知られる、ターボババアを象徴する能力。
単なる速度だけで言えば乗り物が発達した昨今では特別速いとも言えないが(最高速度では電車に劣り、比較対照が電気ではあったがオカルンも「100キロって遅くない?」と発言したこともある)、その真骨頂は「どんな場所でも」あらゆる条件を無視してトップスピード100キロを発生させられる点にある。
言うなれば「ターボババアは100キロで走る」という概念を能力として備えているようなものであり、不安定な壁面から電線まであらゆる条件下で高速移動が可能。
それとは別に、オカルンに初めて取り憑いた際はスマートフォンの画面を介し通話相手の場所まで瞬間移動するといった力も見せた。
呪い
「心臓発作か脳梗塞か、死因を選ばせてやるってんだよ」
「ワシの呪いは感染する。このガキを媒介してな。ガキが見た人間は全員呪い殺せるのさ」
広く知られる近代怪異として、とてつもない霊力を持つ。
取り憑いた相手に肉塊を纏わせターボババアとして顕現できる。これは桃の超能力で抑えることが可能で、制御下に置いたまま意図的に力を解放したものがオカルンのターボババアモードになる。
また、取り憑いた相手を媒介してなお見た者すべてを呪い殺せると豪語し、心臓発作や脳梗塞など死因を選ぶ選択肢さえ有する余裕を見せていた。星子すらこの呪いには抗えず、まるで時間でも止めたかのように自覚さえ与えぬまま動きを拘束していた。
幸運を招く能力
「招き猫ってのはよォ、何か良い事を招いてくれる能力らしい」
「その偶然はよ。ワシがいる事によって必然になる」
招き猫の置物に憑依した後に得た能力。そのため、本来のターボババアの能力ではない。
詳細は不明だがババアがその場にいるだけで一定の効果を発揮し、本来なら偶然起きる幸運な出来事を必然的に引き起こす。
余談
ターボババアを演じた田中真弓は、幅広い作品で活躍されている大御所声優なのだが、ターボババアの最初のセリフが、まさかの下ネタ発言だった為、「大御所声優に下ネタ言わせるアニメ」と話題になった。また、同話にて登場したセルポ星人を演じる中井和哉は、田中が主人公・ルフィを演じる『ONEPIECE』にて、ゾロを演じたため、「麦わらの一味からの刺客」ともネタにされた。
なお、当の田中は原作のファンで「演じるならターボババアが良い」と言っていたほどであり、アフレコ時にはアレンジしたグッズのパーカーを着ていたとのこと。
関連イラスト
関連タグ
砂かけ婆:6期の砂かけ婆と中の人が同じ。ババアの妖怪同士。
カーヤ:都市伝説要素のあるアニメに登場してきた妖怪で、一度主人公に敗れた後、力を失い猫の姿で活動をする事になってしまった共通点がある。